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初観戦の試合と背番号31と。

私は子供の頃、野球にそこまで興味がなかった。

しかし高2の夏、カープファンだった父親に無理やりマツダスタジアム巨人戦に連れて行かれた。

私が球場に着いた頃には既に2回裏で、カープは巨人に0-2で負けていた。

「やっぱり巨人って強いんだな」、そう思ってたのもつかの間、赤松真人のタイムリー等で一気に3点を奪い、カープが逆転した。

だが、これまたつかの間、巨人が3点を追加し、スコアは9回裏の時点で3-5とカープが負けていた。

私も親父も諦めかけていたが、岩本貴裕クルーンから同点に追いつく2ランホームランを放ったのだ。

あのときの球場の盛り上がりはすごかった。

万単位の人数が一気に雄叫びをあげ、自分の心臓が震えるのを感じた。

試合はそのまま延長線に突入。

11回表、カープの横山竜士がホームランを打たれ、スコアは5-7になった。

親父は「もう帰ろう・・・」と何回もいってきたが、次の回の先頭打者が先程ホームランを打った岩本だったので、その打席だけでも見て帰りたかった。

そしたら岩本がまたホームランを打ち、1点差に詰め寄った。

そこから巨人のピッチャーが乱れ始め、二者連続の四球により、1アウト一ニ塁のチャンスが生まれた。

その時バッターボックスに立ったのが、広島の背番号31こと石原慶幸だった。

その試合では會澤翼がスタメンだったので、途中出場で背番号31はこの大事な打席に立った。

結果は三振。

その次のバッターの天谷宗一郎が3ランホームランを放った。

私は再び心臓の震えを感じ、一生この球団を応援し続けると誓ったのだ。

ありがとう石原慶幸、カープに25年ぶりの優勝をもたらしてくれて。

ありがとう石原慶幸、FA権を行使せずにカープ一筋でいてくれて。

ありがとう石原慶幸、あのときゲッツーを打たなくて。

私はあの三振を忘れない。

※ 2010年8月27日のゲームです。

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チャーシュー食べるタイミング / じゃが山りこ
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