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淫夢史資料類 補
2024年雑感的なものだが、んまぁそう……ニコニコ動画の真夏の夜の淫夢、に関しては悲観的。
前のまとめから1年と経っていないのに変化がデカすぎる。
ニコニコ動画
全体の把握から。
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2024年は前年比57%の下落……というわけでもなく、このへんは「総再生数」の仕様的な問題かな。
ニコニコチャートで見ていくと、2023年と比べて明らかに動画削除が多かったようであり、特に3月4月と8月11月で顕著。
過去に生じていた「再生数」が、数億PV単位で減算されたことによって、2024年その年にやたら落ち込んでいるように見える、というもの。
まぁ別にプラスになるような要素は何も無いんで、約2ヶ月の利用停止期間を加味した上で、例年ペースの漸減と見て大きくは外れないんじゃなかろうか。
次に淫夢の全体像を。
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約2ヶ月の利用停止期間を踏まえれば、昨年比やや微減程度に収まる感じ。(2022→2023よりは若干マシ)
ただ復帰以降、特に10月末あたりから運営は、デバイス規制をかなり滅茶苦茶に行うようになった。
以前はある程度の要点を抑えておけば、回避も出来たのであったが、今はもう中身がセンシティブか否かの判断も投げ捨て、一定の素材が使われていれば即規制、のようである。
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ニコ動というサイトが本当はいかに人がいないか、広告で得た偽りの肉体なのかという話ではあるが、この先淫夢動画全体が大きく落ち込んでいくのはまず間違いないであろう。
対応できるかどうかで言えばまぁ出来るのだが、その先にあるのは男優を全く登場させない動画ばかりが伸びるという環境であり、既存コンテンツ全般が今まで以上に瘦せ細っていくのは確実なことだ。
2021年04月のスマホ規制緩和以降、淫夢はある程度の再展開が進んでいたが、そのまどろみの時間は終わった。
最後にジャンル別の傾向。
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最盛期比で壊滅的なのが淫夢実況、次いで落ち込みが激しいのはBB先輩劇場あたり。
以前から十分なフォロー数を確保できている投稿者であれば、数字もそれなりに出るものの、もう新規参入した所で認知されないまま終わるだろうし、制作コストに対して反応も得られない、というのが現実か。
明るい話としては、ごく一部の人物が強烈に支えているきらいはあるものの、動画生成AIの急速な普及と、本編改造淫夢の伸びが著しいこと。
淫夢の外部化
薄々感じつつも言葉にしたくはなかったのだが、ニコ動に定住し淫夢動画を追い続けるという層は、すでに淫夢に関わる集団の中でマイノリティに位置するのだろう。
ニコ動が死んでいた約2ヶ月の間に嫌でも直視せざるを得なかった現実、YoutubeやXを軸として活動する層に、転載動画のみを摂取して育まれたライト層、今やそうした存在の方が遥かに多い。
歪んだ環境のオワコン動画サイト、なんで見る必要なんかあるんですか。
居着いている人は予めミュートやマイナス検索をしているにせよ、新規が目にするのはそれを切った環境、荒らしに飲まれた廃墟なのであって、まぁ人員流入のサイクルは破綻して久しいのである。
ニコ動の淫夢最盛期にあたる2016 - 2017年頃においては、まだニコ動が強力な主導性を発揮していた段階かと思う。
その中で当時の人気淫夢動画が、Youtubeへと大量に転載されていく。
時期的にはスマホ規制等も進行し、ニコ動がガバガバでスカスカになっていくのに反し、Youtubeでの検索量は2019年03月時点まで高水準で維持された。
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これは以降激減していくのだが、このことによって時期的な断層が生まれたともとれるのではないか。
人気コンテンツ群は2019年03月以前環境で固定され、新しくネットに来た人はそれらのみに触れていく、ニコ動内の流行から乖離した集団形成という傾向が顕著になっていった、という仮説。
その中心にあるのは常に野獣先輩である。
彼らは空前のブームの類を共有していないし、タクヤは別にそこまで人気じゃないし、人気投稿者の名前を出したところで分かりはしない。
これをにわか、ホモガキと呼ぶのは簡単だが、結局のところ淫夢というものはなんらの正統性があるものでは無く、ただ人気だけが、数の原理のみがその存在を担保する。
しばらくは別に気にする存在でも無かった。
マルチ投稿されたYoutube側の方が伸びている、というのは増えつあったものの、依然として供給主体は完全にニコ動側にあるのだから。
しかしそんな状況も、2024年になると変化が生じる。
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それまでの低空飛行から一転、検索量の持続的増加が発生。
特に03月下旬頃から始まった、音楽生成AIによる「ヤジュセンパイイキスギンイクイクアッアッアッアーヤリマスネ」シリーズに関しては、完全にYoutubeを舞台として形成された人気ジャンルと言える。
06月07月にはニコ動が落ちていたことで、代替として利用が増加。
その後の「野獣先輩ダンス」は振付こそ絡んでいつつも、11月半ばから展開した場はtiktokであり、それが波及してYoutube上の検索量も大きく伸びたことが確認できるが……さてニコ動への影響は?
淫夢動画の主要生産地がどこかといえば、まぁ一応ニコ動ではあるのだろう。
しかしその動員力、淫夢というコンテンツにおいてすら、発信地としての地位からは落ちぶれたのだなぁ、というのが2024年の率直な感想だ。
……とまぁそんなことばっか考えていたくもないので、最近半年くらいの中国語分からなくても大丈夫そうなbilibili淫夢紹介しておくゾ(唐突)
スマホだと見れないかも。
特に3つ目の学習方法という題材は、非日本語話者の場ではこうまで化けるかと感心する。(2週間ほどで100万再生超)