バカ公園のコント草案「うんこマン」

(著者 バカ公園・花)

【小学生男子を思わせる半袖半ズボンの格好をした男が舞台袖から走って出てくる。】

「おいおいおいおい!皆きいてきいて!さっきトイレ行こうとしたらさ、山口のヤツ個室に入ってったんだよ!アイツ、学校のトイレでウンコしてるぞ~!マジだって!しかも血相変えて走ってったんだよ。ってことは、もしかして...漏らしてるかもしんないってこと~!?あっ、山口が戻ってくる!」

【また別の小学生男子を思わせる半袖半ズボンの格好をした男が舞台袖から出てくる。】

【二人の目が合う。】

「...。」

『...。』

「ウンコマンだーーー!ウ~ンコマン!ウ~ンコマン!」

『えっ』

「山口お前さっきウンコしてただろ!ウ~ンコマン!ウ~ンコマン!」

『ウンコマン...?』

【山口の顔がどんどん俯いていく。】

「...オイ、コイツ泣いてんじゃねー!?ウンコマンが泣いてるよー!ギャハハ!涙のウンコマンだー!」

【山口、走って退場。】

「あ!ウンコマンが逃げやがった!!ウンコマンの敗走だー!!なあ、アイツのあだ名ウンコマンで定着させようぜ!他のクラスの友達にも知らせてやろう!みなさーん!山口が学校のトイレでウンコしてましたー!山口のことはこれからウンコマンって呼んでくださーい!!」

「てか山口ほんとにヤバいよな。誰かと喋ってるとことか見たことないし。友達居ないんじゃねえの?あっ、次の授業そろそろ始まる!」

「山口、全然帰ってこないな...。まだ泣いてんのか?いや、もしかして...まだウンコしてんじゃねえのー!?」



【山口、いかにもウンコマンな恰好で再入場】



「えーーーーーーーーーー!!?!?!?!??!?!!?!?!??!??!??!?!??!?」

『ありがとう』

「は?」

『ありがとう』

「え?ありがとうって言ってる?」

『これで僕もクラスの人気者になれるよ』

「キャラクターを与えられたと勘違いしている!!」

【山口、客席に向かって正対する。】

『僕の名前は、山口ヒロキ。何てことない普通の小学生!...だったんだけど』

「えっ?ちょっ...えっ?」

『ひょんなことから地球を防衛するヒーローになっちゃったんだ!』

「山口?どうした?」

『地球の掃討を企む“クリーナー”と闘う“排泄戦士”として』

「山口?えっ、ウンコマン?もうウンコマンって呼んだ方がいい?」

『人類の安寧(あんねい)は、僕が守って見せる!』

「“排泄戦士”って何?」

『ダーティーヒーロー、ウンコマン!』

「“あんねい”?“あんねい”って何?俺たちまだ習ってないじゃんそんな言葉」

【山口、クラスメイトの方に向き直る。】

『僕がいる限り、このクラスの平和を乱させやしないよ』

「お前のせいでちょっと乱れ始めてるんだよ、平和とか風紀とかが」

音響~排泄音~

『おっ、“ぶりぶり君”に着信だ』

【ウンコマン、ポケットから機器を取り出す】

「ヒーローが使ってる特殊な機器だ!仮面ライダーの変身ベルトとか変身ステッキみたいな立ち位置のヤツ!」

〈おいヒロキ!こんな窮屈な所に閉じ込めやがって。ストレスで便秘になっちまうかと思ったぜ。〉

『そんなに怒んなって』

「機器に高知能AIが搭載されていて喋るんだ!商品化するときのイメージもメーカー側にそれとなく伝えてる!」

『あとでお前が好きな“ぶりぶりチョコ”もあげるからさ』

「オリジナルお菓子商品発売の横展開も視野に入れている!」





すみません、オチまで思いつきませんでした。


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