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バイナリーオプションの真実:職人の技術を得た人が勝てる世界。
相場で勝つということ
バイナリーオプションで成功を収めるためには、市場の動向を正確に読み取る能力は欠かせません。ただし、ここで言う市場の動向とは、経済指標や政治情勢を読むいわゆるファンダメンタル分析ではなく、市場の全てがチャートに凝縮されているという意味の市場です。
したがって、チャートの読み解き方さえマスターすれば、市場の動きはすべてチャートの中に表れてくることになります。
トレーダーにとって重要なのは、アナリストのように分析して理論づけることではなくて、次のローソクが上に行くのか下に行くのか、その一点を見極めることです。
チャートを読む手法は、古くからあらゆる検証がなされてきました。近年ではAI技術の解析も飛躍的に進んでおり、最先端のAIによる売買は今やナノ秒単位で行われています。わずか数年前は、人間の繊細な感覚はプログラムには再現できないと思われていましたが、今ではAIが人間を超えて利益を上げる時代が到来しつつあります。
とはいえ、通貨市場は非常に巨大で、毎日日本の年間国家予算の数倍の資金が飛び交い、恐ろしいプロ集団がしのぎを削る世界です。そのため、単純な戦略では太刀打ちできないと思うこともあります。水平線、トレンドライン、テクニカル指標など、さまざまな判断基準がありますが、それらは結局のところ「人が見ているから」機能するわけです。
「この水平線に触ったからそろそろ反発するだろう」と多くのトレーダーが考えて注文を出すことで、実際にチャートが動くのです。「20移動平均線を超えたからここからは上昇トレンド」と多くの人が考えると、本当に上昇トレンドに変わります。一人でチャートを見ていると、キーポイントで見事に動き始めるため、最初は「すさまじい法則を見つけた!」と感じますが、全世界で数百万人が見て同時に売り買いをしているので、その動きは当然のことです。
聖杯とはなにか
FXや株式相場でも同様ですが、初心者はある特定の手法を使えばずっと勝ち続けられると考えがちです。それを「聖杯」と呼び、多くの人が聖杯を探し求めます。実際、私自身も長い間その聖杯を探し続けてきました。しかし、青い鳥の逸話のように「本当の答えは目の前にあったんだ!」と気づくこともありますが、ほとんどの人は気づく前に諦めてしまいます。
この世界が「9割が負ける市場」と言われるのも、そういった背景があるからです。実際、相場というのは胴元に取られる手数料を除けば、賭場にお金を晒して勝てば利益を得られる、負ければ持っていかれるという丁半博打のようなものです。「9割が負ける」というのは不思議な話にも思えますが、要は勝っている1割の人が残り9割のお金をすべて持っていくという単純な仕組みです(笑)。
チャートを読み解けるようになってくると、時に理解に苦しむ動きが現れます。どう考えても下がるだろうと思える場面で、突然の急激な上昇が起こることがあります。その動きはとてつもないスピードと勢いで、驚かされることもしばしばです。
これらの場面は、ファンド(銀行、保険会社等の投資部門)による吊り上げだと考えられます。急激な上昇で売りポジションを持っていた人たちの損切りをすべて吸収したあと、一気に戻して下げに転じる様子は本当に見事です。「ここまで上がればさすがに下がるだろう」と思えるラインをほんの少し超え、まるで獲物を仕留めるように全ての資金を奪い去ります。その後すぐに勢いよく反対方向に動き出します。カットされた人たちは茫然とそれを眺めるしかありません。
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しかし、慣れてくるとその動きさえも読み解き、急上昇している最中に逆に売りを入れることができるようになります。これが、トレードのスリルであり醍醐味です。それがある意味「聖杯」と言えるのかもしれません。
その場所に至るためには、チャートの動きを見て「あれ?何かおかしいな」と気づく微細な変化を読み解く「勘」が必要です。
他の職業と同じく「プロの勘」が発動するには、長い時間の経験と研鑽が必要です。
勝ち続けるトレーダーというのは、結局、お医者さん、弁護士さん、大工さん、左官屋さんのような「専門職」だと思うのです。
世の中のどんな専門職よりも稼ぐことができる専門家ですから、そこに至る道が簡単であるわけがないですよね・・・。