持続化給付金を考える

     今朝(2月17日)の産経新聞の朝刊に「JRA厩務員ら不正受給か・・・持続化給付金「100人以上」」の見出しが躍っていました。事実はどうかはっきりはしませんが税理士が関与しているとの疑いが出てきています。いくらコロナ禍により困っているとはいえ、国を騙して利益を売るというのには非常に憤りを感じます。これに関連して昨年の前半に特別給付金が全国民に給付されました。
    

インターネット検索  持続持続化給付金は、日本における新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による経済的影響への緊急経済対策の一施策として、2020年(令和2年)に実施された、中小企業には最大200万円、個人事業主らに最大100万円の現金を給付する制度、またはその給付金である。
支給対象者の3要件は
1. 2019年以前から事業により事業収入を得ていて事業継続の意思があること。
2. 2020年1月以降に新型コロナウイルス感染症拡大の影響等で、前年同月比で事業収入が50%以上減少した月があること。
3. 2020年の開業月から2020年3月までの月平均の事業収入(売上高)より50%以上減少した月が2020年12月までにあるフリーランス(個人事業主)又は資本金10億円未満か常時雇用する従業員2千人未満で収入が50%以上減少した中小企業であること。

インターネット検索  特別定額給付金は、日本における新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による経済的影響への緊急経済対策の一施策として、2020年(令和2年)に実施された日本に住民基本台帳がある世帯主に定額の現金を給付する制度、またはその給付金である。

 コロナ禍により影響を受けた者には、同情を禁じ得ませんし、何とか手を差し伸べることは当然のことだと思います。この思いを大前提にして、また別の角度からも考えてみました。すなわち、これらの給付金と国民の借金・税務等との関連について馬鹿な奴(私)の意見を言わせていただきます。

最初に国民に給付金が支給されたのは、特別定額給付金ですが、住民基本台帳に登載されていることが条件で、受け取る銀行口座を届け出る必要がありました。そして全国民が対象とされました。困っている者も困ってない者も一緒でした。この法律が国会を通ったとき考えたのは、この給付金を必要としていない者がいることを全く考慮していないことに疑問を感じました。確かにコロナにより行動の自由が束縛されていることは事実ですが、年金生活者あるいはある程度の富裕者は資金的には影響を受けていないはずです。経済の活性化を理由にしているのでしょう。しかしながら、給付金を支給するためには国は資金を調達しなければなりません。資金すなわち国の借金すなわち国民の借金です。後日給付金に相当する税金が増税されることでしょう。そうだとすれば、今すぐに現金が欲しい者と後日でよいとする者の希望を取り、後日でよいとする者は所得税の確定申告で税額控除することで帳尻を合わす方法もあったのではないでしょうか。ただこれを実施しますと全国民の所得税の申告が条件となり、税務当局に多大な事務を科すことになりますが、無申告あるいは過少に申告をする者を無くする一つの大きなチャンスだったと考えるのですが如何でしょうか? 国税当局は、国民から振込口座を届けさせたことで使用している口座を把握するチャンスを得たわけですが、どうもそんな事務は行っているとの情報はありません。

次に、持続化給付金について不正が行われたとのニュースをよく見聞きします。なぜかくも不正が行われるのでしょうか。給付金の支給対象者としての3要件は前掲しました。この給付金の申請に対してどうして昨年もしくはさらに前の年の所得税あるいは法人税の申告書の写しを提示させないのでしょうか。そして個人では令和3年分の申告書、法人では申請した翌期の申告書を提示することを要件としていないのでしょうか。金融機関から借り入れをするときは往々にしてかっこよく見せようとして書類を作成しているとの話をよく耳にします。事実と違った数値を記載して借り入れを受けたとの話も聞きます。国税当局が知り得た情報を他者に開示することは厳禁さ、開示することは国家公務員法違反となり、刑事罰が科されます。したがって、国税当局から情報を得ることはできないとしても、申請者から提出させることはできます。というより、提出を義務付ければ済むことです。不正に受給した者への罰則、刑事罰はどうなっているのでしょうか?いわゆる詐欺罪が成立するとは思うのですが、この持続化給付金の不正については特別に刑事罰を重くしてもよいのではないでしょうか?
今回の給付金の制度を考えるとき、コロナ禍に対する対応のみを考え、国全体としての対応が考えられていないのではないかと思われて仕方がありません。 コロナ禍の対応に追われている省庁、厚生労働省、農林水産省、経済産業省、環境省等は、国民にのみ目を向け、国全体としての対応が抜けているのではないかと思えて仕方がないのです。

コロナ禍によって事業の継続あるいは生活の困窮等困っている者には最大の援助の手を差し伸べるべきであり、また政府をはじめ皆さんがそのように考えられています。しかしながら、それを悪用する者は許されるものでなく、強く罰すべきではありますが、このような危機の時こそ国の機関は一体となって、対応すべきだと考えます。またまた、馬鹿過ぎた奴の意見で誠に申し訳ありません。

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