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掌編「1億円のうんこ」@爪毛の挑戦状

半年前、裏山の畑で埋蔵金が出た。
所有者が判明しないので、とうとうそれは発見者である僕のものになってしまった。

さて、どうしよう。

六代前からこの土地に住み、細々と自給自足の生活を送ってきた。湧水が豊富で、電気もガスも来ない。街へは、固定資産税を支払いに行く程度だ。

この生活は妙に、僕に合っていた。僕はこの生活が好きだった。

埋蔵金は、いちおう鑑定に出してみた。
結果、その額は1億円。素材が純金らしい。

一般人が一瞬で手にするには、けっこうな額。普通に暮らしていたら、田舎に広い家を建てて、車を新調してしまうかも知れない。でも僕は、住民税を免除される程の僅かな収入しか得ていないので、1億円もあれば一生暮らしていけるだろう。

まあ、換金すればの話なのだが。


僕の名前は、東雲胡太朗。
あだ名は、そう。


(342文字)


軽率にシリーズ化しちゃおっと💩

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