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奈良へ行ってきたよ④

今回の奈良行きでは、ご当地在住のB子のすすめで
奈良県立美術館で開催中の『江戸時代のきもの』展を観た。
4つの展示室をまわり、最後に、B子が関わっている奈良の伝統織物「奈良ざらし」も鑑賞した。


安藤広重を思わせる裾模様
右下、すごいよね!(語彙力・・・)

江戸時代といっても260年もある。
着物の変遷として、まずは室町時代の「小袖」から始まり、江戸時代、明治・大正時代、現代へと、受け継がれてきている。
「小袖」とは何か、「単衣ひとえ」「打掛」「帷子かたびら」はどう違うのか。
たくさんの展示物を見ながらその流れや違いが分かるようになっていた。

写真の着物(すべて江戸時代であるが)の模様を見てもわかるように、色も柄も意匠も形も、いろいろで、現代人が眺めてみても、ダイナミックで新鮮な構図ばかり。
ずっと見ていると、着物地が絵画のキャンバスのように思えてくる。

展示の着物は4点をのぞいてすべて現物。江戸時代から保存されているものだった。4点の復刻版もそれぞれ素晴らしかったが、何とはなしに、味わいに欠ける。人の手と思いを経ることで加わる美しさというものは、確かにあるんだと思う。

麻と木綿の風合いの違いや、織り方の違い、着るシーンの違いなど、初めて知ることも多かった。日常場面や時代劇などを思い浮かべながら、興味深く聞いた。
大河ドラマを思い浮かべると、戦国時代もの、江戸時代初期のもの、文化の興隆期、江戸時代末期と、衣装の形や素材、模様などなど、きちんと考証されていることに当たり前ながら納得がいくのだった。


B子が携わる、奈良晒保存会の展示場では、素材である大麻(苧麻)から麻布を作っていく工程が展示されていた。実際今も使われている道具が並び、動画なども観ることができ、その工程の細かさや丁寧さもさることながら、これを現代から未来へ引き継いでいく難しさも感じた。


B子が晒に携わり始めた頃、送ってくれた
奈良晒の手提げと筆入れ、30年もの
今はお茶の稽古で使っている



B子はいうまでもなく、A子ちゃんも、実家が呉服屋だったこともあり着物とは縁が深く、今でも着る機会は多いらしい。
二人が布談義で盛り上がり、「新潟にも、塩沢紬とか小千谷縮を見に行きたいんだよねー。絶対行くからね!」と迫ってくるので、「おーし、絶対おいで。それまで塩沢とか小千谷が案内できるように勉強しておくから」と、張り切って約束したのだった。

いやー、勉強、しなくちゃっ!
学ぶ機会を与えてくれる友だち、ありがたいありがたい(;^_^A









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