「転スラ」じゃなくて。
あなたは「Star Trek(スタートレック)」をご存知だろうか?今や、SF映画(宇宙モノ)の代名詞と言えば「Star Wars(スターウォーズ)」になってしまった感があるのだが、それに勝るとも劣らない宇宙トラベル系のテレビドラマや映画なのだ。
私が小学生の頃、テレビで一作目(邦題:宇宙大作戦)の日本語吹き替え版が放送されていた(再放送)。内容的には「地球外に人類が生活できる場所があるかどうかを調査するための宇宙旅行の道中記」といったところで、SF、と言うより人間ドラマ、と言った方が相応しいかもしれない。
このドラマを観たことが無くても、おかっぱ頭で耳の上が尖がった、無愛想な風貌の「Mr. Spock(スポック)」はご存じのことと思う。ヴァルカン人🖖🏻(宇宙人)と人間のハーフで優秀な科学者なのだが、とにかく冷静で感情を表に出さないのである(これはヴァルカン人の冷静沈着、非暴力主義の特性の現れ)。
このスタートレックに「Transporter(転送装置)」というものが登場する。(生物も含めた)物質を一旦原子レベルまで分解して任意の場所に送り、そこで再実体化する装置である(以下の映像は最初期の転送装置でまだ上手くいかないこともあった)。
転送装置が上手く機能するようになると、エンタープライズ(宇宙船)から惑星上への移動などに頻繁に使われるようになるのだが、その際に日本語吹き替え版ではオペレーター(大抵の場合はウラやカトウ)が「転送します」と言いながらスイッチを押すのである。
恐らくではあるが、「転送する」という日本語が広く一般的になったのはこのドラマの影響だと思う。
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近頃の若者は固定電話に出るのが苦手だという話を聞くようになった。スマホに慣れた人間にとっては非通知でかかって来るのと同じだからだということだと思われるが、私の見る限り、私の会社ではそういった様子は見受けられない。ただ、最近立て続けに、私ではない社員にかかってきた電話なのに、私の机の電話機が鳴るのである。何でだろう?と思っていたら、先日、新入社員のSさんが、「すみません、電話機のボタン操作を間違えて、何度かBachさんに転送しちゃいました。」だって。何ごとも最初は上手くいかないものだから気にすることは無い。
これが「転送したらBachだった件」である。