今後の金利見通し
結論から言うと、ダラス連銀のローガン総裁は、金融環境の緩和により利上げの可能性を排除すべきでないと発言。
金利上昇
・10月頃からの金利下落は予想以上だった。ここまで下げる気はなかった。
・追加利上げの可能性をまだ検討の対象から外すべきではない
金利下落
・リバースレポオペレーション(RRP)の低水準に近づくにつれ量的緩和(QT)のペースを緩めるべき。→緩まると金利安、株高へ
相場見通し
株価
今後GDP、FOMCとイベントが続くがタカ派発言に警戒が必要。11月から続いた株高も金利高による調整があるかもしれない。
債券
TMF等短期銘柄は一旦売却か
TLT等長期銘柄はそのまま保持
ダラス連銀総裁のローリー・ローガン氏の発言文脈を考察
彼女は継続的な利上げの必要性を示唆していると見れる。
同氏が十分に制限的な金融状況を維持することに注力していることや、インフレ率を目標の2%に戻すための継続的な取り組みは、金利上昇を支持する可能性がある姿勢を示している。同氏はインフレ率の改善に言及する一方、物価安定という目標はまだ完全に達成されていないことも認めている。ここ数カ月で制限が緩和された金融情勢への言及は、利上げを含む可能性のあるさらなる金融引き締めの潜在的な必要性を同氏が見ているという考えをさらに裏付けるものとなっている。
ただし、金利に関するこのような決定は単一のメンバーによってではなく、連邦公開市場委員会(FOMC)全体によって行われることに注意することが重要。ローガン氏のコメントは彼女の個人的な見解を反映しており、必ずしも委員会全体の立場や将来の政策の方向性を示すものではない。金利の実際の決定は、さまざまな経済指標とすべてのFOMCメンバー間の議論に依存する。
リバースレポオペレーション(RRP)とは
金融市場での短期資金調達の一形態で、中央銀行が金融機関や他の市場参加者から資産(通常は国債などの安全な証券)を一時的に購入し、後日決められた価格で売り戻す取引を指します。このプロセスは、市場に流動性を提供するとともに、短期金利のコントロールにも用いられます。リバースレポは、中央銀行が市場から余剰な流動性を吸収し、金利水準を管理するための手段として機能します。
QT(量的引き締め)とは
中央銀行が市場から資産(国債など)を減らすことにより、市場から流動性を吸収、金余りの環境を緩和し、インフレやその他の経済的リスクを抑制することにあります。
QTは、金利の上昇や株価の下落を引き起こす可能性があります。これは、流動性の減少が投資コストの増加やリスク資産への投資意欲の減退を招くためです。
この逆がQT量的引き締め)現在、多くの主要な中央銀行は量的引き締めの段階。
ローガン氏スピーチを砕いて要約:
インフレと経済の状況:
インフレは改善傾向だが、まだ油断できない。
2023年半ばの高インフレは緩和され、GDP成長率は好調。
労働市場は強いが、給与雇用の増加ペースは減速。
今の良い感じの状況を悪化させる要因はいくつもある。
私たちの予想は結構はずれる。
時期尚早な緩和もインフレを再来させる。
10月頃からの金利下落は予想以上だった。ここまで下げる気はなかった。
追加利上げの可能性をまだ検討の対象から外すべきではない
今後は金融引き締め継続と市場安定のための政策が必要。
以上です。