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数字がないBlueskyクライアント Ucho-tenを作った話

Xから移住してくれた人もしてない人も
Yo, ブルスコしてるかい?
………..


Introduction

こんにちは。
はじめましての方が多いと思います。「ばいそに」と申します。
Blueskyクライアント Ucho-tenを開発をしています。普段は @bisn.ucho-ten.net というハンドルで好き放題投稿しながら生息しています。

Blueskyには2023年4月頃に移住してきました。それと同時に大好きだったTwitterもやめたんです。まぁ今思うと勇気ありますね。嫌気が差したというのはあるんですが・・・。



ですが、そんなBlueskyも昨日(執筆時点 2024 / 11 / 20)にアカウント数が2,000万を突破したそうな。

出典:https://bsky.jazco.dev/stats/

めちゃめちゃユーザー数伸びててスゲエーッ🎉
自分がBlueskyに来た時は全世界で7,000人程度しかいなかったのに・・・。
10倍だぞ10倍。


と、キングダムの大沢たかおさんばりに後方腕組み彼氏ヅラをする日々です。



Ucho-tenって何?

Ucho-tenってなんぞ?って話ですよね。

フォロワー数、リポスト数といった「数」を全面的に廃止したBlueskyクライアント


です。

また、下の画像を見てもらうと分かるのですが、[フォローされています]といった表示すらありません。

Ucho-ten for mobile のスクリーンショット


このように、他人の目が気にならないような設計をしています。


仮想フォロー

また、Ucho-tenは他クライアントにはない唯一無二の機能として「仮想フォロー機能」を備えています。内容としては仮想的にフォローして、フォロー中のタイムラインに流すというものです。相手のアカウントにフォロー通知が飛ぶことはありません。

それだけではなく、「ありのままの現実を綺麗に切り取って記録しておくこと」ができるようなカメラ機能のデザインであることで、例えば散歩途中に見つけた「良い感じの植物や建物」をいい感じに写真として収めることができます。


というようなイケてる機能がいくつもあり、使っていて数やフォローの概念をあまり感じさせないので引け目を感じることなく、他者との会話を純粋に楽しめるようデザインされていたり、ばいそにのこだわりがめちゃくちゃいっぱい詰まっています。

UIもめちゃクールだから一回使ってみてください。話はそれからだ。


公式クライアントに備えている機能はほぼ実装済みな上に、あまりにもスーパークールなのか、公式クライアントを削除してUcho-tenに全面的に乗り換える方々が出てきています。




開発チームメンバーのお墨付き✌️


それに、Bluesky開発チームの一人であるPaul Frazee(@pfrazee.com)氏より、日本発のプロジェクトの中でお墨付きをいただいております。やったぜ。

出典: Bluesky Meetup in Fukuoka - YouTube


現在、ベータ版ですが、インストールはこちらから。



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SNSにおける数って?


さて、今でこそ数は「バズ」を測る指標となっていますが、いいね・リツイート数の表示ってあんまりいらないんじゃないかな、と思うんです。

クリエイターなど世の中に積極的にアピールしていくことが求められる立場の人にとってはある意味「過程と結果」を示すものであるので、必要だろうと考えられます。

もちろん自分も例に漏れず、「Ucho-tenはいいものなんだぞ!」と発信する必要があるので、時には数を気にする必要があります。


ただ、コンテンツを楽しむ上で、自分が「面白い」「楽しい」「ここが良かった」と思えればそれで十分なのだと思います。
それは自分が好きで投稿したもの然り、他者の投稿も同様に。
自分が良いと思ったことに関して、他者が介入する余地は一切ないのではないでしょうか。誰のために良いと感じているのかよく分からなくなっちゃいますね。


Ucho-tenを開発しながら使った結果

当然、自分はスマホからBlueskyを見る時は絶対Ucho-tenを使って見ています。開発者が使ってなくて愛がないと良いものにはなりづらいと思っています。
(自分が使いたいものを作っていたらクールなものが出来上がってたんですが…)


Ucho-tenを開発している時、PCでは本家クライアント( bsky.app )でBlueskyを見ているのですが、いつの間にか数字が気にならなくなっていました。
それどころか、本家クライアントからも数字を消し去りてえ〜とまで思うように。


結論:Ucho-tenはBlueskyクライアントの中でmostクール。


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なぜUcho-tenを作ったか.


SNS疲れ

TwitterをやめてBlueskyに移住した理由でもあるのですが、SNSを見ていて精神的に疲れてしまう、いわゆる「SNS疲れ」を頻繁に起こしていたことが根源です。

楽しむためにインターネットをしているのに「おすすめタブ」を見れば、日夜やいのやいの人々が衝突して、引用リツイートで他人の悪口を言っているところを見せられることが心底不快でした。

あくまで自分はですが、回ってくる情報の中で「広義の意味で面白い投稿」をリツイートするように情報を受動的に摂取して、あまり他者と交流をしないような使い方をしていたので、尚更疲れていました。
インプットとアウトプットのバランスが不均衡だとおかしなる。世の中結局バランス



人々は青い空の写真を上げる

一方で、初期のBlueskyではBluesky(青い空)にちなんでか、多数のユーザーはよく晴れた青空の写真をアップしていたんですが、これが当時の自分にとってはすごく新鮮で、「こんなに伸び伸びして自由でいいんだ!」と強く印象に残っています。空ってそもそも広大でグラデーションもあって美しいですしね。
(人が少なすぎて共通の話題もないからとりあえず青空の写真上げとけ、という風潮であったことは否めません)



アルゴリズム選択の自由がある

ただ、今思えばTwitterというプラットフォーム自体が悪いのではなく、イチ営利企業として広告収益をあげるためにドゥームスクロール (参考: ネットで悲観的な情報を読み続ける「ドゥームスクローリング」が、あなたの心をむしばんでいる - WIRED.jp) とアテンションエコノミーを成立させるためのレコメンドアルゴリズムが悪い影響を及ぼしていたのだろうと思っています。

(今でもTwitterでは思い思いに呟いているユーザーがいると思います。)


要するに自分からすると「意図的に地獄を見せられていた」わけです。

自分が好きなインターネットピエロ(?)の天竜川ナコンさんも言っていました。

出典: 現実 実況プレイ ~SNSから離れて生活 解説~ 
出典: 現実 実況プレイ ~SNSから離れて生活 解説~

とにかく、Blueskyの善いポイントは、アルゴリズムを用いたものを見るか見ないかの選択の自由がユーザーにあるんです。
平たくいうと、バズった投稿ばかり集められるおすすめタブを強制的に見なくてもよい、ということです。


これってすごいことなんですよ。
だってユーザーの時間をお金に変えているわけではないんですから。


素朴でもグッとくる投稿はたくさんあるんだ、というように再確認させられます。

散歩で発見👀フィード
https://bsky.app/profile/bisn.ucho-ten.net/feed/aaaiynxgtccz4


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遅いインターネットをつくろう


話は少し脱線してしまいましたが、自分にとって生活とSNSはかなり密接に関係して影響してくると感じています。

つまるところ人間は社会を共同運営して生活を営むわけですから、SNSで疲れてそれが成り立たないのは元も子もないです。
が、自分のようなインターネット大好き人間からすると、ネットで起こっていることが現実でも起きていて、それが世界の全てだと思っている節はあります。


一方で、誰かが散歩で良さげなものを発見していたら自ら散歩に出かけてみたり、美味しいものを食べに行ったり、仲良くなった人と実際に会って食事したりお酒飲んだりして仲を深めたり、と善い面もあります。
自分はかなりインターネットに救われてきた方であると自負しています。

そのように、良くも悪くも生活へ影響を与える。ということです。

そこで僕が提案したいのは、

ただひたすら情報を貪るように見るのではなく、自らの手で情報を選別して摂取して、時には自発的にインターネットから離れてみないか?ということです

いわゆる「遅いインターネット」と呼ばれるやつを構築しましょうという。


非言語的コミュニケーション

いいねやリポストを通知する仕組みもありません。
いいね(通知)を通した「非言語的コミュニケーション」があるのは知っていますし、それも尊いものであると思います。
時には言葉を介さないことが良い時だってあるでしょう。

ただ基本ベースは、遅いインターネットの中で他者と言語を用いたコミュニケーションを楽しんでほしい、という思いがあります。

フォローフォロワーという枠組みに囚われずとも、仲良くしている人たちがたくさんいます。(独自機能「仮想フォロー」を使うメリットでもある)

Ucho-tenは、それらの環境を作り出せるようにいい感じに設計しています。


加えて、コンテンツをフラットに見て(not冷笑)、そして、人とのコミュニケーションを純粋に楽しめた結果、Blueskyではたくさんの人たちと仲良くなることができました。

それこそ、ココで仲良くなったおじさん達と出会わなければ、このUcho-tenは誕生していなかったかもしれません。色々ご支援いただきました。


僕は、自分が体験した良い経験を、他人にも体験してほしいと考えています。
そのために作っている節も、正直あります。

自分だけではなく、今、このnoteを読んでくださってるあなたも、生活とSNSが繋がっているうちの一人かもしれません。


そんなあなたの生活も、Ucho-tenを使うことで、より善いものへと繋がるよう願っています。


(眠いのでここいらで終わりとします)


2024 / 11 / 20
ばいそに


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