
2025年2月18日『訳知り顔で語らされた素人のデブは、オンラインカジノの何をどこまで知っているのか?』
*『僕のアタマの裏側』は僕が興味関心を持った出来事について書き綴った日記のような何かです。内容がちょっとアレな感じのアレなんで有料化されています。別に麻雀について話したりしないので本当にアレな感じのアレな人はお好きにご覧になって下さい。
背景
2025年2月15日。ふっトビウオ地獄の2DAYSゲストを終えて翌日の夕方に帰宅した僕はしっかり目に飲酒していた。すると近代麻雀編集長の金ポンからこんなLINEが来た。

ここ数日間麻雀しかしていなかったので「令和ロマンとかがやってた」の部分は意味がわからなかったが兎に角受け答えした。期せずして近代麻雀ノートへのデビューが決まった瞬間だった。
取り敢えず酔っていたので寝て起きて昼。僕が卓についてウォォと叫んでいる間に出た吉本の芸人たちが事情聴取を受けた、という報道と令和ロマンの謝罪動画にざっと目を通して話を組み立てるのに半日くらいかかって草稿を投げるとこう来た。

オンラインカジノに注目が集まっている今が『旬』なのは間違いない、この様な迅速さで記事というものは出るのだな、と感慨深かった。アップされたのがこれだ。
勿論、僕は弁護士でもジャーナリストでもない。市井に生きる博奕好きのデブだ。火の玉ストレートなお叱りの言葉も甘んじて受け入れる他ない。

結局の所、僕の語った「デブのたわごと」にはどれほどの信ぴょう性があったのだろうか?
読書
ちなみに「賭博が如何にして捕まるか」を本から学ぼうとすると古色蒼然とした書籍がヒットする。『賭博事犯の捜査実務』というそのものズバリのネーミング、1972年刊行である。

高度経済成長期の盆中、ヤクザの仕切る賭場を検挙する為のハンドブックである。この本、捜査の現在地を知る上ではなんの足しにもならないが文献としては頗る興味深い。例えば一荘戦から半荘戦への切り替わりが終わったこの時期の『特殊な麻雀』についても知る事ができる。
3.特殊な麻雀
現在のスピード化の風潮に応じ切れず、とくに一部のグループで行われていたルールが、その当初の目的をこえて、一般いもおこなわれはじめているといわれる。
(中略)
このルールの特色は、一荘とか半荘とかいう勝負の回数を重ねず、一勝負、一勝負、キリをつけるというものである。
(中略)
このように、いつでも勝負が終わるということになると、必然的に、通常の場合のような細かい点数計算がわずらわしくなる。
(中略)
たとえば一翻一〇〇円の約束で三翻の役を和上れば、三〇〇円取るということになる。
(中略)
金銭授受を簡明にし、かつ勝負のテンポを早めるために、一家包、つまり、いわゆる振り込みでも二千円支払うなら、誰かが自摸和りしても、各人が二千円支払う、荘家つまり親が和上っても、散家つまり子が和上っても、平等に扱うという麻雀の基本ルールに著しい改変を加えているものもある。
なんの事はない所謂ブンヤルール、一局精算について専門用語を駆使して記述されている。これで「麻雀の基本ルールに著しい改変を加えている」とはやたらと大袈裟だが、賭博でもっとも重要なキメの部分をここまでズラすのは歴史と伝統に則った当時の世界観では画期的だったのだろう。繰り返すが読み物としてかなり面白いので興味のある方は是非ご一読頂きたい。

さて、旧態依然の店舗型賭博についてではなくサイバー犯罪としてのオンラインカジノ賭博について資料を読んでいこう。昨年2024年7月には、警察政策学会という主に警察官僚OBが寄稿する学会から『警察政策学会資料第135号 オンラインカジノをめぐる法的諸問題』と題された今回のトピックに直球ど真ん中の学会資料がアップされている。

日本の官僚は本当に優秀で資料作りのプロなんだな、と頷ける内容だ。趣旨明瞭で読みやすく、法解釈についても過不足なく押さえている印象がある。
3 広報の推進
先述の「日本国外のオンラインカジノで賭博を行うことは違法とは言い切れない。違法だとしても、必要的共犯だから不可罰である。」というグレーゾーン論と、その発展形である「事情聴取で否認するだけで逃げ切れる。」という否認有効論は、依然としてインターネット上で流布されている。
また、日本の有名人が、日本国外のオンラインカジノの日本国内向け広告に登場している場合もある。それを受けて日本国外のオンラインカジノに参加し、賭博を行った者がいれば、賭博罪の教唆・幇助となり得る。
まさにここが核心に当たる部分だ。実際にプレーしていなくとも、また奨めていなくとも、オンラインカジノに勧誘した人間が逮捕されれば芋づるでインフルエンサーやアフィリエイターはパクられるだろう、と書いている。実際この資料が出た同年9月、YouTuber卯月ちゃんねるが常習賭博ほう助で逮捕された。

更に個々の賭博事犯について具体的にどう証拠を固めて捕まえるのかについては以下に述べられている。
投げ銭いただいた質問には凡そお答え致します。何か気になる事があればチャリンと小銭をお願いします。