昔のやりかた③
④携帯音楽プレーヤー
電車の中とかで音楽を聴いている人って今は多いけど、おじさんが小学生のころまではラジオを聴いている人はいたけれど、自分の好きな音楽を聴いている人はいなかった。なぜって、外で自由にいろいろな音楽を小さな機械で聴くことができなかったから。ラジオはすごく昔からあったけど、今みたいにスマホとかに好きな音楽を入れてヘッドフォンで聴くことはできなかったんだ。でもようやく1979年にソニーっていう会社からそういう機械が発売されたんだ。ウォークマンっていう名前のヤツが。えっ、今でもあるって?知ってるよ。でも今のとは全然違うんだ。だっておじさんが中学生の時に最初に買ったのはカセットテープに録音した音楽を聴くものだったんだよ(上の写真)。カセットテープって見たことある?☟こんなやつ。
幅4mm弱の薄い磁気テープがぐるぐる巻いてあって、その量に応じて録音できる時間も違っていた。普通は30分から2時間程度。「録音」って書いたけど、今のスマホとか携帯プレーヤーは半導体のメモリーにパソコンなんかからデジタル化された音源データを移して(記憶させて)いるんだけれども、こっちはそう簡単じゃあないんだな。今でもCDから音源データをパソコンなんかに取り込んでいる人ならわかるかもしれない、それに似ているから。おじさんが中学生のころはCDがまだ普及してなかったからアナログレコードなんかからこのカセットテープに録音していたんだけれども、CDみたいにほんの数分でデータの取り込みなんてできない。レコードをプレーヤーで再生させてそのアナログ信号をこのテープに記録してたんだ。だから、40分のLPレコードを録音するには40分は少なくとも時間がかかったんだ。
カセットテープは見てわかるかもしれないけど、モーターで少しづつくるくる回さないといけない。少しづつ動いているテープに録音ヘッドや読取りヘッドを当ててアナログ信号を録音したり読取ったりするしくみになっているから。テープとヘッドが接触する、だからやっぱり音は劣化してしまう、ノイズも発生するし。しかも、録音時間の半分で裏表をひっくり返さなければいけない。例えば上の写真は60分のテープなんだけれども両面で60分録音できますよっていう意味なので、片面だと30分なんだよね。だから、レコードやラジオから録音するときに、しょっちゅうテープが足りなくなって上手く録音できないことがあったんだ。時間の計算を間違ったりして。ね、昔の機械ってめんどくさいでしょ?
でも、最近気が付いたんだけど、100均とかでこのカセットテープって売ってるんだよね!?ってことは、今でも現役でカセットテープのウォークマンを使っている人がいるかもしれないってことだよね?
一応、今回でおじさんが子供のころに使っていた、今となっては珍しい道具や機械の説明は終わり。また、いくつか思いついたらおしえることにするね。