夢五十夜
【前置】
これは、僕が見た夢を書き起こしたものだ。
読み返しても全く脈絡がない。
夢は記憶を整理する為に見ると聞いたことがある。
きっと、忘れてしまっているけれど、
どこかで見聞きしたことに影響されているのだろう。
潜在的無意識の集合体、とも言われるが……。
不可思議で、ともすれば頭が変になりそうなシロモノだ。
覚悟が無ければこの先は読まないことをお勧めする。
所詮は夢のメモだ。
◆
【台風】
川岸を走っていた
爆走するヤンキーのバイクを迂回し
滝の雨に打たれるのも構わず
充電が切れそうな
携帯だけ握り締め
何かにつまづき転ぶ
どうしてこんな所に猫除けがあるのか
「眼鏡、落としたよ」と、おじさんに声を掛けられた
そもそも僕は眼鏡なんてしていたか?
◆ ◆
【公園】
薄闇の中、視界が開ける
見覚えの無い公園に着く
自動販売機の近くにベンチがあった
そこには、誰もいなかった
クワガタだけが歩いている
(間に合わなかった……?)
なぜ、そう思ったか
解らない、解らないんだ
“何か”を忘れている…?
◆ ◆ ◆
【願い】
虫の歌声に誘われて振り向くと
中空に光り輝く蚊が飛んでいた
人間くらいデカイ
「××××エルは全てを救います」
ソレは言った
なんだこれ
「願いを言うのです」
願い……?
(必ず、見つけるんだ……“ ”を!)
◆ ◆ ◆ ◆
【再開】
やぁ
見つけてくれてありがとう
承認しよう
キミは探し物の天才だな
ン、パイ……センパイ?
“ ”先輩!!
では、諸君
待たせたな
もう一度始めようか
◆ ◆ ◆ ◆ ◆