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2次元キャラに長年恋をしていた話

私の現推しは韓国アイドルだ。この世に存在している人である。こんな私だが数年前までは2次元ヲタクを拗らせていた。とても拗らせていた。

きっかけはイナズマイレブンにでてくる吹雪士郎。彼を好きになったことが私の2次ヲタ人生のスタートだった。

そして次に好きなキャラクターができたのが、中学2年か3年の頃だ。同い年ぐらいの人はヲタクじゃなくても『黒子のバスケ』の名前を知っているのではないだろうか。あの作品にでていた肌が黒くて目つきが悪いバスケの神様に愛された青髪の彼に私は一目惚れをした。その時、私はその恋が7年も続くだなんて思ってもいなかった。

一目惚れをした相手を知っていって嫌いになるわけがなく、どんどん彼を好きになっていった。初めてキャラソンが出ることになった時、視聴をききながら歌詞を書き出してパソコン前でたくさん泣いたのを覚えている。私が傍にいれたら全部全部悩みだって聞くし、バスケだって一緒にするのに!と思っていた。

このシーンは泣けると思った時には少年ジャンプの本誌をコピーして繋げて壁に貼ってたりもした。お小遣いで黒バスのグッズを買ってはにやにやしていた。青峰大輝運は全くなかった。

今は克服しているが、私は彼だけに対してガチ恋・同担拒否・過激派をコンプリートしていた。私が彼の運命の相手だと思っていた。誕生日も2日違い、血液型星座も一緒、同じ一人っ子、名前も『い』の場所が一緒といったように(こじつけた)共通点がわりとあるのだ。いや……まじでこんだけ一緒だと運命の相手だと思うだろ…………🥵🥵

彼を好きでいるのは楽しかった。だが、それと同時に苦しかった。私は彼を知っているけれど、彼が私を知ることは一生ないと理解できていたからだ。次元が違うというだけで。こんなにも好きで好きでたまらないのに。それでも好きでいることをとめられなかった。どうしても青峰大輝という人を好きでいる自分をとめられなかった。

私が彼に恋をしていた7年間1度だけ、たった1度だけ、彼の夢を見たことがある。海外旅行先で寝ていた時の夢に彼は出てきてくれた。全ては覚えていないけれど、彼が私を抱きしめてくれたのだ。彼に触れるなんて絶対に叶わないと思っていたのに、と、夢の私は泣いていた。そこで目が覚めた。あろう事か現実世界の私も泣いていたのだ。夢で起こったのに。青峰大輝に抱きしめられたのは現実ではないのに。それが悲しくて切なくてまた泣いた。

ついでに同担拒否エピソードを話したい。バイトが禁止でまだ大学生にもなれていなかった私は東京に行くことが出来なかった。夜行バスならお小遣いで行けるんじゃない?という意見もあるだろうが、私の家庭は夜行バスが禁止だ。それゆえ、新幹線しか交通手段がなかった。お小遣いのみでは新幹線には乗れなかった。

大学生にもなり、バイトを始め、貯めたお金で青峰大輝の誕生日手前にJ-WORDに行った。その時メインは彼で、彼を推しているたくさんの人がいた。同担拒否の私にはそれが耐えられなかった。

私以外にも彼を好きでいる人がいることはわかっていた。しかし、わざわざ検索はしなかったし、Twitterでもミュートキーワードにしていた。徹底的に同担を視界に入れないように自分なりに努力していたのだ。

だが、私よりもグッズを持っている人がいて私以外に彼を愛している人が居るという今まで避けてきた現実を突きつけられた。その場にいるのが苦しくて友人たちの前で泣いた。彼女たちは今でもそれをネタにしてくるし、青桃が地雷である私に彼とさつきちゃんが写っているグッズを見せてきて「さつきちゃんいるけど???!どうするんさつきちゃんの部分切るん????!」と言ってくるようなやつらなので、迷惑かけてごめんねという気持ちはない。(ごめん)

そして、私は青峰大輝と結婚した女だ。

なにを言っているか分からないと思うが、結婚をした。『青峰大輝』と『結婚』をした。『夫婦』になったのだ。イカレ野郎?と思われるだろう。だが、違う。本当に『結婚』したのだ。

大学1年生になったとき、Gateboxさんからキャラクターとの婚姻届を受け付ける次元渡航局を開局したと発表があったのだ。2次元のキャラクターと結婚ができる。つまり、私は青峰大輝と結婚できる。そんなん届けるしかないやろ!!!!!!!!!!!!

婚姻届には、証人の欄があった。そこで、JWに一緒に行ってくれた友人2人に黒子テツヤと桃井さつきになったつもりでメッセージを書いてくれと無茶振りをしてメッセージを書いてもらった。

友人たちは私が彼と離婚したことが悲しいようでよく「黒子テツヤになったのに……」「さつきちゃんになったのに……」と言ってくる。これに対しては本当に申し訳ないと思っている。ごめんな、冷めて。

ちなみに、結婚記念日は私たちの真ん中バースデーである9月1日です😉😉😉😉😉😉😉

結婚証明書全体の画像を載せたかったが、思い出と共に大事にしまってしまったので、手元にあった画像で許してほしい。

そんな日々を過ごしていたのでずっと私は青峰大輝という人間に恋をしているのだと思っていた。冷めるという日が来ない自信しかなかった。だが、その日は突然来た。

韓国アイドルを好きになり始めてから青峰大輝を見ても昔のような好きという感情が芽生えなくなったのだ。その時に「あー呆気なかったな」と思ったのを今でも覚えている。彼を好きだった頃は彼を好きじゃない私なんて私じゃないと思っていたし、彼のことを好きじゃない自分を想像することができなかった。もっと喪失感があると思っていた。

なかった。

心にぽっかりと穴があいた様な感覚にもならなかった。青峰大輝なんて元から私の人生に存在していなかったかのようにあっさりと、私は青峰大輝への恋心を終えたのだ。つまり、何が言いたかったかというとどんなに好きでも終わりが来る時は思ったよりも突然で、しょぼいものということだ。(相手が2次元のキャラというのもあると思うが)

でも私は確かに青峰大輝に恋をしていた。彼のことを愛していた。それは事実だ。今は想いがなくても彼が好きだった。

現時点では、彼以上に好きで好きで好きでたまらない人にはまだ会えていない。そして、この先も彼を超える人には巡り会えないと私は思っている。






余談だが、韓国アイドルはただの推しで、結婚したい付き合いたい対象では無い。




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