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SEO検定1級の認定までの道

わたしは今、狂喜乱舞している。

1/26に受験したSEO検定1級の合否の報せが、本日届いた。

結果は合格。


お恥ずかしいことに、40をとうに過ぎたわたしはこれまで資格試験や検定試験を受けたことがなかった。それゆえ「SEO検定1級」というものが、世間的にどの程度の難易度かもよくわかっていない。ただ——そんなに難しくはないのではないかと想像している。

それでもやはり、わたしは狂喜乱舞している。なにしろ大学受験以来、こうしたペーパー試験を受けたためしはないのだ。すっかり忘れ去られていた合格の喜びが再び思い起こされ、小躍りをしてしまうのである。

Webライティングの仕事をする上でSEOの理解を深めておくと、受注の幅が広がると知ってから勉強を始めたのが約4カ月前。自分の人生にまるで関わりのない分野だったため、基本となる4級からテキストを購入した。

かなりアナログな世界で生きてきたわたしにとっては、4級でも尻込みしてしまうような内容だった。カタカナ、ローマ字のなんと多いこと。「ISP」「DNS」「CMS」。なんだってこう略字が多いのだと、目が回った。そんな有様でありながら、わたしは受験するのは1級と決めていた。

いろいろSEO検定の情報を調べていた中で、下級の認定を受けることなくいきなり1級を受けることができること知った。ずぶのシロウトなら地道に4級から順に受けていくのがセオリーなのかもしれない。ただ「1級から受けて合格しました」という体験記を見てしまったら、何だか対抗意識がメラメラと湧き起こってしまったのである。「自分もいきなり1級で合格してみせる」と。

そんな意気込みを持ちつつも試験日を設定しなければ、いつしかその気持ちも萎|《しぼ》んでしまうものである。SEO検定は月に一度の開催だったため、いつでも受けられるという慢心がはびこり始めていた。4級をくり返し通読し、3級に移ったのは11月半ば。冊子は4級よりも厚い。それをダラダラとすきま時間に通読をくり返していたが、半分も理解しないうちにすでに12月中旬を迎えていた。

これでは1級を受験する日がいつになるのやら分かったものではないと自らの尻にムチを入れ、そのとき最短で申し込める日程の「1/26 1級」にエントリーした。2級&1級のテキストが手元にないにも関わらず。わたしのこうした性格は難儀なもので、これぐらい手荒なことをしないとなかなか火がつかないのだ。

試験日をエントリーしてから2級と1級のテキスト、そして1級公式問題集をAmazonで購入するという、おおよそアホとしか思えない奇抜な行為に及び、届いたテキストを見て目が30cmほど飛び出た。

分厚さが増している。いちばん手になじんでいた4級のテキストを基準とすると、2級で2倍、1級で3倍。計4級テキスト5冊分の内容を、残り1ヶ月と迫った試験までに習得しなければならなかった。

これには尻に火がついたと言うより、もう背中が焼けただれてのたうち回るような気分になった。
これは年末年始の休みを返上して机にかじりつくしかない。大学入学共通テストを控えた受験生さながらに、試験勉強に望んだのであった。

そうしたところ、年明けになって体調を崩した。熱は37.5℃に届かなかったが、悪寒と節々の痛みが続く。病院にかかろうにも休みで開いてないからバファリンでしのぐが、一向に良くはならない。勉強もままならず、寝こむ日が何日か続いた。そうして病院が開いてすぐに飛びこんでいったら、インフルエンザと診断されたのである。試験まで3週間を切っていた。

それから試験までの間は、空いた時間のほとんどをその勉強に費やした。
火事場の馬鹿力なのか、やればなんとかなるもので、試験数日前である程度はできそうな手応えを感じられるまでになって、当日を迎えたのである。

試験会場は前から順番に1級、2級、3級、4級と配置されていた。1級エリアに着席していた受験者たちが猛者のように見える。
試験時間は60分。時間いっぱいでなくとも、解答し終えたら切り上げて退席してもよいとのこと。

解答はよいペースで進み、十分に見直す時間もあった。思いがけなかったのは、試験終了を待たずに退席する受験者の多さだった。自分が着席していた後ろの方、つまり2~4級から退席の気配を感じていた。まだそっち方は分からないでもないが、1級受験者にもそうして退席していく者がいたのである。大した自信だなと思いつつも、わずか10分15分を試験以外の時間にあてたいかと思ったりもしたものだった。

それなりの手応えを感じて試験を終えたものの、合否通知の書類を開くときはやはりドキドキするものである。
晴れて合格通知を目にすることができた。今晩は祝杯をあげるとしよう。

むろん、ここがゴールではない。これは始まりなのだ。
まるで結婚の訓戒のような言葉を心に浮かべながらも、認定書をニヤニヤと見つめて勝利の美酒に酔いしれるのである。


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