算数が大嫌いなキミへ(昔のボクへ)
算数ができないのは、キミのせいじゃない
キミはさんすうが嫌いだ。できないことで、いろいろ悔しい思いをすることが多い。まず、「暗算ができない」それから「なんでもない計算でも、10こに1こはミスをする」そして、「字が汚い。消しゴムの消し方も雑」。わかっている。キミはそんなこと重々わかっている。気をつけているつもりだ。
でも、結果はいつも同じ。で、お母さんにも怒られる。最近はあきらめ気味に冷たく言う
「真剣味が足りないのよ」「注意散漫なのよ」「やる気ないでしょ?」
そうなのかな?そんなことないのにな。と、キミは思う。
ボクも、思っていた。そのうち、母が何を言っても、耳と心臓にシャッターをおろして、聞いているけど聞かないことにした。
キミに言っておこう。そんな風に自分を閉じ込めるのはよくない。いまのうちに、心が硬くならないうちに、お母さんにこう言おう
「ボクは、一生懸命やってるよ?でも、うまくいかんのじゃ。なんでかいね。お母さん教えてくれんかね」
お母さんには信じてもらおう。うまくいかないのは、キミがズルいからじゃない。がまんしていると、わたしのように本当のズルい大人になってしまうよ。。いまのうちだ。
計算が得意じゃなくてもOK!でも、解き方は勉強しよう!
キミが算数ができなくても、大人になって困る事なんか、ゼンゼンない。なぜなら、電卓やパソコン、そして多分AIとかが、あるからだ。
計算は、やってくれる。だからできなくても良い。できる友達を憎んだりしなくていい。
でも、何と何を足したらいいのか、あるいはどこを引いたりわったりするのか、は、自分が決めないといけない。つまり計算のしかたは、自分が決める。
だから、けいさんができなくても、算数を嫌いにならないで、計算のやり方をしっかり理解しておいて欲しい。きっと、キミの財産になる。
お医者さんも助けてくれるよ
わたしは今、「ストラテラ」という薬を飲んでいる。
飲んで3ヶ月目、会社のタイムカードを1ヶ月間違えずにちゃんと押すことが出来た。サラリーマン35年目で初めて、ま、つまり生まれて初めて、1ヶ月ミスなしでタイムカードを押せた。
人事課長が変な顔をしていた。「〇〇さん、マジメになって、気味が悪いなぁ」わたしは、一人でニマニマした。でも、誰にも本当の事を言わなかった。誰にもわからないから。奥さんにも、言わなかった。ちょっと、言いたかったけど。
もし、子供の頃にこの薬を飲んでいたら、チョット違った人生になっただろう。と、思う。だからキミも、お医者さんに診てもらえ。
目の悪い人は眼科に行く。で、メガネをする。耳が悪ければ、耳鼻科に行く。で、補聴器をするかもしれない。単純作業の出来ない人は、ADHDという障害の人が多い。専門のお医者さんがいて、相談にのってくれる。薬だってある。そういう時代さ。遠慮はいらない。
不便なところは薬で治そう 明るく笑顔でがんばろう
まとめよう。
なやむことはないんだ。悩んでいる時間を、キミの良いところを伸ばす時間に入れ替えよう。大事なことだが、薬もそうなるように助けてくれる。
「薬ずっと飲むって、嫌じゃない?」
いいや、悩んでいるよりずっと楽さ。キミも、キミの母さんも。
そして、薬で頭が落ち着いている間に、いろんな工夫をするといい。
リストを作って忘れ物を減らそう。カレンダーを作って、予定を忘れないようにしよう。なんでもメモしたり書いたりしよう。薬があれば、続けやすい。
キミの「欠点」は、キミの人格とは関係ない。薬でよくなるし、テクノロジーは助けてくれる。だからしんぱいするな。
さんすうが出来ないADHDのきみへ。
50年前のボクへ
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