骨髄浮腫
骨髄浮腫
コロナ渦で子供たちも運動に制限がかかり、
公園でもあまり遊べない状況が続いております。
大人も密になるのは避ける目的でジムなどの活動も控えている方が多い状況。
で、コロナも少し落ち着いたし運動するか!!
と復帰した際に発症しやすいのが骨髄浮腫という疾患です。
簡単にいうと、
骨に負担がかかり、骨が腫れる
というのが伝わりやすいかと思います。
評価方法はMRI画像診断になります。
対象者
子供から高齢者まで幅広い年齢で発症します。
例①
11歳 男の子
週5回ほどサッカーの練習をしており、
休みの日も親と自主練習などでトレーニングを積んでいる。
原因なく足関節周囲から足の甲に疼痛が出現。
プレイは続けているが、疼痛は続いており、
最近は走るのも痛くなっており医療機関を受診。
運動後は歩行時も痛みがあるとのこと。
圧痛ははっきりしないが、舟状骨に少しあり。
MRI検査にて足根骨全体に浮腫がみられるため、
骨髄浮腫と診断。
イメージの画像はこんな感じです。
距骨や舟状骨が白くなってます。
骨の模様が他の骨に対して変化している、
しかも複数で起こっているケースが多いです。
このようなエピソードで見つかるケースが多いです。
例②
60歳 女性
最近になってウォーキングしていて膝に痛みが出現。
荷重をかけると痛みが出て、
これといった外傷はない。
膝の曲げ伸ばしでは強い疼痛はなく、
歩くなどの荷重時がメインである。
レントゲンでは変形性膝関節症を認めるが、
MRIにて骨髄浮腫を認める。
これもイメージはこんな感じです。
大腿骨の色が一部白くなっています。
骨の炎症なんで荷重をかけると痛みが出る状況です。
原因は?
オーバートレーニングや運動を始めた人、
高齢者では特別にきっかけもなく発症する方もいます。
高齢者では骨密度や筋力などの影響はあると思います。
脆弱性骨折(骨が弱くて骨折している)なども自然と起こることを考えると。
浮腫が発生することはあっても不思議でもありません。
学生は小学生に圧倒的に多いので、
過度な運動、食事、使い方に原因があるでしょうが、
どちらかというと小学生にも関わらずハードトレーニングしている選手に多い印象です。
中高年は急に運動を始めた方ですね。
後遺症
運動で発症して入れば基本的に休めば治ります。
一方、休まなければ改善しないことが多いです。
悪化していき、運動できなくなるほど痛みが強くなった時点で、
運動中止とされる方も多いと思います。
ということで、
休めば治る病態ですので、
後遺症は残りません。
中高年、高齢者の方も骨髄浮腫であれば後遺症の心配はいりません。
大切なのは本当に骨髄浮腫であるかの判断が難しい、
または明確にはMRI検査必要だという点です。
運動選手に関して大切なことは、
大会の日程などもあるでしょうから、
早めに発見、判断して、
少しでも改善させて大会に望むなどの関わりが医療機関側としては大切です。
選手・家族もその情報を持って、
スケジューリングすることですね。
ということで骨髄浮腫の基本でした。