ネギの魔法使い
ピリカさんのnoteで、子どもの頃の記憶がふわっとよみがえりました。
ピリカさんの火傷に、ご近所の魔女さんが試してくれた民間療法。
私も、ご近所の魔女みたいなおばあさんになりたいなっと思いました。
それでふと、これ、なにか根拠ある?なんでこれなの?ってものを思い出したんです。
私が子どもの頃、よく歯が痛くなりました。
すると、おもむろに、祖母が外へ出て行ってこぶし大の石ころを拾ってきて洗い、石油コンロに乗っけて、熱し始めます。
石が熱くなるまでに、ネギ油というものをどこからか持ってきます。
あと、お汁椀の底に穴をあけて60センチほどの長さのゴムホースがとりつけてあるものを(ちょうど、トイレの吸引ラバーみたいで、あの柄がホースになっている)ごそごそと棚の上から出してきます。
ネギ油もラバーカップ状お椀も、普段どこにあるんだ?感で
歯が痛いながらも「ん?何ごと?」となります。
石はその頃にはかなりの熱さになっています。
火からおろしてお皿だったか?に移し、そこにネギ油をたらたら~っとたらします。当然、じゅわじゅわなります。
すかさずそこに吸引ラバー様のホース付きカップをかぶせて、そのホースのもう片方をなんと私の耳に。痛い歯があるほうの耳に突っ込む。
口じゃないの?
なんだろう。
耳と歯がつながっているのか?
耳がじわじわ温まって、ネギ油が焼ける匂いが漂って
得も言われぬ不思議空間。
耳からは「ごわー、ごわー」という音がしました。
ネギ油のじゅわじゅわ音がお椀に反響して、そう聞こえたのですね。
これがまた、何かとても歯に効くような気持ちを煽ります。
石が冷えてじゅわじゅわが終わると治療は終わり。その間20分くらいかな。
歯の痛みは・・・どうなっていたのかちょっと記憶がないです(笑)
ただ、お椀を開けると、お椀の内側にはなにか白い小さな小さな虫のようなものが。4個くらいくっついている。
魔法空間なので、それが私には、「歯の虫」に見えて
治ったような気がしました。
虫歯って、歯の虫じゃないんですけどね。
昭和中期の薄暗い台所で、母と祖母と祖父が、なにやら不思議な事をして
歯の痛みを治して(治そうとして)くれた、その場面がまだぼんやり記憶にあります。
だいたい、「ネギ油」ってなんだ?調べるとおいしいものの話しか出てこないけど。
当時のあれは、とてもじゃないが、おいしい匂いには思えませんでした。
その時しか使わないものだったし。
風邪をひくと、ネギを焼いてガーゼでくるんで、喉に巻くというのがありますが、たいへんくっさい。ネギって、温める効果があるんでしょうね~。
風邪にネギはわかるけど、歯痛にネギってなんだったんだろう。
いまだにナゾです。
ピリカさんの「火傷に鳳仙花のアルコール漬け液」も不思議です。
しかも「白い鳳仙花」。
なんか、サスペンス~~~(≧▽≦)
ほかにも、日本中、世界中で、いろんな民間療法が行われてきていますが
こういう魔法を使えるばあさんに、私はなりたい。