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アプリの公開後にかかる費用とは?保守運用コストを下げる方法はある?
みなさん、こんにちは。
BackApp 広報担当の山口です。
みなさん、年始の箱根駅伝はご覧になりましたか?
駅伝ってタスキをつなぐシーンに毎年違ったドラマがあって素敵ですよね。
アプリ事業の場合、リリースした後は「保守・運用」へとタスキを渡さなければなりません。
タスキを受け取った「保守・運用」はコストを考慮しつつ、さらなるゴールを目指して走りつづけます。
今回は、リリース後に発生する「保守・運用」業務と「コスト」について整理していきます。
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1.アプリの保守・運用業務とは
保守業務
不具合が発生した際に緊急対応や改善の作業を行います。
運用業務
リリースしたアプリが安定して稼働するように日々監視します。
2. アプリの保守・運用費用の一覧と相場
アプリの保守・運用費用に必要な費用は、アプリ開発費用の 15% 程度が相場といわれています。
そのため一般的なアプリ開発の種類別の相場から保守・運用費用を換算すると
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・一般的な小売企業アプリ:120 万前後
・EC アプリ :120 から 525 万円
・高機能なアプリ :600 万円以上
となります。
2-1. サーバー費用
アプリを運用している場合、毎月のサーバー費用が発生します。
サーバー費用の目安はユーザー数と保存データ量とお考え下さい。
個人事業規模の安価なプランでは月額 2,000 円くらいから始めることも可能ですが、事業規模が大きくなるほどランニングコストも上がっていきます。
2-2. 一般的な保守・運用費用
開発プログラムのソフトウェアやデータベースなどのハードウェアに関連するものが以下に相当いたします。
◆不具合修正費用
アプリ事業では、不具合を素早く修正することが求められますので、不具合修正費用は運用コストの中でもあまり軽視できない項目です。
◆データベース構築・維持費用
アプリが使用する主なデータベース Oracleや MySQLなども年間契約や更新料の維持費がかかってきます。
2-3. ネイティブアプリ固有の維持費用
私たちが開発するアプリと同様、スマートフォン自体も、より便利になるように Apple 社と Google 社によって定期的に更新されています。
基本的には、iOS/Android ともに 1 年単位で大きなアップデートがあります。
つまり、アプリ事業においては毎年「iOS/Android のアップデート対応」も想定しておく必要があります。
3. アプリの運用コスト・マーケティング費用と相場
アプリを継続的かつ、快適に利用してもらうには、アップデート費用と宣伝費用が必要です。
3-1. 機能追加・アップデート費用
アプリ事業では、ユーザーのニーズに応えた機能追加や改善、アプリのアップデート費用も発生します。
機能追加に関しては、実装する機能によって公開後の追加費用が大きく変わるので、コストと優先順位の両軸での判断をおすすめします。
宣伝費用
SNS に掲載する広告費用など、マーケティングに関わる宣伝費用に使用されます。実店舗が多ければ店舗からの誘導で広告費用をかけずにアプリを知ってもらうことができますが、EC 中心の事業は広告を配信することが多くなります。
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4. アプリの保守・運用コストを下げる方法
アプリの保守・運用コストを抑える方法はいくつかあります。
まずおすすめしたいことは、運用・保守費用が開発コストの 15%以内になるかを事前に確認することです。
手法としては、
複数の業者に同じ内容で見積もりをして比較する
実装する機能を絞り、事業が成長するまでは最低限の機能のアプリを使う
外部のリソースを活用する(保守運用を安価に請けてくれる会社)
プロジェクト管理や品質管理を効率化する
クロスプラットフォームのフレームワークを利用する(flutter など)
といったものが挙げられます。
しかし、アプリ事業は、アプリを通して顧客の満足度向上や企業のファンになってもらうことが目的なので、保守・運用費用を大幅に削減することはおすすめできません。
また、アプリ事業は長期戦になるので、社外ベンダーに依存しすぎず、社内にノウハウを蓄積していくことも重要です。
費用がネックの場合は、ネイティブアプリ以外の手法も
◆Web アプリ
ネイティブアプリと異なり、複数の開発言語や環境を用意する必要がないので、費用を抑えることができます。
◆LINE 公式アカウントと LINE ミニアプリの併用
iOS/ Android アプリ導入前にマーケティング施策の経験を積むことができます。
LINE を通じて一定のファンを獲得した後、ネイティブアプリの導入を始めることをおすすめいたします。
参考記事:LINE ミニアプリ認定パッケージ一覧
ただし、運用コストという点では LINE 公式アカウントは従量課金制のため、会員数や配信数によってはネイティブアプリ以上に割高になるリスクもあることに注意しましょう。
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5. まとめ
アプリ開発後も以下のようなランニングコストが発生します。保守や運用に必要な費用を把握することで、長期的なアプリ事業の成功につながります。
サーバー・DB などの費用
毎年の OS アップデートなど、iOS/Android 固有の保守費用
運用・改善・マーケティング費用
より細かな費用については、弊社のブログに載っておりますのでぜひ参考にしていただければと思います。