低コストですぐ実現する「IT武器」入門
●はじめに ぜひ「IT武器」を手にしてください
パソコンが普及しはじめたのは、いつ頃だと思われますか? 1990年頃からです。私が、初めてコンピュータに出会ったのは、さらに10年前の1981年、高校時代に偶然立ち寄ったマイコンショーでした。画面にコンピュータグラフィックスで描かれた球体がぐるぐる回っていたのです。プログラムをすると絵が描ける、しかも動く、というのを初めて見て、鳥肌が立ちました。この邂逅があまりに衝撃的で、「これだ!コンピュータは力になる!」と、ピーンときました。
当時、100万円以上する高価なものでしたが迷わず購入。以来、現在に至るまで、コンピュータと片時も離れない人生を歩んでおります。
それからわずか四半世紀。情報技術(IT)は驚くべきスピードで進化。あれよ、あれよという間に、私たちの生活はどんどん便利になってきました。
コンピュータが安価になったことで、誰でも「ITの力」を持てる時代になったと言えます。オンラインショッピングや電子商取引など、既存の流通構造にとらわれない新しいマーケットが生まれました。ソフトウェアや新たなサービス分野でさまざまなベンチャービジネスが生まれ、大企業をしのぐ勢いで売り上げを計上する会社も現れています。
しかし逆に、「ITを使えない」、「IT化が遅れている」ことによって生じる負の情報格差も生まれています。小さな会社の場合、大企業のようにIT部門を確保するための予算や人材が足りないという事情もあるでしょう。何とかしたいのに、スタートライン一歩手前で、はがゆい思いをしていませんか?
おまかせください。BAISOKUは、そんなあなたに、30余年にわたるコンピュータ事業で培ったノウハウを結集して全力で応援いたします。
「今からITを導入しても手遅れじゃないだろうか?」
いいえ、遅すぎることはありません。遅れを取り戻すための決め手となるのもITに他なりません。自社に合ったITを社員全員で使う、それが業績アップへの近道です。
「ITを会社の武器にする」、「ITの力で変化に強い組織をつくる」ことがBAISOKUのサービスの本質です。何から手を付けてよいかわからないと悩んでいるあなたに、興味を持っていただき、一歩前に踏み出していただければ幸いです。
「IT武器」が中小企業を救う!
「IT武器」が救った! 2つの中小企業を事例で検証
わたしは、前述のコンピュータとの衝撃の出会いの後、高校在学中に学業の傍らベンチャー企業を立ち上げ、独学でコンピュータ理論およびプログラミング技術を習得。その後、SI企業に入社しました。大きなプロジェクトを手掛けたくなったのが理由ですが、そこでマネージャー職を歴代最短で拝命。以降、大小あわせて200以上の開発に携わってきました。希望通り、大きなプロジェクトをいくつも掛持ちしてマネジメントし、品質面でも採算面でも常にトップの成績でした。
しかし、ある時、これからは大企業ではなく、日本になくてはならない中小企業のIT化こそが重要なのだということに思い至り、小さな会社をITで助けたい一心で、2001年に株式会社BAISOKUを創業しました。
そこで「ITを会社の武器にする」という考えに行き着くのですが、それが一体どういうことなのか、2つの事例から具体的にご説明します。
【ケース1】特定の社員への仕事の集中を改善! S製作所
目的/管理部門で、特定の社員が抱え込んでいる業務を「見える化」したい
S製作所は、社員数約60名のものづくりの会社です。Aさんは管理部門で働くベテラン女性社員。もうすぐ定年です。ところが定年3カ月前になっても業務の引継ぎができないままでいました。
●定年間近のAさん、仕事のやり方が特殊すぎて誰も業務を引き継げない
10年以上自己流で続けているAさんの仕事を、代われる人が誰もいないのです。Aさんはもともと製造現場にいたのですが、体を壊して管理部に異動。以来、製造現場を熟知している彼女なりのやり方で、受注から出荷処理までこなしてきました。手順書も作業リストもありません。あるのは、Aさんが独自につくった膨大な手書の帳簿とエクセルファイルだけ。現場と管理部門を両方経験しているので、何かあればその場その場で毎回書類を作って対応している、という状況でした。
書類のフォーマットも不統一で、種類の違う帳票に、同じ内容をあちこちに入力なくてはいけないなど、重複する作業も多く、量も膨大。事態を重く見たマネージャーは、Aさんの仕事の「見える化」が急務と考え、それまで部分的に使っていたクラウドの販売管理システムの契約更新が近づいたことを期に、Aさんの仕事をシステム化することに踏み切ったのです。
●Aさんの仕事をヒアリングして、まずたたき台を提供
依頼を受けてBAISOKUは、まずは徹底的にAさんに作業のヒアリングをすることにしました。ところが、Aさんはあまりにも多くの仕事を抱えていて、自分の仕事を整理して話せないのです。そこで現在の仕事のインプット(手書きの帳簿やエクセルなど)と、アウトプット(帳票)を提示してもらい、それをもとにシステムの入力画面を構成し、「まずはこんな感じですか?」というたたき台(試作)をつくって見てもらうことにしました。
実際に試作を使ってもらうと「この入力も必要」、「この帳票にはこの項目を出力して」と細かい気づきや要望がたくさん出てきたので、それをひとつひとつシステムに組み入れながら、何十回もやりとりを繰り返してシステムを完成させていったのです。
▼結果/予算内で誰でも使えるシステムが完成
Aさんの長年の業務で蓄積した業務ノウハウと、エクセルや帳簿にたまったデータ、そしてそれを管理するのに最も効率のいい作業手順をシステムに組み込んで構築することで、今までAさん以外にできる人がいないと思われていた仕事が、Aさんを離れて「業務プロセス」として独立しました。これでAさんの仕事は一目瞭然。他の人でもAさんの仕事を引き継ぐことができます。
当初、マネージャーが他のITベンダーに依頼したところ、見積もり額は5000万円。しかも納品までに半年以上かかるとのこと。それでは予算オーバーで、Aさんの定年にも間に合いません。巡りめぐって、BAISOKUに相談に来られたのです。
当社からの請求額は、ご予算にあわせて先に見積もりを出した他社の3分の1以下。期間は約3カ月で、Aさんは無事定年を迎えることができました。
【ケース2】紙対応をやめて時短! A介護外出支援会社
目的/電話とFAX、紙での対応に四苦八苦。顧客管理や業務手配をシステム化し、労働時間を短縮したい
こちらは、介護が必要な人を、ヘルパーさんが同行して、旅行を楽しんでいただくサービスを提供する会社です。旅行の手配と介護の手配を同時並行で進めなくてはいけないため、業務がたいへん煩雑になっていました。
●詳細な仕事内容を知っているのは担当者一人!という抱え込みの仕事
A社では、一人の旅行希望者に対して一人の担当者という組み合わせで、仕事のやりとりはすべて電話とファックスで対応していました。台帳を頼りに、宿泊施設の手配、ヘルパーさんの手配はもちろん、旅程の一切を一人で準備します。
旅行出発日は決まっていますので、それまでにもろもろの手配を完了しなければなりません。ツアー客の年齢が高いこともあり、天候や体調によって直前の変更やキャンセルが発生することも多々あります。電話はひっきりなしにかかってくる、FAXは山積みになる、といった具合で仕事の手を休める暇もありません。
常に予定が流動的であるにもかかわらず、旅行者一組に対して社員一人の担当になっているので、分業できません。社員さんは、スケジュールに追われながら個々に格闘しているという状態でした。
「こんな状態ではだめ。なんとかしないと」
社長は、電話が鳴るたび台帳を探し始める社員の様子を見て、IT導入を決意します。が、ITについての知識はファジー。よくわからないアレルギーが強いまま、ITベンダーを訪ねます。最初の一社の見積もりは3000万円。予期していたとはいえ、やはり高い。予算を少しでも抑えたくて、BAISOKUに来られました。BAISOKUは、「ご予算にあわせる」がモットーです。
●全員にヒアリングをして試作を提供
システム化のポイントは個別の仕事を共有化して効率をアップすることと考えたBAISOKU。業務全体の流れをシステム化する必要があるため、まず社員全員に話を聞きました。旅行の問合せ受付から旅程作成、ヘルパーさんへの業務依頼と管理、見積書や請求書作成から入金確認、給与計算などの販売管理、そして顧客管理までをシステム化。さらに全国のホテルや旅館、観光スポット、バリアフリー状況などもデータベース化。社内のノウハウを、システムを使うことで共有できる仕組みを開発しました。
完成までに3カ月です。
▼結果/作業効率アップで日曜・祝日は全員休日に、残業も大幅削減
「ITは苦手でわからない。こんな感じにしてほしいという丸投げなオーダーでしたが、やりたい事をしっかり理解してシステムを開発していただけました」と、社長から喜びの声をいただきました。業務全体を一貫してシステムに組み込んだことで、リアルタイムですべての顧客や旅行の状況を社員全員が把握でき、お客様の安心・安全にも繋がっています。また、全国に点在するヘルパーさんの中には、自宅でテレワークという働き方も生まれています。
実はこのA社、サービス業ということもあり、土日祝日も社員が交代で出勤していました。しかし、せめて日曜祝日は休ませてやりたい、との社長の希望で、システムのデータをもとに、日曜祝日を休みにした場合のシミュレーションを行いました。その結果、懸念していた問合せ対応や売上への影響がないことが判明。社長は日曜祝日の休業を決定しました。
その結果、休みの交代前に発生していた業務の引継ぎや申し送り事項の確認が不要となって作業効率がアップ。社員は、日曜祝日が決まって休めることになったことに加えて、さらに書類の山や台帳探しや、休日出勤・残業などのストレスからも解放され、いいことづくめとなりました。
経営者がまず「武器」を持とう
「IT?よくわからないんです・・・」経営者に多いITモヤモヤ苦手意識
人手不足に悩む中小企業。その解決策は個人を精鋭化すべし
ここで、BAISOKUが応援したい中小企業がどういうことに直面しているか、現状を見てみましょう。
誰もがご存じのように、日本は「超少子高齢化」の真っただ中にいます。総務省の統計によれば、2030年には就業者人口は5560万人に減少すると推測され、この数値は経済成長に必要な6300万人より700万人以上も不足することを意味します。政府が「働き方改革」一億総活躍社会の実現を目指すのは、労働人口が想定以上に減少していることが背景にあり、このままでは日本全体の生産力の低下が避けられない、ととらえているからにほかなりません。
今や国を挙げての取り組みとなった働き方改革ではありますが、その実現から最も遠い所にいるのが中小企業ではないでしょうか。
労働力不足に対して政府が考える解決方法は、
「働き手を増やす」、
「出生率の上昇」、
「労働生産性の向上」の3つです。
小さな会社では、人が集まらない、採用しても定着しない、など人手不足の状況は深刻です。働き手を増やせず人手不足が続くことで、現役社員の負担が増えます。残業が増え、慢性的な長時間労働や休日出勤が続くとなれば、働き方改革どころか負のスパイラル、ブラック企業まっしぐらです。
中小企業の現状は甘くありません。労働力不足から一人が何役もこなしている多能工的な働き方が主流です。特定の人に仕事が集中し、仕事を人に渡すことができなくて、どの会社にも「この人に辞められたら困る!」という人が一人はいる、というのが現実ではないでしょうか。
この状況を打破するには、労働生産性を向上させるしかありません。社員の人数を増やせないのならば、社員一人ひとりが生み出す付加価値を高め、少数精鋭の組織を作っていくしかないのです。
では、個人の能力やスキルはどうすれば劇的にアップさせることができるのでしょうか? 仕事が終わってから、講師を呼んで研修をする? みんなすでに精一杯やっているわけですから、「もっとがんばるしかない!」という日本人特有の精神論では、社員はいずれ倒れてしまいかねません。
そこで、ITの出番です。中小企業の最大の課題である人手不足を解決するには、ITしかない、と言っても過言ではありません。しかし、
「ITってよくわからないんだけど・・・」とか、
「こんな小さな会社には関係ないよ・・・」とか、
「もっと売り上げが上がってからでしょ・・・」など、
ITをよく知らない経営者自身の苦手意識で、業務のシステム化を敬遠している小さな会社が多いのです。前述のケース2の開発事例の社長も最初はそうでした。が、その後、見事に第一歩を踏み出されました。
中小企業がITの導入・利用を進めようとする際の課題として
・ITを導入できる人材がいない
・導入の効果がわからない、評価できない
・コストが負担できない
・業務にあったITがない
・社員がITを使いこなせない
が挙げられています(2018年度版 「中小企業白書」第4章:IT利活用による労働生産性の向上から抜粋)。
この調査から、IT導入に踏み切れず、IT活用に消極的で、IT環境の仕組みづくりに出遅れている小さな会社が多いという現状が浮き彫りになっています。自分の胸に手を当てて思い当たることはないか考えてみてください。
働き方改革は経営者のテーマです。「短時間で成果を出す」ことは、自社のビジネスや経営戦略にも直結することですから、経営者は「待ったなし」で取り組む意識改革が求められます。第1章の成功事例を、ぜひ参考にしてください。
「IT武器」で仕事を共有。組織の全体最適をめざすべし
大企業は、自社の「IT武器」をすでに大量に開発してきています。例えば「テレワーク」。働き方改革のひとつの方法として、政府は「テレワーク」を推進しています。育児や介護など社員のライフイベントに直面して、従来の勤務が難しくなった時、自宅にいても作業ができる環境があれば、離職せずに仕事を継続できるからです。会社に戻らなくても業務が行なえる、その人自身がそこにいなくても、データを共有できれば他の社員が作業を継続できます。大企業のIT化の目的が、短時間で働ける仕組みをつくり、単純作業はAI化し、コア部分の仕事のみ少数精鋭によって最大利益をあげることにあるとすれば、近いうちに大リストラの敢行もあり得るかもしれません。
この話をすると、「ITを導入して、人減らしをしようとしているのか?」と不安に思われる方がいるかもしれませんが、そうではありません。私たちの推し進めているIT化は、人減らしの合理化ではなく、経営を真の意味で合理化するIT化、生産性をアップし、仕事時間をより創造的な業務に使えるようにし、付加価値を高めて、利益を増やす。社員を守るためのIT化です。社員全員が安心・安全に働けるように、収入を確保し、商品力や営業力、サービスの質を底上げするためのIT化なのです。
●業務を行う担当者自身が使いやすいシステムでなければ意味がない
大企業と比べると、中小企業はIT面で非常に遅れていると言わざるを得ません。どう遅れているのかを、第1章で紹介しました事例で検証してみましょう。
開発事例1に登場したAさん。受注業務から出荷処理まで自分独自の帳簿とエクセルで自己流に工場の現場や取引先とやり取りしていました。Aさんは長年の経験に基づいて自分の作業の流れをつくっていたわけですが、手順書なし、作業リストなしですから、Aさんが辞めてしまうとなると業務はストップ、現場は大混乱します。IT化が遅れている現実は、まさにこの状況を指します。また人材不足で悩む中小企業に立ちはだかる大きな課題でもあるのです。
しかしながら、ただやみくもにITを導入したのでは問題解決につながりません。BAISOKUは、会社を個人の集合体と捉え、個人が長年にわたって蓄積してきたスキルや知識、経験をデータ化し、システム化する会社です。会社全体で一つの最適なシステムをつくろうとすればするほど、一見理想的でスマートではありますが、現実の作業と大きく乖離するため、使う人にとって使いにくいシステムが出来上がってしまうことが多々あります。そこで、あえて冗長に見えても、業務を行う人自身が使いやすいシステムを開発するようにした、それがBAISOKUの大きな特徴といえます。
中小企業では、個人が担当している仕事はその人の作業の「特殊性」で成り立っています。例えば、Aさんがやっている仕事はAさんの頭の中にあるので、そのままでは周りに伝えることができません。そこで、仕事のやり方を何度もヒアリングし、実際の帳簿や帳票、エクセルなどからデータを読み取ることによって、なんとなく頭の中でやっている作業や順番を少しずつ少しずつ明らかにし、コンピュータで目に見える形に仕組み化していくのです。
BAISOKUの強みは、使う人の「特殊性」に合わせてシステムを設計・構築していくこと。最終目標はあくまでも全体最適ですが、業務をする人が楽になる → 他の人も使える → 全体に広げていく。そうすることで企業全体の業務と個人の業務に意識のギャップがなくなります。
結果的に、これまで個人で抱え込んでいた仕事を、みんなでシェアできるようになり、開発事例1のように、社員の退職や休職といった場合の業務の引継ぎも無理なく無駄なくスムーズにできるようになります。
●IT化のゴールは「稼ぐ仕組みづくり」
IT化が及ぼす効果は、それだけではありません。自社内をシステム化し、データを集め、整えることによって、人の動きや、機械の稼働を「見える化」できるようになります。この「見える化」こそが、IT導入の大きなメリットと言えます。
業務のプロセスが見える、経営が見える、ボトルネックが見える、すると課題が見えてきます。課題が見えてくるということは、業務が効率的にまわらない原因がどこにあるかが見える、つまり利益アップを阻む原因が見えてくるわけです。
原因がわかればそこに焦点をあてて改善施策を行い、またシステムにフィードバックしていきます。こうして自然に業務改善のPDCAサイクルを回していくことができるのです。
すなわち「見える化」は「継続的に稼ぐ仕組み」をつくるのに欠かせないプロセスなのです。これが、BAISOKUが「ITを会社の武器にする」と豪語する所以です。
私たちの「IT武器」は「早い」「安い」
BAISOKUの強みは、IT武器を「早く、安く」ご提供できること
せっかくのシステム開発も、2つに1つは失敗!原因は何?
中小企業のIT化が遅れている、という話はすでに述べました。それに加えてシステム開発の約半数が失敗に終わる、というショッキングな事実をご存知でしょうか?
最新の「ITプロジェクト実態調査2018」(日経コンピュータ、2018年3月1日号)によると、企業のIT部門や業務部門、ITベンダーに所属する1201人を対象に、システムプロジェクトについて調査をしたところ、回答が得られた1238件中、成功は654件(52・8%)、失敗は584件(47・2%)という結果が出ています(※この調査での成功の定義は、システムの品質、コスト、納期の3点について、当初の計画を順守できたかによるもの)。
あなたの会社や、あなたの知りあいの会社はいかがですか? 「莫大なお金をかけてITを積極的に導入しても、結局半分は失敗するのか・・・」と、がっかりされた経営者もいらっしゃるのでは。この原因は一体どこにあるのでしょう?
●ITベンダーに対応する担当者不在が開発失敗につながる
中小企業のIT導入失敗の原因の一つに、IT担当者がいない、ということが挙げられます。大企業には当たり前のようにIT部門がありますが、ほとんどの中小企業にはITを専任する担当部署は、まず存在しないといっていいでしょう。システムについて、開発会社(ITベンダー)とやり取りする部署や担当者が不在なのです。
そうなると、ベンダーは、IT導入に大きな期待を抱く経営陣と直接やり取りすることになります。顧客から要望を引き出し、システムに実装するべき機能を整理することを「要件定義」といいますが、話を進めるうちにやりたいことがどんどん増え、あれもやりたい、これもやりたいで、盛りだくさんのメニューになる。
一般的なITベンダーでは、要件定義から費用が発生します。通常一人当たり人件費 X 人数 X 期間(日数)で費用を計算しますから、仮にSE(システムエンジニア)2名が3カ月ほど打ち合わせにかかれば、要件定義だけで5百万円ほどの請求額となる、これでは到底開発費まで手が回らない、ということになりかねません。
●予算ありきなら予算内に収まるベンダーを探せ
第1章で紹介した2つの会社では、当初、ベンダーの高額な見積もりに驚き、ITの導入を躊躇されました。場合によっては導入をあきらめてしまっていたかもしれません。
仮に開発へのゴーサインが出ても、トップ相手にベンダーとのやり取りが進み、実際に使う現場の人が関わっていない場合には、完成したシステムが、「現場に合わない」「使いこなせない」という結果になることも多いのです。一般的には、ITベンダーは、システムは開発しても、それを使いこなすための指導や調整は別途費用がかかるのが普通です。予算の関係で、仕方なく、お仕着せのシステムを我慢して使っても、いい結果は生まれません。
中小企業の課題や現状、お財布事情までをくみ取ってシステム開発できるITベンダーは極めてまれ、といっても過言ではないのが現状です。この章の最初に述べた、半分が失敗といわれるシステム開発で成功をつかむために、中小企業に強いITベンダーを選ぶ、それが第一歩です。
2,3週間で試作版を作成。微調整で「IT武器」を完成
中小企業のシステムづくりに強い開発ITベンダーは、実はとても少ないという現状をお話した上で、BAISOKUが他社とどう違うのか、強みはどこにあるのかを具体的にご説明します。
●オーダーメイドの試作積み上げ型のシステム開発
BAISOKUは「小さな会社を助ける、誰もやらないことをやる!」これが使命です。我々が提供するIT武器は、ハードウェアは費用が安く抑えられるクラウドサーバーを利用して、ソフトウェアは、オーダーメイドでつくる試作積み上げ型統合業務システムです。まずは小さくつくるところから始めて、必要なときに必要な分だけ機能を追加していけるシステムですので、積み上げ型と名付けています。
実は、創業当初は開発の依頼を受けると、できるだけ企業の業務を全体最適化するための汎用的な仕組みをつくろうとしていました。しかし、そのやり方を追求していくと、一見スマートなシステムができあがるのですが、使う人からするとそうでない場合が出てきたのです。
経営陣が考える全体最適のシステムと、業務担当者本人の業務、というところにギャップが生じるために、現場で「使いづらい」「使いこなせない」問題が発生してきました。これでは、トップの理想に合ったシステムであればあるほど、「なぜ使いこなせないの?」と、現場で使えない人が悪いかのような印象になってしまいます。そこで、第1章で紹介した2つの事例のように、会社の業務全体に焦点を当てるのではなく、まずは先に、使う人「個人」に焦点をあてるようにしました。
また、中小企業では、担当者の仕事はその人の「特殊性」で行っているので、最初から、あえてその人用に「特殊なもの」をつくり、それを後々他のメンバーでも使えるようにすれば、結果的に全体最適になる、と考えました。業界の常識に真っ向から反する、個人に焦点を当てたものを全体化するという逆転の発想に至ったのです。これは第1章の事例1でご説明した通りです。
●使う人の身になって、スモールスタートからはじめる試作づくり
そこで説明できなかったのが、BAISOKUならではのスキルやノウハウです。例えば、「あなたが抱えている仕事をシステム化するので、仕事の内容を全部話してください」と聞いたとします。細大漏らさずきちんと答えてもらわないとIT化できないわけですが、みなさん無意識に一人何役もこなしていますので、言葉でスラスラと答えられる人はほとんどいません。開発事例1のAさんの場合もそうでした。そこで、現在の仕事のインプットとアウトプットを拝見し、少しずつ説明してもらいながら、仕事の内容のおおまかな流れを聞いた段階で、まずは試作版を作るのです。期間は、だいたい2~3週間です。
試作版を実際に使ってもらうと、「ここをもっとこうしたい」といった要望がたくさん出てきます。出てきた要望を試作版のシステムにフィードバックしていくわけです。何度も何度も微調整を繰り返し、使っていただき、ぴったりフィットするまで開発を続けます。1回や2回のレベルでは辿り着きません。10回、20回、30回と繰り返し、担当者本人の頭の中にモヤモヤがなく、すっきり全部が形になっている、となった状態で完成します。この方法だと、システム完成後に「使えない」、「こうじゃなかった」ということがなく、ストレスなくお使いいただけます。
●完成まで約3か月! どんな業種にも対応します
この完成までに基本2~3か月です。この試作積み上げ型工法は他のITベンダーには真似ができません。なぜならば、最初に見積もった予算の範囲内で、しっくり使えるようになるまでどこまでも微調整する、というのは、開発者側にとってリスクが高すぎるからです。システム開発とともに30余年、経験とスキルとノウハウを持つBAISOKUだからこそなせる業なのです。試作は何回繰り返しても、費用は最初の見積もり通りというのも、コストをかけたくない中小企業には安心でしょう。
BAISOKUが最もお役に立てると感じている会社は、社員数でいえば500人くらいまで、年商は、1億~数十億円くらいまで、といったところでしょうか。特に2店舗以上経営されている会社や、本社と支社、あるいは工場の間でやりとりがあるような企業ははIT導入の効果が出やすいと感じています。
業種・業態としては、
●製造業 生産管理(在庫管理含む)プロセス
●営業系 営業支援プロセス(アナログ業務をデジタル化)
●流通業 受発注管理(在庫管理含む)プロセス
●販売業 販売プロセス
●スタートアップベンチャー ビジネスモデルの開発
●スクール系 学童保育、カルチャースクールの販売管理、勤怠、給与、経費、人事、利益計画等
●介護系 訪問介護、介護施設、保険外サービス
等々、金融業を除くほぼ全業種に対応いたします。
中小企業こそ、組織全体が一丸となって、利益アップに向かうことが必要で、そのためのIT武器の提供がBAISOKUのミッションと考えています。
手持ちの機能部品を「500」以上常備、こんなITベンダー他にない!
試作積み上げ工法がBAISOKUならではの強みである、と説明いたしました。しかも試作版が出来上がるまで、わずか2、3週間。「どうして、そんなに速いの?」。その質問の答えは、手持ちの機能部品群です。
BAISOKUには、業務システムに必要な機能部品(IT武器)群が「500」以上すでに用意されているのです。ご相談に来られたかたには公開デモをご用意していますので、それを見ていただければ、「ITがよくわからない」という方も、システム化のメリットがイメージしやすいと思います。500ある機能の中から、「こんなIT武器が欲しい」と探していただければいいのです。
●見積もり作成時まで、費用は無料です
しかもIT化費用は、「お客様のご予算内」が原則。「見積もりに料金は発生しますか?」と聞かれます。一般的にITベンダーに依頼しますと、要件定義から料金が発生するわけですが、BAISOKUは、お客様に現状とその課題についてヒアリングした後、その内容をまとめてレポートし、課題解決のためのご提案をし、見積もりを提出。ここまで無料です。費用はかかりません。
「こういうことをやりたい」、「こういう問題を解決したい」ということを教えてください。「類似のシステムがあれば、それを参考にさせてもらう」でも大丈夫です。いつまでに必要か、新規開発か再構築か、社内業務システムか、一般消費者向けのシステムか、店舗や営業所などシステムを使う拠点数や、おおよその予算などお聞かせください。もちろん、ご相談は無料です。
●「開発費用は予算にあわせて」がモットー、損はさせません
では最終的にシステム開発費用はどれくらいになるのでしょうか? 気になるところですが、システムの規模や目的、利用人数によって大きな幅があります。当社のシステムのボリュームゾーンは300万円~500万円くらいです(※大規模かつ特殊性の高い業務システムは500万円~1000万円超の場合もあります)。
BAISOKUでは、お客様にご安心、ご納得いただくため、他社との違いをご納得いただくために相見積もりをとっていただくことをお勧めしています。
BAISOKUのシステムは、顧客一社一社に合わせて開発する、オンリーワンのフルオーダーシステムです。納品後も会社の成長や業務の変化に応じて、臨機応変にカスタマイズできるのが特徴。サーバーやネットワークはクラウドサービスを利用するので、ハードウェアのコストは不要です。フルオーダーと聞くと高価な感じがしますが、価格はイージーオーダーのイメージです。
●「見える化」で生まれたデータを生かす! 利益を生み出す!
「安く、速く」の強みに加えて、他社との大きな違いがあります。システム開発完了後、運用・保守も一貫して行いますので、納品後もずっとお直しが可能です。
また、毎月、「バリューレポート」としてデータ分析結果をご報告します。売上や経費、顧客数などの数値実績と未来予測、データから見た業務改善施策の提案も同時に行います。統計データ分析をすることで、利益を生むシステムとして活用していただくのです。
会社にぴったりフィットするシステム(仕組み)を導入し、それを、働くみなさんの「IT武器」にし、業務の「見える化」をはかる。さらに日々システムを使うことで蓄積したデータを「統計データ分析」して好循環のPDCAサイクルを回していく。その中で気づいたことは、さらにシステムにフィードバックして、より強固な会社の「IT武器」として進化させていく。
こうしていく中で、会社組織自体が全体最適化され、変化に強い組織、利益体質へと変容していくことができます。
IT武器化は、早く始めれば早く始めるほど、また、組織が小さいうちから始めたほうが、より効果的です。小さく始めて大きく育てる。これがBAISOKU流のIT武器化です。
最後に、当社顧客の、実際のIT武器化の効果についてご紹介します。
・エクセル業務をシステムに置き換えたことで、情報の管理コストが4割削減できた
・製造業の業務の流れを「見える化」したことで在庫が15%削減できた
・顧客管理+DM作成やテレアポ情報共有の仕組を導入したことで粗利が2割アップした
・経営会議の資料作成のために毎週残業していたのが、ボタン一つで作成できるようになった
・仕入先にシステムを公開して生産計画を共有することでリードタイムが1割短くなった
等々、いずれも「IT武器」で利益をアップし続けている事例です。
ぜひ、あなたも自社の「IT武器」化について思いを巡らせてみてください。案ずるより産むが易し、本書が一歩踏み出すあなたの背中を押すことができたならば幸いです。
●いくつ当てはまりますか?
□人手は足りないが社員は増やせない
(もしくは良い人材がいない)
□会社のデータ(名刺情報や顧客情報、その他)が散在していて
会社として管理できていない
□業務の引継ぎや新人への教育に膨大な時間がかかっている
□情報を個々にエクセルで管理していて共有できていない
□売上の結果だけを管理していて未来予測ができていない
□煩雑な業務を効率化したいがどこから着手していいか
分からない
<関連キーワード>
人手不足、働き方改革、生産性向上、ムダムリムラ削減、
コスト削減、IT化遅れ、営業強化、利益アップ・・・。
これらの課題を解決し、現状をよりよく改善するには、
ITによる業務効率化と情報武装(IT武器化)が欠かせません。
ぜひ、下記無料セミナー&相談会をご活用ください。
毎週3社様限定 「IT武器入門」 無料セミナー
毎週1社様限定 「ITよろず支援」 無料相談
お申込みは:03-6907-3904
●おわりに 企業永続のために「IT武器」が必要です
最後までお読みいただきありがとうございます。
私は、中小企業の経営者やマネージャーの方々に、ITこそが小さな会社の武器になる。ということを知ってもらいたくて、今回自分の経験をふまえてこの小冊子を作成しました。
左記の中で貴社に当てはまる課題はいくつありますか?
・人手は足りないが社員は増やせない(もしくは良い人材がいない)
・会社のデータ(名刺情報や顧客情報、その他)が会社として管理できていない
・業務の引継ぎや、新人への教育に膨大な時間がかかっている
・情報を個々にエクセルで管理していて共有できていない
・売上の結果だけを管理していて未来予測ができていない
・煩雑な業務を効率化したいがどこから着手していいか分からない
いかがですか、複数当てはまる方が多いのではないでしょうか?
中小企業がこれらの課題を解決し、企業を永続させ、さらに現状から発展をとげるためには、ITによる業務効率化と情報武装(IT武器化)が欠かせません。
一社でも多くの企業に、IT化は大企業だけのものではないこと、ITによって、どんな小さな会社でも強くなれることをわかっていただいて、IT化に一歩踏み出してほしい、と強く強く願っています。
IT化に少しでも関心をお持ちなら、ぜひ一度ご連絡ください。何らかのお力になれると思います。ご希望の方には、ご来社いただいてデモや実際の事例をご覧いただくことも可能です。IT化のイメージがより鮮明になることでしょう。巻末の連絡先に一報いただければできる限り対応させていただきます。
この冊子を通じて、課題多き中小企業のIT化について、少しでも明るい未来につながる情報としてご活用いただければ幸いです。
株式会社BAISOKU
代表取締役 吉沢 和雄
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