高橋名人の冒険島【昭和のワンダーボーイ】
ハドソン 1986年9月12日発売
原作は同年にセガから発表されたAC版「ワンダーボーイ」(開発は現ウエストン)となっています。
スーパーマリオのフォロワーとして最も丁寧に作られており、且つバランスが良く整えられた作品と云えるでしょう。
ファミコンへの移植版となる本作も隠しキャラ隠しフィーチャーの追加要素があるものの、ゲームの基本部分はきちんと作られていて好感を与えてくれます。
原作の弱点であったキャラクター性の低さは「高橋名人」を起用する事で克服。売上本数105万本のミリオンヒットとなりました。
スーパーマリオのように壊せる対象物(ブロックなど)が殆どない事から、シンプルなジャンプアクションとして完成しているのですが、敵を飛び道具で倒す部分のゲーム性はテンポの良さと相俟って高く仕上がっています。
但し流れるようなゲーム展開と即死し易いゲームシステムと難易度が上手く噛み合っていない嫌いがあり、繰り返し遊びたいと思えるゲームにはなっていないと思います。
自機キャラクターの移動慣性も少し強すぎると感じます。この事からコースレイアウトと敵配置を暗記しなければ進めないゲームとなり、スーパーマリオのユーザー層とギャップが生じてしまいました。また敵の配置場所が若干ずれている事でAC版よりも難しくなっていますね。
しかし良く出来た作品に相違なく、スーパーマリオの呪縛が解けた現在ではオリジナル作として十分に楽しめるのではないでしょうか。
2011.04.04