宝塚歌劇の思い出
Twitterのフォロワーさんの中に宝塚ファンの方がいるみたいで、タイムラインにたまに宝塚の話が上がってくるので思い出した話です。
私は母と妹と母方の祖母と一度だけ宝塚の舞台を観に行ったことがあります。その話を妹が宝塚ファンの友人にしたのだけど、小さかったからキラキラしか記憶にない、と話したそうです。ただ、モブよりはメインっぽい人が二階席の前の方にいた妹を見て手を振ってくれたらしいことは覚えてる、と話したのだそうです。そういえば、宝塚を観に行った時の話はあまりしたことがなかったので姉の記憶を聞きたいとのことでした。
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私が宝塚を観に行きたいと騒いだのは多分小学校の高学年、今から30年近く前だと思います。当時、ベルバラのアニメの再放送をしていたので是非とも宝塚のベルバラが観たいと切望していたのです。そんな私達の為に大阪に住んでいた祖母がチケットを取ってくれたのでした。確か夏で月組の公演だったと記憶しています。
さて。ベルバラを期待してワクワクした私の前に舞台で繰り広げられたのは時代劇でした。それ自体は素晴らしいと思いつつ、ベルバラを期待した小学生はガッカリしたのです。……大人になった今なら分かる。コネも何もない祖母が何とかチケットを取れたのは、しかもそこそこの席を取れたのは、時代劇だったからだと。でも、その当時にはそれが分かる年ではなかったのです。
取り敢えず時代劇が終わり、レビューが始まりました。キラキラ輝く舞台、美しくそろったラインダンス……ベルバラは観れずともこれぞ宝塚!と思っていたら少し画面が暗くなり、シルクハットを被った人が1人スポットライトを浴びて出てきました。少し画面が明るくなって何か背中に羽付けた人も出てきました。さて。画面も明るくなり、背後にモブのお姉さん方もキラキラとフィナーレに向けて盛り上がっていきます。さぁ、これで終わりかと思ったら……最後に羽を背負ってひときわキンキンキラキラな衣装の人が出てきました。それで盛り上がって終了。周りはため息をついています。
そんな中、私は、最後になんでこのキラキラした人が出てきたんだ!と思いっきり興ざめた気分でいました。何とも蛇足な気分がどうしても拭えなかったのです。
なんだ、宝塚ってこんな感じなんだ、と思った私は宝塚ファンになることもなく終わったのでした。
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さて。この記憶を話した後で母が教えてくれたのは、最後に出てきたのは当時のトップでこの少し後で引退されたのだということです。
それを聞いてふと思ったのは、もしかしたら私は去り行くスターの陰をを見たのかもしれない、ということでした。キラキラと輝く舞台だと思っていたからこそ、そのたまたま見たそれが強烈だったのかもしれない。
そうだとすれば、なかなか私は見る目があったのかもしれないな、とちょっと思ったりするのです。