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赤ちゃんの耳の形治療について

こんにちは。東京クリニックにて水曜日の診療を担当しております藤井 貴子と申します。

今日は、赤ちゃんのヘルメット治療を行なっている際に時折ご相談いただく、赤ちゃんの耳の形についてお話させていただきます。

赤ちゃんの耳の形ですが、左右の形の違いが大きいと気になる時がありますよね。よく耳にするご相談では、「健診で様子を見ましょうと言われている」とのことが多いのですが、頭の形と一緒で、耳もまだ柔らかい赤ちゃんは時期によっては矯正治療で耳の形を整えることができる場合があります。

どの様な耳の変形が矯正治療対象となるかわかりにくいかと思いますが、耳のふちの形態は比較的矯正治療に反応することが多いです。

耳のふちの上部が垂れて折れ曲がった垂れ耳折れ耳、耳のふちの上部が尖った感じのするスタール耳などはよく見かける変形で、かつ、矯正治療での改善が得られることが多い変形です。これらは特に耳の聞こえには影響しないため、様子を見ることも多いのですが、成長後も変形が残るお子さんもいるため、程度が強いとマスクやメガネの装着の際に外れやすいなどの問題を抱えることもあります。そのため、矯正治療で改善できる時期であれば、耳に治療装具をつけて形を整える治療を行うことがあります。一方、正面から見ると耳が大きく見えて開いている立ち耳もご相談の多い耳の形ですが、やや治療の効果が弱いとされています。

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治療開始の時期についてですが、生後の赤ちゃんのホルモンバランスの影響により生後6週以降で耳の軟骨が硬くなりはじめると言われており、それまでに耳の矯正治療を開始すると良好な結果を得やすいとされています。赤ちゃんの頭の形の治療と似た時期になりますね。ただ、これまでの私の治療経験からは、子宮内もしくは産道で圧迫されている出生直後に比べ1ヶ月健診時にかなり改善するお子さんもいらっしゃる上、早期は通院が大変なことも多いため、生後2-3ヶ月以降の治療も行なっており、そちらでも十分な結果を得られるお子さんも多いです。

ただ、耳のかたちは元々個人差が大きい体の部位の一つであり、国によっては指紋と同程度の個人識別可能な部位と考えられているところもあるため、聞こえ方に問題がなく左右差が少なく、生活上困らない程度の変形であれば個性の一つと言えるかもしれません。
ですので、軽度であれば様子を見ていただいても十分問題ないと考えますが、耳の左右差が非常に目立つ場合は、小児科もしくは形態治療に当たる形成外科での相談をご検討いただくのが良いかと思います。
ちょうどヘルメット治療を行う時期と耳の矯正治療時期は重なるため、気になる点があればご相談いただければと思います。

クリニックでの診療を通して、少しでも楽しく安心して子育てができる環境が広がればと思っております。ご心配な点などあれば、お気軽にご相談いただき、お子さまのより良い成長の一助となれば幸いです。

東京クリニック 医師 藤井 貴子


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