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アメリカに行く前に起きた事故

小学1年生の頃に親の仕事の都合でアメリカに住むことになりました。
せっかく日本で出来た友達と別れてアメリカに行くのは本当に嫌でしたね。

アメリカに行く1週間ほど前に、クラス全員からサプライズで送別メッセージ集をもらいました。
大体の人は「がんばってね」というメッセージなのですが、1人だけ人生を達観している人がいました。

「どんなことがあってもくじけるなよ」

2周目の人生なのでしょうか。
小学1年生のメッセージとは思えません笑
この人生を達観したメッセージは、年齢を重ねるごとにさらに重みを感じます。生涯忘れることはないと思います。

そしてもう一つ、友達が私の送別会として校庭で鬼ごっこをしよう!と企画してくれました。
嬉しすぎてとてもはしゃいでいた記憶があります。

が、事件は起きました。

鬼から逃げている時、ジャングルジムに入り込んだのですが、右手でポールを掴み、勢いをつけて入口に入ろうと回転したところ…

おでこに入口のポールがジャストミートしました。

なにが起こったのかわかりませんが、地面を見ると頭から出たであろう血がポタポタと落ちていました。

友達も駆け寄ってきます。
やばいのかもしれない…!と察知し、保健室に全力ダッシュで向かいました。

あとから聞いた話ですが、骨が見えていたそうです。
おでこというのは皮膚が薄いため、大きな衝撃を受けると簡単に皮膚が裂けてしまい、骨が見える状態になってしまうらしいです。

でも、保健室の先生は全く慌てずに神対応をしてくれました。
過去に救急病棟に勤めていたほどのすごい人だったそうで、私のおでこが鏡に映らないように気をつけながら、ガーゼなどで応急処置を行い、

「大丈夫だよ。今から病院に行こうね。」

と、私がパニックにならないように病院へ連れて行ってくれました。
病院に行ってからは医師の方にバトンタッチし、レントゲン検査をしてもらいました。
ヒビなどがなかったということで、おでこの皮膚を縫い合わせることになりました。

全部で8針だったそうです。麻酔は使いませんでした。

全く痛そうな素振りをせず、パニックにならない私を見て、縫い合わせてくれた医師はとても感心したそうです。

当たり前ですね。
本人としては骨が見えてるなんて思ってませんので笑

本当に保健室の先生は神対応でした。
もしも骨が見えているという事実を知っていたら、絶対にパニックになって大変になっていたと思います。

ただ、これにより一生モノの傷がおでこに残ってしまうと告げられました。
自業自得ですのでしょうがありません。

ですが、とある本が大ヒットとなり、まさかのオイシイ傷になるのです。

その本とはハリーポッターです。
偶然にも、おでこの傷跡がハリーとほぼ位置にあったのです。
さすがにイナズマ型の傷跡ではありませんが笑

それからというものの、傷跡が薄れる前の小学校と中学校時代は、

「ハリーだ!!」

と、よく初対面の人に言われるようになりました。
すぐに顔と名前を覚えてくれる傷として役に立ったので、なんだかんだ怪我には感謝したほうがいいのかもしれませんね笑

傷跡を縫い合わせた後ですが、消毒などのため定期検診が必要となりました。
そのため、アメリカには予定よりも2週間程度遅れて向かうことになりました。
これ以上の問題は起こらないだろうと子供ながらに思っていたのですが、さらに大きな事故を体験することになります。

それはまた別の機会にお話したいと思います。

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