【株式市場】 CIAを顧客にもつピーター・ティール創業「パランティア・テクノロジーズ」
今「最強のAI企業」として、世界中の投資家の注目を集めている企業がある。
その名は「パランティア」
2023年5月の決算発表を受け、1ヶ月あたり100%上昇という株価の爆上げがあった。
パランティアとは、どんな企業なのか?
そして、どこを目指しているのか?
紐解いていこう。
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■ 転載 & 補足
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パランティア・テクノロジーズは、2003年に創業 ⇒ 2020年9月にIPO公開。
創業者は「ピーター・ティール」
イーロン・マスクと共にPaypalを立ち上げた、その人である。
パランティアの名の由来は、小説「指輪物語」の「遠くから世界を見ることができる魔法の石」
様々なデータを統合・分析することで、人間には見えなかった視点から答えを導き出す。そんな思いから名付けられた。
実はピーター・ティールはPaypal時代に、ある問題を抱えていた。
それは「クレジットの不正利用」
それを解決したのが「Igorシステム」と名付けられたハイブリッド型の方法だ。Igorシステムは、不正使用のデータをコンピュータで解析し、それを人がチェックする。つまり、コンピュータと人間が協力して問題解決をする・・・そのPayPalのノウハウを、他で活かせないか?
そうして出来上がったのが「パランティア」である。
■ パランティア・テクノロジーズ ■
パランティアの最初の目的は「テロを未然に防ぐ」「クレジットの不正を防止する」
そのようなことを目指して起ち上がった。
実際、ウサマ・ビンラディンの所在地を突き止めたのがパランティアの技術だったという噂が広く知られており、最近だとロシア軍の侵攻があったウクライナへの支援としてテクノロジーを提供。
極秘情報を扱うことも多いため、あまり世間に認知されないが、それでも存在感を大きく示している。
パランティアの業務をシンプルに説明するなら、
・AIを使って大量のデータを集める
・データからパターンを視覚化
・そして「怪しい動き」を察知する
より具体的に示すなら、
・自動車パーツの不具合を探す
・航空機の生産工程見直し
・石油掘削の候補地を探す
・顧客の動向を分析する
このような活用のされ方をしている。
現在では(パランティア・テクノロジーズの技術とデータ解析結果は)航空、エネルギー、ヘルスケア、製造、金融、メディアなど様々な企業で採用されており、売上を伸ばし続けている。
パランティアの強みは、いくつかある。
1:ライバルがいない
2:無借金
3:高い利益率
【1】
ライバルがいない
パランティアの最初の顧客は、アメリカ「CIA:中央情報局」
そしてCIAのデータを取り扱ったあと、FBA、連邦航空局、国防総省なども顧客になっており、パランティアは機密事項を取り扱える高い信頼性、そして唯一性を誇る。現在でも「パランティアの代わりになれる企業はない」とさえ言われている。
【2】
無借金
パランティアは無借金経営を貫いている。
説明不要の強みである。
【3】
高い利益率
IPO公開からの2年半、すべての四半期で78-79%の利益率を誇る(比較しやすい企業でセールスフォースを例にすると、その利益率は70%前半)。
さらにパランティアは今なお拡大途中であり、さらに利益率が増す公算は高い。売り上げも右肩上がりだ。
先月、パランティア・テクノロジーズの第一四半期の決算発表があった。この時、市場の予想を超える好結果を出したこともあり、これが投資家の大注目を集め ⇒ 1ヶ月あたり100%上昇という株価の爆上げをも記録した。
2020年9月のIPO公開時の最高値は39ドルだった。
その後は下げ、今年の5月まで低迷。
現在は
・最近のAIブームに上手く乗った
・2期連続で利益を出した
この辺りが好材料として判断され、盛り返してきた形となった。
共同創業者のCEOアレックスは言う。
『AIを制したものが世界のルールを作る』
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