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ホリスティックから学ぶ空間づくり

最近よく聞く「ホリスティック」
「ホリスティック」は、「全体は部分の寄せ集めではない」という哲学的価値観を示す言葉 です。

ホリスティック空間とは、「人がその空間にいるだけで、心も体も癒され健康で幸せになれる空間」ということで使われています。
今回は、このホリスティック空間をとりいれることのメリットをお伝えしていきます。

どうして空間が大切なの?


私たちは人生の大部分を住まいやオフィスなど「空間」で過ごしています。
この空間が私たち人の心や脳や様々な感覚を通じて大きな影響を与えています。

例えば、自分がみて美しいと思う景色やもの、整頓されていること、木や植物など自然のモノや美しい風景を見ていると、それだけで心地よく感じて気分や体の状態も良くなります。
それは、視覚を中心とした人の五感を通して脳から幸せホルモンが分泌され、体の細胞も生き生きと活性化するといわれています。

反対に、散らかった部屋、不快感を感じるようなものが視界に入ると、ストレスを与えるホルモンが脳から分泌され、イライラしたり、気分が沈んだりネガティブマインドが働いてしまうのです。


空間で感情はどう反応する?

近畿大学のあるゼミで興味深い研究が発表されました。

2021年9月25日号
【特集 近畿大学×インテリアホソイ】
インテリアによる心理的・生理的影響を共同研究

この研究は、インテリアデザインによる心理的・生理的影響を調査・分析することでインテリアの価値の数値化を目指されています。その分析結果が、「布施ゼミ」所属の学生さんによって論文『住空間の内装によって人は幸せを感じることができるのか』(卒論)にまとめられています。
 実験内容は、大学の教室内に実物大のインテリア空間を3部屋(A・B・C)再現、そのうち2部屋(A・C)はデザイン性の高い部屋、一部屋(B)は一般的な白を基調とした部屋とする。被験者(気心の知れた数名のグループ)にいずれかの部屋で一定時間(15分間)、リラックスした状態で過ごしてもらい、その間の感情の動きや心拍数の変化などを調査するというもの。
結果、A・CとBとでは体感的に、人々の感情やテンション、空間の時間の感じ方に2~2.4倍の違いがあることが明らかになりました。
インテリアデザインや内装材によって、心の変化があるということは、他にも色々な研究によっても明らかにされています。

何もないすっきりした空間も素敵ですが、インテリアとしてデザインされコーディネートするということが心にプラスに変化がおきると数値化されることは非常に興味深いですよね。

何もない空間も素敵ですが、無機質なものだけよりもここに緑や装飾品があれば私たちの心も変化するということですよね。

ホリスティック空間のつくりかた


ホリスティック空間₌自分が居心地の良い幸せと思う空間
なので、基本的には、自分が心地よいと思うモノを空間にいれること。
簡単につくる方法としては、「インテリアに四季を取り入れる」ことをおすすめします。
日本のインテリアの歴史は、平安時代にさかのぼります。
日本には美しい四季があり、その四季の美しさや風習を暮らしに取り入れることがインテリアコーディネートそのものでした。

例えば、グラスに四季折々のお花を飾るだけでも自然と調和した暮らしになります。

心地よい自然素材のファブリックが目の中に入っているだけでも癒されます。

そして空間の中に自然の大きな要素であるグリーンがあること。
大きな観葉植物が置けなくても小さいものがあるだけでも空間のグレードがあがります。

まとめ

ホリスティックとは、自分がいる空間をいかに居心地よくさせるか。
ということにつきます。
・その空間で誰とどんなことをするのか。
・どういう空間が落ち着くのか。
・どんなモノがあればよいのか。
・どんな風に片づけをすればよいのか。

片付けすぎていませんか?
好きなものであふれて、居心地悪くなっていませんか?

毎日を過ごしている空間が、わたしたち人間の心身の状態や幸福度にとても大きな影響を与えています。
お部屋をより良い空間に整えていくことが、毎日をすこやかに幸せに生きる大切な要素だと考えていただければうれしいです。

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