幽遊白書から学ぶ設定のつくり方
今さらながら、幽遊白書のアニメを見始めました。
さすがは冨樫先生、未だ10話にもかかわらずすでに面白い。戸愚呂弟?が出てくることだけは知っていて、すごく面白そうなので、今後の展開も気になるところです。
さて、今回着目するのは「霊界探偵」という設定について。
幽遊白書の主人公、浦飯幽助は霊界探偵として活動しています。コエンマ様からくだされる、妖怪にまつわる指令を解決していくのが霊界探偵の仕事です。
僕が初めて霊界探偵という設定を見たとき、シンプルに「斬新だな」と思いました。今回は、霊界探偵が独創的だと感じた理由と、そこからわかる一風変わった設定のつくり方について語っていきます。
ありきたり×ありきたり=斬新
幽遊白書の設定は、霊界探偵。一見独特な属性ですが、霊界と探偵に分解してみると「ありきたり×ありきたり」の構造になっていることがわかります。
漫画では、死後の世界はよくある設定。死神代行の物語であるBLEACH代表される、王道の設定と言えるでしょう。
また、探偵については言わずもがな。名探偵コナンや金田一少年の事件簿など、国民的作品がいくつも生まれています。
しかし、似たりよったりな2つな属性を組み合わせたことで、「霊界探偵」という他にはない設定が生まれたわけですね。
たとえ取るに足らない当たり前の設定でも、組み合わせることで意外な科学反応が起こる実例です。
主人公の属性をまとめてみた
では、漫画のよくある設定についてまとめてみましましょう。
探偵
スパイ
殺し屋
ヤンキー
海賊
魔物
ヒーロー
忍者
侍
ロボット
高校生(中学生)
夫婦
天才
落ちこぼれ
ハンディキャップ
科学者
幽霊
妖怪
特殊能力
タイムリープ
では有名な漫画の主人公の属性はどんな構造になっているのか、例を挙げてみましょう。
たとえば悪魔の実という「特殊能力」と「海賊」を組み合わせたのが、私のバイブルONE PIECEです。
あるいは「落ちこぼれ」「忍者」と「妖怪」を組みわせたのが、私の青春NARUTOですね。
このようにヒット作品の属性を分析してみると、ありきたり×ありきたりになっていることがわかります。
主人公の設定を考えてみた
嬉々として「ありきたり×ありきたり=斬新」の法則を発見した僕は、主人公の設定を考えずにはいられませんでした。もしかしたらすでにある設定かもしれませんが、面白そうな設定を僕なりに考えてみました。
落ちこぼれ×スパイ
心が読める(特殊能力)×高校生
心が読める(特殊能力)×夫婦
タイムリープ×ロボット
タイムリープ×幽霊
タイムリープ×科学者
侍×探偵
天才×ヤンキー
心が読める高校生はラブコメにもなりそうですし、シリアスな頭脳戦にもなりそうです。
ヤンキー漫画は腕っぷしがフォーカスされますが、天才ヤンキーなら将棋やキングダムのような戦略を重視するお話になるかもしれません。
このようにほかの漫画の主人公の属性を抜き出し、組み合わせてみると、奇抜な設定に巡り合えるかもしれませんね。
組み合わせるときの注意点!個々の距離感が近いと凡庸になる
属性を組み合わせるときに注意したいのは、属性同士の距離を意識すること。
たとえば高校生と探偵の距離はそれほど遠くないため、組み合わせても「高校生探偵」になってしまう。
同様に天才×中学生も、奇抜な発想とはいい難いですよね。
もしも距離が近い属性を組み合わせる場合は、他の設定も混ぜると良いですね。
例にあげた「高校生探偵」に、「小さくなる」設定を加えたのが名探偵コナン。加えた設定が「黒の組織を暴く」というメインストーリーにも関わっており、魅力的な漫画に仕上がっていますね。
あるいは、天才中学生に「落ちこぼれの魔物」を組み合わせたのが、金色のガッシュ。落ちこぼれながらも天才の頭脳をかけ合わせることで、強力な敵を倒していくエキサイティングな物語になりました。
行き詰まったら組み合わせてみよう
今回は漫画の設定にフォーカスしましたが、組み合わせは仕事や人間関係など、日常の問題解決にも応用できます。
上司に認められそうなアイデアが浮かばないときや、パートナーへのプレゼントに頭を悩ませてるときは、周りを見渡してヒントを探してみると、意外と解決策が見つかるかもしれませんね。
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