桜の季節
皆さん、桜の花に思うイメージってなんなのでしょうか?
お花見? 受験? 卒業? まあ、桜の咲く時期が地方で若干異なるので、イメージするものも違うのでしょうけど、我が家では、マイナスイメージで定着してます。
犬(姉)が亡くなったのが17年前の4月7日、当時住んでいた借家の傍の公園に数本桜の木があり、この季節は散歩する道が桜の花の絨毯になります。
この年、姉犬は既に老衰しており、この年の冬が終わってから急激に元気を失い、桜が咲きだしたころには寝たきりになりました。
そして、4月7日。このころ毎週の様に出張していた私は、何時もならば遅くまで資料作成して、夜に移動して現地へ向かうのですが、流石に毎週夜移動はきつかったので、この日のみ昼から移動予定で家に戻ったところで急に逝ってしまいました。
サクラの花の絨毯の上を娘を火葬場まで運ぶ車の中、家内も私も無言でした。以来、家内はこの道を桜の季節には避けてます。
昨年の4月19日、犬(妹)が亡くなりました。このころ、既に桜の面影はなく、桜の木は緑になっていますが、姉に比べて少し長い闘病生活が有ったので、動物病院に通っておりましたが、この動物病院の隣が、この地方で有名なお花見場所で桜が満開でした。
妻は、この公園の桜も見ないふりをしておりましたが、桜が少し開花しだしたころに、獣医さんから「覚悟してください」と言われ、桜が散って動物病院の駐車場から病院までの道路が桜の絨毯になるころには、寝たきりの娘を抱いて、「家で傍に居てやってください」と言われ通院無用の宣告を受けました。
なんで、犬達がこの季節を選んだのか、単なる偶然なのか、とにかく桜の季節。特に散る季節は娘たちを思い出し、かつ、その死と直結する記憶になるため、夫婦二人とも桜の季節は見て見ぬふりするしかありません。
妹犬が亡くなってから最初の桜の季節になりました。今年も見て見ぬふりしつつ、娘たちの事を思い出して、良い思い出だけ回想する季節です。散歩中は空を見上げて歩くしかないですかね。