止まらない何か VOL.1 ①
日時:2023年11月17日(金)
場所:難波Mele
登場人物:The Relaxins、50/50's、THE PERRY、THE HillAndon
写真:浜村晴奈
終わった〜!
全く自分一人での初めての企画、半年くらい前に思い立ってライブハウス難波Meleに相談して呼びたいバンドに声かけて告知してフライヤー作って撒いて…ずっとドキドキしながらこの日のために動いた。
大好きな西宮のバンド・The Relaxinsが東京へ行ってしまって一年が過ぎ、3月に一度Fandangoに来たときに次の関西ライブが決まってないと聞いた。たぶんそれがきっかけ。
それなら自分が呼べばええやん、と唐突に思ったのだ。
半年くらい先ならライブハウス抑えられるかなあと考えて、自分の誕生日がちょうど日曜日だったのでメレに聞いたらもう埋まっていると。がび〜ん!
しかし、1回目はメレでやりたかった。なぜなら企画をすれば楽屋におわすメレンちゃんに会えるからだ!家から電車一本ていうのも大きかった。精算で時間取っても帰れる。(まあ結局は真昼の月で朝まで飲んでんけど)
聞けば直近の金曜日が空いてたんでじゃあ、ってことでそこに決めた。誕生日当日でなくなったから、メレには生誕祭のつもりでやるのではないと伝え、バンドにも言わなかった(確かハユルくんにだけなんかの拍子で打ち明けたんだったかな?)
また「リラクシンズを呼ぶのが目標なのでリラクシンズが出れないなら企画自体流れます」ということもメレに伝えた。1回目は絶対にリラクシンズに出てほしかった。
そして、The Relaxinsが出てくれるなら対バンは50/50's、THE PERRY、THE HillAndonというのもその時点で決めていた。
普通に自分が好きなバンドを集めただけであるから、人には「めっちゃわかるメンツ」「たかちゃんの企画って感じ」などとひねりのなさを指摘されたが、バンド同士もこの対バンなら刺激を受け楽しめてその後の活動にもいい影響を生むに違いないと考えてのラインナップだった。
結果、みなよい返事をくれて企画はスタートした。
メレのスタッフのハマダさんにはめちゃくちゃお世話になった。普段からしょっちゅうライブに行ってるから何となく流れはわかっているつもりだったが、ただの客では窺い知れない裏の作業の大変さというか、いろいろ考えて決めていかないとあかんことが多いのがわかった。
どうせやるなら記念的に単発でやるのではなくて続けようと思っていたら、友だちからもイベントタイトルをつけた方がいいと言われた。
真っ先に思い浮かんだのはThe Relaxinsの曲名である「止まらない何か」。リラクシンズが今の体制前からやり続けている唯一の曲だ。
タイトルだけでザワザワするようなワクワクするような、なんか知らんが気持ちが動く感じがある。曲は王道シンプルロックンロールで、短い曲だがライブだと途中でジャムったりするのでいつ終わるかもわからない。ものすごい爆発力のある曲。
そして歌詞がありえないくらいカッコいい。ハユルくんの真骨頂。日常にふと訪れる叫び出したくなるような衝動を簡単な言葉で見事に表現している。
私はいつからかこの曲こそがロックンロールの本質だと捉えるようになった。
だから、自分の企画のタイトルにしたかった。
The Relaxinsとハユルくんに快諾いただけて嬉しかったです。
もし許可をもらえなければイベントタイトルは「One More Saturday Night」になるところだった。これもまあ好きな曲だけどちょっと野暮ったい(笑)
次はとにかく告知しないことには始まらない。素人企画なのでかなり早めに告知を開始したが、メレの後押しがめちゃくちゃ嬉しかった。ツイート本文に「メレ」とさえ入れれば全部拾ってリツイートしてくれる。全国区のライブハウスがリツイートしてくれたおかげでかなりの人の目に留まったようだ。
フライヤーデザインは友だちのおミソに頼んだが、
「関西の地図上で各バンドをホームタウンに配置してほしい」
「淀川と大和川を入れてほしい」
など漠然とした依頼であんなカワイイのを作ってくれた。
フライヤーをいろんなライブハウスに持って行って置いてもらうと力が湧いてきた。
また、出演バンドのライブに行けばお客さんに直接手渡しして認識してもらうことを心がけた。たまに向こうから「フライヤーください」と声をかけてもらうこともあり、飛び上がるほどに嬉しかった。
その後も出演バンドのライブには足繁く通っていたが、全バンド演奏がどんどんよくなっていってるのがわかった。特に50/50'sが凄まじかった。ドラムのナルハさんが目覚ましい進化を見せ、礒﨑くんとの呼吸がバッチバチに合ってきて、ひと月前の東京のライブなんか感動のあまり私は泣いてしまったほどだ。
当日はあいにくの荒天で、雨が降ったり止んだり風も強く寒く湿っていて、全くライブ日和とは言えなかったが、平日にもかかわらず多くの方が足を運んでくれた。集客は常に気にしていたからほんまにありがたかった。
「素人企画だから好きな人を呼んで楽しくやればいい」とは私は考えてなくて、そんな素人に一晩場所を提供してくれるライブハウスに少しでも還元したい、採算取れるイベントにしたいという強い気持ちがあった。これからもそこは考えつつやると思う。
転換のたびにバーカンに向かうお客さんを見て「飲めーもっと飲めー」と心の中でけしかけていた(笑)