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支えられてる

梅雨明けのニュースが聞こえてくる。
こちらもあと一雨あれば、明けるんじゃなかろうか。
例年よりも10日くらい、早いような。
そんで秋が来るのも10日早けりゃいいけど、こういうのは反対に、10日以上も遅くなるんだよな~。
きっとそうに違いない(悪いほうに考えがちな人)。

気持ちが後ろ向き加減の理由はわかっている。
昨晩、マル太郎が1時間ほど夜中に徘徊していたからだ。
一昨日の夜中もしばらくうろついていた。
柴犬に多いと言われる認知症。マルにも来たのか!?
サイトなど見ると、徘徊で即認知症を疑うのは早急だということ。
今週は時間が取れないから、来週になったら病院に行ってみよう。

就寝して、だいたい夜中2時とか3時くらいになると、マルが頭をブルブルッとする。何度もするのでこちらも目が覚める。
耳が痒いのかなと、少しカリカリしてやると気持ちよさそうにしているが、そのうち部屋の中をぐるぐる回り始めるのだ。
何周かして、出て行きたいのか戸口で待っている。
開けると、リビングの自分の居場所に行って、落ち着くかと思いきやまた寝ていた部屋に戻る。
しばらくまた回る。
ちょっとナデナデしながら話をして、灯りを消して私が眠る態勢になると
またぐるぐる回って戸口で待っているので、再びリビングへ出してやる。
今度はそこで落ち着いて、朝まで騒ぐことなく熟睡できたようだった。暗いのが怖いのかなと思い、カーテンを半分開けて、明け方の薄い光を入れたのもよかったかも知れない。

寝不足と、マルの介護がちらついたのが、後ろ向きな気分の有力な要因。

友だちが柴犬の介護をがんばって、数年前に看取ったが、その時の話があまりに大変だったので、思い出して少しビビる。
家の中を文字通り一晩中ぐるぐる回る。ある日は夜中に散歩に出て、途中で動かなくなる(マル太郎よりもかなり大型だった)。何にでも吠えまくって近所迷惑になる。
そんな毎日に、友だちは体も気持ちも、かなり憔悴していた。

柴にだって個体差があるだろうから同じになるとは限らないが、動物の看取りには独特な切なさがあるのだろう。
友だちの場合は、子どもはなくその柴犬と夫との3人家族だったから、よけいに悲しみがあとをひいただろう。
子どものように愛おしい存在が自分より早く年老いる。認知機能が衰えて、あれほど仲良く暮らした家族のことも、わかっているのかいないのか。
だからこそ友だちは必死に介護して、悔いの残らないように過ごしていた。

いつもそばに来てくれた。いつも必要としてくれた。
どんな時でもまっすぐに信じていてくれた。
そのことが、この期に及んで、どれだけ自分の支えになっていたか痛いほどにわかる。だから彼らの命に最期までできることをしたい。

マル太郎についておセンチになるのはまだ早い。
まだまだひと踏ん張りもふた踏ん張りもあるだろう。

少しでも長く元気でいてほしいと思い、手始めに、朝のブラッシングを習慣づけようと決めた。
足が不自由だから散歩は気まぐれ。排せつが済めば、ウロウロし始めて、しょっちゅう立ち止まる。
戻ると家の前でずーっと立って通りを眺めるパターンが続いているので、この時間を利用して、ブラッシングをしようと思い立った。
清潔にもなるし、血行もよくなるだろう。皮膚の通気もよくなる。

換毛期になり、後ろ脚からお尻にかけての被毛が、ごっそりごっそりと抜け落ちる。本人はここらへんブラッシングされるのは嫌いなようなので、懲りない程度でやめている。
顔周辺や胸、上半身(前半身?)は気持ちよさそうにしている。

高齢犬は眠っている時間が多くなる。
あまり無理はできないが、軽い日課をすることで刺激になればいいと思う。
先のことを考えるとつい後ろ向きになりがちだが、飼い主が笑っていれば、彼らもきっと気持ちが明るいはず。
そうやって私も彼らに支えられている。

今日はこれから、実家の両親のところへ行く。ご機嫌うかがい程度だけど、待っていてくれるのがわかるから。
そこでも私はきっと支えられている。



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