論文のお勉強 4時間目
ワークその1ー1 先行論文を集めて構造を知る。
人から聞いた話だけど、論文ノートって物を作るらしい。
例えば大学院生が卒論を書くために、なるべく多くの先行論文を読む必要があり、
100とか、200とか・・・読み記録するノートなのだと思う。「論文ノート」を検索すると、アプリとか、フリーテンプレートとか、色々出ているではないか!
論文を読む上で最も大事なことは「論文の情報を抽出すること」ノートを作るのはあとで高速で目的の記事を引っ張り出すためのツールとして最も効果を発揮するもの。論文ノートに記載するのは「タイトル + キーワード」「全てのFigureのスクリーンショット」「抽出する項目」。
Figureを貼り付けた下部分に
どんな論文なのか?
先行研究と比べてどうか?
どのような技術を使っているのか?
結論を導くための結果は何か?
どのような議論がされていたか?
この研究のメリットデメリットは?
という6つの問いかけを記入しておきます。
ipadなら1台でいつでも好きな時に読むこともできるし、書き込むことが出来ます。
参考)
https://kagakunomemocho.com/article-note/#toc9
論文の題材が思い浮かばない、というのは「インプットが少ない」との言葉も何かで読んだ。
また、先行論文を参照しないのは学問ではないとの言葉もある。(確かにごもっとも)
自分は論文なんて書いたことも読んだこともないし、瞬発力だけで薬剤師になっているから、行く末はかなり厳しいぞ・・・。それでも一歩一歩、積み重ねて行くしかないです。
「論文ノート」で検索していると石原尚博士のホームページに行き当たりました。
論文を書き上げるのに最も大切な作業は論文を書き始める前の「構造アウトラインの設計」だとか。論文にも作成ルールがあると。(やっぱり)その上で論文のあらすじを整理したもの(アウトライン草案)の設計の仕方と書き方についての解説をみつけました。
http://www.ams.eng.osaka-u.ac.jp/user/ishihara/?p=2622
外観基準(余白や文字サイズ、フォントなど)、構成基準(題目、概要、緒言、方法、結果、議論、結論の節を設ける謝辞は文献の前に、付録は後に置く)、構造基準(各説は複数の項で、各項は複数の段落で、各段落は複数の文で構成すること、各段落はパラグラフライティングで書くこと)パラグラフライティングとは「共通の話題で括れる内容は一つのまとまりとする」というものと,「各まとまりの先頭には最も重要な文を置き,それ以後にはその文の補足説明のための文を置く」というもの。このまとまりのことをパラグラフと呼び,各パラグラフの先頭の文のことをトピックセンテンス(話題文)と呼ぶ。
ふむふむ、大切な文を先に書くのか。どれどれ。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjsp/40/2/40_80/_pdf/-char/ja
パラグラフライティングのトピックスセンテンスを書き出してみる。
薬局薬剤師が行う対人業務とその影響要因の検討
中島 理恵*1)、沼尻 拓己1)、渡邉 文之1)、亀井 美和子2) 1)日本大学薬学部、2)帝京平成大学薬学部
諸論より
医薬分業が進む中、薬局薬剤師の業務は対物から対人 への変換を迫られ、薬剤師は国民のニーズにこたえるた めに在宅医療への参入など新たな試みを行ってきた1, 2)。
患者の不満の 1 つに、院外処方のコストがあるが、これは特に薬剤服用歴管理指導料に対する国民の理解が得られていない結果であると推測される3, 4)。
患者の薬剤師によるサービスに対する意識を推し量った調査では、患者は薬剤師から医薬品の情報のみならず健康相談全般、さらに栄養管理を含む生活指導を求めて いることが明らかになっている4, 12)。
本研究の目的は、多様化する薬剤師の対人業務の内容を構造的に整理し、その影響要因を明らかにすることである。
考察より
薬局薬剤師の服薬支援能力といった対人業務は、因子分析から「基本的な薬歴管理や服薬指導(因子 1)」、「臨 床知識とアセスメント能力(因子 2)」、「連携とサポー ト体制(因子 3)」の 3 因子 26 項目で構成されていた。
次に、回答者の背景などと各因子得点との関係につい て重回帰分析を行ったところ、性別(因子 1、2)、年齢(因子 1)、認定薬剤師の有無(因子 2)、在宅や施設調剤 (因子 2、3)および勉強会や研修会への参加(因子 1〜3)において有意差を認めた。
重回帰分析の結果、因子 1 に年齢は「負」の関連がみ られた。すなわち、若い薬剤師ほど「基本的な薬歴管理 や服薬指導」に関する業務に自信を持っていた。
性別について、「基本的な薬歴管理や服薬指導」では 「正」の関連」、「臨床知識とアセスメント能力」では「負」 の関連がそれぞれみられた。
「臨床知識とアセスメント能力」と「連携とサポート体制」については、在宅医療経験と「正」の関連がみら れた。
本研究では、薬剤師の対人業務として、服薬指導と薬歴管理を中心に項目を設定した。
本研究の強みは、全国の保険薬局の薬剤師から得た情報であり、信頼性や代表性が高いことである。
本研究により、薬局薬剤師の服薬支援能力といった対人業務に関する要因の因子構造が明らかになり、それぞれの因子は年齢や認定資格の有無や在宅医療の経験、研
修会への参加の影響を受けることが示唆された。
「わかりやすいーーー!!」