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イエメンーサウジアラビア陸路国境越え情報➁(※2023年時点)~セイユーンでの出国許可証の再取得とバスチケット購入編~
前回の投稿から少し時間が経ってしまいましたが、その続編です。
セイユーンーシャルーラ間の陸路国境超えの手段
イエメンのセイユーンからサウジアラビアのシャルーラまで陸路で行くには大きく3つの方法があります。
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自家用車で行くか、旅行代理店等に車をチャーターしてもらうか、私営のバスを使うかです。
通常、日本人がイエメン旅行をする場合は、ビザをお願いした旅行会社に旅程の一部として予定にあらかじめ組み込みんだ形で、シャルーラまで届けてもらうことになるかと思います。
(※国境が開いているかは最新情報を調べて下さいね☆)
旅行会社のスタッフが運転する車で、出入国の際は自家用車扱いです。
国境のアルワディーアまでの手配でも大丈夫ですが、カオスの国境(次に記事に書きます)を超えてなおシャルーラまでの値段交渉等をしなくて済むし、シャルーラまで送ってもらった方が楽です。
現在イエメン南部で自由旅行は出来ない(イエメン北部は旅行自体出来ない)ので、旅行会社が責任を持ってツーリストの出国までを見届ける必要があります。
また、裏の手と言いますか、旅行会社に何千ドルも払って自由旅行をお願いする外国人もいるかと思います。(欧米人にそのイメージが強いですね笑)
しかし、旅行者に何かあった場合、罰金を支払ったり、最悪その旅行会社はライセンスの停止やはく奪が考えられるので、そのリスクを取ってまで自由旅行をさせてくれる旅行会社があるとは考えにくいです。
また、至る所にあるチェックポイントで見つかってしまうので、自由旅行をしようとしても数時間後位には見つかりそうです(笑)
チェックポイントは基本的には隣の町など行政単位が変わるポイントに設置されていますが、その土地が重要だったり、治安が悪化した場合はさらに小刻みに増やされます。
逆に治安が安定すると、そのエリアでは前まではチェックポイントだった場所に人が配置されなくなります。
ツーリストポリスは連携を取り、毎晩、観光客が実際にどのホテルに泊まっているかもしっかり把握しています。
ちなみにですがハドラマウト観光の場合、見所が点在しているので自力で回ろうとしてもタクシードライバーと交渉することになり、それでも1日で全て回り切るのは難しいです。
また、タクシードライバーはガイドのように見どころ全てを知っている可能性も低いので、結果的に旅行会社にお願いするのが一番良いかと思います。
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私は、旅行会社のマネージャーと元々知り合いであったため、とりあえず一人でバスでシャルーラまで行けないかと相談をして見ました。
私の性格をよく知っているからか、あっさりオーケーしてくれ(笑)、それでは出国許可証の変更をしようと言うことになりました。
高いカートのおかげかスムーズに出国許可証を再取得
以前の記事に書きましたが、観光ビザ取得の際にツーリストポリスを含む関係当局に旅程表を提出する必要があり、私はとりあえず出国ポイントもオマーンとの国境にしていました。
と言うのもビザを申請する時点ではスムーズに取得することを優先していたので、敢えてメジャー(?)な国境で申請していました。
アルワディーアから出国した旅行者は、調べたり、聞く限りではそれまでにいなかったので、却下されるまではいかなくとも面倒なことが起きるのを避けたかったからです。
イエメンとサウジアラビアは戦争中であり、居住者ではない第三カ国の旅行者に国境が開放されているかも事前には確認できませんでした。
また、治安が安定していない地域の国境は開いたり閉まったりと流動的なことが多いんですよね。
あとはそれよりも単にスケジュールがざっくりとしか決まっていなかったのもあります(笑)
なので、無事入国出来た後、ツーリストポリスを含む関係当局に旅程変更の許可を得る必要がありました。
ちなみにこれは、別の日に、メッカに行くためにパスポートを取得する友達についてセイユーンの入国管理局に行った時です。
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少し話が前後しますが、私の行動があまり旅行者らしくないと言うことで当局にやや怪しまれていたと言うことがありました。
なので友達と一緒にお偉いさんたち(具体的な役職は言えないのですが、ハドラマウト州全体の官庁の幹部です)に高いカートをふるまってご馳走+身の潔白を証明していた経緯があり、彼らとは既に顔見知りだったため、旅程の変更は問題なく出来ました。
これはまさにその時(身の潔白を証明中笑)の写真です。
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ハドラマウトではイエメン北部と違って、老若男女皆がカート噛むわけではなく、偉い人もカートを噛んでいることを人に知られなくないので、彼らの顔が映らないように写真を撮りました。
カートを噛んでいる顔が映り込んだ写真を撮って印象を悪くしたら、計画全てが台無しになります(笑)
ちなみにこの時はシバーム旧市街でカートを噛んでいましたが、シバームだとカートを噛むのは(私の)感覚値で全体の10~20%でしょうか、少ないですよね!
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その後、そのうちの一人の奥さんと仲良くなり、セイユーンの家に遊びに行きました。
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シバーム旧市街では、シバームの花嫁さん用のブルカで一緒に写真を撮りまくました。
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話は戻り、こちらが旅程変更の許可をもらったことを証明する書類で、個人情報等はモザイクで隠しています。
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変更自体は旅行者本人ではなく、旅程を申請していた旅行会社が行います。
旅程を変更したと言う書類もしっかり携帯して、出国するまでのチェックポイントで見せる必要があります。
空路の場合も、入国許可書や出国許可書を搭乗のチェックインの際に提示します。
ちなみにですが、今年の5月から非公式に、イエメン南部への旅行者は、イエメン入国または出国の最低どちらかは空路でイエメニア(イエメンの国営航空会社)を使うことを義務付けられています。
経済活性化のためですね、なので出国地点を変更と言っても発行済みのEチケットさえあれば、こちらは即変更が可能(むしろ大歓迎笑)だと思います。
イエメニアと言えば、昔サナア空港で飛行機が遅延して搭乗ゲートのあるエリアで一晩を過ごさなくてはいけなかった時に、「おいで、おいで」とファーストクラス用のラウンジを使わせてもらったことがあります。
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ちなみにラウンジはこんな感じでした。
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ジュースや軽食ももらったのですが、眠すぎてあまり記憶がありません。
ファーストクラスラウンジに救出してもらうまでは私もこんな感じでした(笑)
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バスチケット購入も面倒
許可が下りたので、早速次はバス探しです。
セイユーンの中心部を歩いているといくつかバスチケットを販売している旅行代理店を見つけましたが、その中で一番メジャー?と言うか無難そうな所にお願いしました。(ちなみにアルシャーヒーンと言う会社)
ちなみにここでもひと悶着あり、外国人だからだと思いますが、初めはチケットを売ってくれませんでした。
ちなみに外国人と言ってもアラブ人や出稼ぎ系の外国人等は問題ないです。
それは想定内だったので、事前に何枚かずつコピーしておいたパスポートと出国許可証、サウジアラビアのビザの1セットを渡し、結構長いこと頼み込み、ようやく売ってもらうことが出来ました。
同じく個人情報の部分は隠していますが、チケットはこんな感じで思ったよりしっかりした紙でした(笑)
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ちなみに料金は150ドルです。
これもまたトリッキーなのですが、シャルーラだけに行く人はいないので、メッカとジェッダまで行ってもこの金額です。(つまりメッカとジェッダまでの値段が150ドルと言うことですね)
メッカからジェッダは乗り合いタクシーで1時間位です。
交渉しましたが、この金額でしか売ってくれませんでした。
以前は色々な都市に行くバスがあったのですが、やはり内戦のためにバスの路線や本数は一気に減ってしまった印象です。
ちょうどラマダーン直前だったからメッカ(ジェッダ)までなのか、普段もシャルーラまでのチケットはないのかが気になり、何人か地元の人に聞いてみましたが、そもそもシャルーラに行かないし、メッカに行く時は飛行機なので分からないと言われました(笑)
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なので、念のため気が変わったらメッカ(またはジェッダ)で降りるかもしれないと言うことを、一応チケットを購入した時&バスドライバーにも伝えておきました。
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メッカにはイスラム教徒以外は入ることが出来ず、サウジアラビアを訪れた日本人旅行者の方のブログで、素直にムスリムではないことを伝えた上でメッカへのバスチケットを買うことが出来るか聞いたところ、売ってもらえなかったと書いてあるのを読んだことがあります。
なので、シャルーラ行きとは言え、バスに乗っていればそのままメッカに着いてしまうので、イスラム教徒でない方(日本人の大半だとは思いますが)は、チケットを買う際に聞いた方が良いかと思います。
昨年の春頃?だったか、メッカに入った外国人(非ムスリム)が数ヵ月の禁固刑になったとサウジの友達が言っていました、相当悪質だったんだと思います…。
このように稀にムスリムではないのにメッカに入ろうとする人がいますが、ムスリムにとっては非常に不愉快ですので😣、イスラームの信仰や文化・習慣を尊重して下さい⭐︎
ちなみにバスはシャルーラを経由して、メッカ、ジェッダだけでなくリヤドまで行けます。リヤドの場合は250ドルと言っていました。
チケットの価格が割高な原因は、石油価格がイエメン国内ではとても高いからです。それでもイエメン北部よりはまだましですが。
この記事は2023年3月時点での話ですが、当時サナアでは1リットルが500イエメンリヤルだったので、日本の石油価格の数倍です。
イエメンリヤルは外貨に対して大変弱く、今年2月~3月のイエメン滞在時、実際の市中のイエメンリヤルのレートはインターネットで出て来るドルーイエメンリヤルレートの半額以下でした。
確認を取っていませんが今もその状況は変わらないでしょう。
チケットにはセイユーンからシャルーラまで280サウジリヤルと書いていて、それはバス会社はサウジアラビアの会社だからだそうです。
それよりも「150ドル払ったのに記載の値段が違くないか」と聞くと、セイユーンから途中の地点までは普通の車で移動し、そこでバスを待って、乗り換えてシャルーラまで行くからだと言われました。
あまり意味が分かりませんでしたが、セイユーンから出発する車には別に家族も乗ると言うことで、まぁ一人じゃないならととりあえず納得しました。
やっと座席を抑えてもらったものの、日程が確定しないから前日の午後にまた連絡を取り合うことになりました。
前日に確認したところ、案の定(笑)と言いますか、「明日は席が満席だから明後日しか無理」と言われましたが、それには全力で抗議し、またしてもかなり粘り、最後には「マイフレンド」(←もちろんアラビア語です)と言って無理やり明日のバスにねじこんでもらいました。
ねじ込んでもらったと言うか、元々その予約をしていましたが(笑)
ちなみに出発前、誰に聞いても、何人に聞いても、シャルーラまで具体的に何時間かかるかわからないと言う回答が返って来ました。
セイユーンから国境のアルワディーアまでは大体3~4時間と言う答えが返って来るけれど、それ以降については誰もわからない理由はその後、身を以て理解することになります(笑)
他の陸路国境超え情報はこちらをどうぞ☆
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