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赤貝とネギのサッと煮・魚のすり身団子蒸し

■赤貝とネギのサッと煮

貝類に目がないのだが、赤貝は特に好きな貝である。
寿司屋では絶対ヒモきゅう巻は食べたい。

赤貝の思い出というと、もう15年ほど前だが、神田の道端にトラックを止めて魚を売りに来ている魚屋があり、おじちゃんがひと言ふた言口が多いのだが、モノは本当確かな店で、仕事帰りによく魚を買って帰っていた。

飲食店の料理人も買いに来ていたし、いいモノは先客にすぐ買われてしまうので目星を付けてパッと買うようにしてた。
ある日、肉厚のでっかい赤貝をおじちゃんが捌くのを見て、これは買いだと思って急いで買ったのだが、寿司屋で食べたら一貫いくらなんだろうと思うような最高級の赤貝が16枚程で800円位、破格過ぎる。
買って帰って、母と二人で食べたが、あんなにいい赤貝をあんなに贅沢にたらふく食べたのは初めてだったかもしれない。
その後も2、3回ほど購入したが、ある時おじちゃんが他の魚を捌いたり接客で手がまわってなかったので、もう殻のまま丸ごとください!って言ったら、
「本当に捌けるの??」と笑いながら言っていた。
食べたさが勝って丸のまま買って帰ったが、赤貝を捌くのは、これが本当に結構大変なのである。
何が大変かというと、あの赤い色をなしている赤い色素が捌くと一気に出てきて、若干台所が惨事になる。まあなんとか捌けたし今は驚かないけど、出来るならやっぱり人に捌いてもらうに越したことはない貝だと思う。

最近では店頭で国産の立派なものを見かけることは少なく、韓国産の小ぶりのものが多い。
もっとゴリッとした肉厚のものが食べたいなぁ。

そんな小ぶりで薄い赤貝でも、少しサッと火を通すと、甘みと旨味が広がる煮物を紹介。

九条ネギのような青ネギと一緒に軽く火を通して、すこし七味や山椒を振っても美味。

日本酒が飲みたくなる一品です。


■魚のすり身団子蒸し

思い出レシピを描き始めて、母が昔作ってくれたおかずはどんなのだったか考えることが増えた。

魚料理の中でも、子供が食べやすくさらに父の酒のつまみになるモノを作ってくれていたのだろうが、この魚のすり身団子蒸しもよく作ってくれた。

しかし、よくあるすり身団子と少し食感が違うような気がする。はんぺんなどは入ってないし、食感はふわっとというより、白身魚の線維や歯応えが感じられる手作り感溢れる味だった。
今思うと、瀬戸内の白身魚をすって入れていたのか、もしくは共働きで忙しかったのでそういうすり身が魚屋に売っていたのかもしれない。
広島にはメンタイという白身魚をよく食べる。ヒゲタラのことらしいが、広島以外で見かけたことがない。
このメンタイをどうも使ってたのかもしれないと思っているのだが、まあ母も分からないだろうから聞かずに。
今だと手軽に買える鱈や鯛等で作るのがよいのではないかと思う。

一緒に混ぜる具材は筍や人参が多かったが、私はこれにワカメを入れたりもする。

蒸してツルンとしたすり身団子をポン酢や生姜醤油で食べると、子供の頃を思い出します。

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