自分とネットの書き込みを比較するな
なかなか子供を授からなかった私は、何度も何度も生理が来るたびに逃げ道をつくろうとした。
前回の記事に書いたとおり、旦那さんと話し合ってやらない後悔よりやって後悔を選んだものの、妊活というのはゴールの見えないトンネル。もしかしたらゴールなんて存在しないのかもしれない。そんな気持ちだった。
まずは近くの友達と自分を比較した。
周りの独身女子達は、バリバリ仕事をして追及するために海外に学びに行ったり。子供のいない夫婦はお金に余裕があるので二人でエジプトの旅行に行ったり。他の子どもがいない夫婦もカップルのようにいつもラブラブだ。
その点、子供がいる友達は、子供がイヤイヤ期で大変なのに私が苦労していることに旦那が気付いてくれなくて腹が立つとか。旦那との関係が冷え切っていて子供がいなかったらとっくに離婚しているとか。
子供がいる明るい旦那さんとの未来を容易に想像できない。
Googleで子育て中のママさんの書き込みを検索しても
ワンオペ育児で苦労してます!とか。旦那がやることなすこと腹立ちます!今やってほしいことそれじゃない!!とか。大好きだった旦那さんに今は全く愛情を感じません。とか。
育児の苦労と旦那への愚痴であふれかえっていて、子育て大変だけど旦那さんも一緒に頑張ってくれていて幸せです!なんて書き込みはほとんどないのである。
もちろん、子育てが大変な時期は新婚みたいにラブラブとはいかないのはわかるが、現状夫婦仲がいいのに、真っ暗なトンネルに飛び込んでみたものの出口は一向に見えないし、トンネルを抜けた先に待っているのは地獄への入り口だったりするのだ。
そこまでしてトンネルを突き進む必要があるのだろうか。
そして私は悶々とし、抑えきれなくなりまたしてもそのまま旦那さんに相談する。
結局いつも彼の意見に納得して気持ちが前向きになるのだからわざわざネットで検索しなければいいのに、ついつい手が勝手に検索しているのである。便利すぎる世の中というのは時に人を惑わす。
やっぱり妊活なんてやめて2人で楽しく暮らそう!
その方が夫婦仲だって変わらずいられるし、子供がいる夫婦は大半がうまくいっていないのにそこまでして子供がいる生活にこだわらなきゃいけないのだろうか。
そして案の定、彼に言われるのである。
ネットに書かれている夫婦と俺たち夫婦を比較するな!と。
そこに書かれている夫婦とは出会い方や結婚に至るまでの経緯、子育ての考え方やライフスタイル、お互いへの愛情。全てにおいて全く違い過ぎて比較対象にならない。
ごもっともである。
結局ネットに書かれていることは大半がネガティブワードである。特に今私達が取り組むトピックなんて、辛い思いや大変な思いをしている人が多数なので、検索の上位にくる書き込みで気持ちが前向きになることはないだろう。
他人とは全く違う自分だから、ネットに書かれた未来ではなく全く違う未来を作ることが可能なのである。