もっと“学生”しとけばよかった。
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放課後の学校の近くを通ると、
校舎からは楽器の音であったり、
体育館からはボールの跳ねる音であったり、
グラウンドからは練習の掛け声などが聞こえてくる。
「部活動」の時間は
なんとなくキラキラしている気がする。
当時はそんな良いものには映らなかったけれど。
学生時代、なにかに打ち込んだって経験は、
なかなか価値のあることなのだと
今になって気づくのは、きっと大人あるある。
「部活動」は
学生時代に打ち込むものの代表例とも言えると思う。
いろんな感情や後悔やなんやかんやも
きっとあるのだろうけどね。
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中学生のとき、バレーボール部に所属していた。
小学校以来の友達数人がバレー部にするっていうから。
自分も流されてみた。
球技は苦手じゃなかった。走ったりするよりは好きだし。
初心者なりにそれとなくやれてた気がする。
ただ、朝起きるのが得意じゃなかった。
遅刻は日常茶飯事で、
罰として走らされることも少なくなかった。
顧問の先生とも馬が合わなかった。
その延長線上で後輩との関係も微妙になっていき、
中2の秋頃から練習に行かなくなり、
中3に上がる頃には辞めた。
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バレー部を辞めたことに関しては後悔していない。
でも、
一日一日を頑張っている学生たちを見ていると、
惜しいことをしたもんだと
ちょっと後悔してしまう自分がいる。
なにかに没頭して日々を過ごせていたら、
もっともっと楽しい学生時代だったのかもしれない。
振り返ってみても、
これといった学生特有の思い出がなく、
あまりにもサラッとしてしまっている。
そんな気がする。
こんなことを思うのは大人になったからなのか…?
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「はやく大人になりたい」
と思うこどももいるだろう。
そんな彼らに聞きたい。
「今日もなにか頑張れたか!
明日もなにか頑張れよ!」
「学生しろよ!」 って。
青春はそこにある気がする。