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Vo.8:続・片田舎の無線機メーカーが新トレンドを創出すべく、スポーツ業界へ殴り込み!?

コミュニケーションで日本のスポーツは強くなる!

2014年 FIFAサッカーW杯、開幕国であるブラジルとクロアチア、世界が注目する開幕戦の主審を務められたレフェリーのNさん。

そのNさんが、B-EARの代表である私ベアに直接会いたい、とのことで東京から弊社(愛知県常滑市、中部国際空港から10分)までわざわざお越し頂きました。Nさんは身長181cmでスラっとしていて姿勢がよく、とても存在感のある印象で、基本的にニコニコしていて話しやすく、話し方も丁寧でナイスミドルな紳士でした。

私たちは初対面であるにもかかわらず、瞬く間に意気投合し、お昼すぎからおよそ5時間もの間、ノンストップでお互い語り合い、ふと気づくと外は暗く、従業員さん達はみんな退社していて居ませんでした😆

「日本のサッカーのレベルを向上させるには、無線機を用いたコミュニケーションシステムが必要不可欠です!」

Nさんのその一言に、私の胸の中にポッと火が灯り、お話を伺いながら、その火はジリジリと熱をおび、Nさんを常滑駅で見送る時にはメラメラと燃え上がる炎となっていました。

Nさんは、B-EAR製品が持つ可能性を高く評価して頂き「サッカーに限らず、日本のレフェリーのレベルが上がれば、日本のスポーツのレベルもアップします」と言われ、私は半信半疑で、正直なところ「少し大げさでは…?」とすら思っていました。

しかしその後、さまざまなサッカーの現場に足を運ぶなかで、Nさんの言葉の意味を身をもって理解することになります。

たとえば練習試合であっても、レフェリーが曖昧な判定を何度も繰り返したり、ボールの所有権をどちらのチームなのかすぐに示さなかったりすると、ゲーム全体の流れが非常に緩慢なものになってしまいます。

ゲームのテンポが悪いと、選手たちの集中力やプレー自体にも影響がでてきたり、時にミスジャッジによってゲーム全体の流れまで変えてしまったりすることは珍しくなく、結果として選手たちの意識やモチベーション、やる気を下げてしまうことがあります。

レフェリーは、決して目立つ存在ではありません。しかし試合を円滑に進め、選手たちが最高のパフォーマンスを発揮するために、そして観客を魅了する熱いゲームにするには、レフェリーが居なくては始まらず、非常に重要な役割を担っているのです。

同時通話トランシーバー BRIDGECOM X10アスリートとボイスナイパーアドバンス

無線機を使ってレフェリングをすると練習の質がグッと上がる!

レフェリングのレベルを上げるには、基本的に練習試合等で場数を踏むことです。通常は、ハーフタイム中やゲーム後に先輩レフェリーから指導受けたり、あとで動画などを見たりして、レフェリング内容を振り返ったりします。

ここに無線機を使うと、ゲーム中リアルタイムにコーチングしてもらえるので、例えばゲーム中に同じシチュエーションがあり、1回目に指摘された部分をすぐ2回目、3回目とチャレンジや修正したり、ゲーム中に疑問に思ったこともタイムリーに聞いて確認したりすることができます。

ゲーム後に指摘されてもプレーでの記憶は「そうだったかなぁ…」と薄れてしまいますが、ゲーム中のリアルタイムでのコーチングは頭と体、両方の記憶に入りやすく、理解度と習得スピードが何倍も早くなります。

またもちろんゲーム中はレフェリーコミュニケーションシステムとして、レフェリー同士スムーズにコミュニケーションを取れるので、主審一人の判断では難しい場面でも、無線を介して副審や第4審判がフォローすることでより精度の高い判断ができるようになるのは言うまでもありません。

「レフェリーの質が上がれば、試合の質は格段に向上します。それが、結果的にスポーツ全体のレベルアップにつながるんです!」と、Nさんは言われます。

レフェリー同士のコミュニケーションを磨き上げれば、日本のサッカーをさらにレベルアップしていける。

Nさんの言葉は、私の中でもすでに確信へと変わっています。

B-EARが思い描く『スポーツ x 通信』の未来

スポーツにおいてのコミュニケーションをB-EARによってもっと広げるべく、私たちは多くのレフェリーやチームにご協力をいただきながら、各地のグラウンドで製品とシステムのブラッシュアップを重ねております。

その中で得たヒントのひとつが、このコミュニケーションシステムはレフェリー同士にとどまらず、選手と指導者、あるいは選手同士など、あらゆる関係性のコミュニケーションにおいて価値を発揮する、という点です。
近年では、試合中だけでなく、練習現場においても監督やコーチ同士のコミュニケーションの手段として活用されるケースが増えています。

選手が多いチームの場合、指導者は数名で多くの選手を見なければならず、指導方法にばらつきが出てしまうことも少なくありません。

しかしB-EARの同時通話トランシーバーを使えば、ハンズフリーで指導者同士がタイムリーに意志や意見を共有し合い、統一感をもって指導を行うことが可能になります。

また軽量小型のラジオレシーバー『R2フィールドレシーバー』は、スピーカーが内臓されていて選手一人一人に装着することにより、送信機を持つ指導者が練習中に広いフィールドや競技場、リンクに散らばる選手達へ、指示やアドバイス、エールを送ることができます。

このようにスポーツ現場で多彩な活用法を広げておりますが、それらを総称してリアルタイムスポーツコミュニケーション『ReaCom リアコム』と呼んでおります。

リアコムでは将来的には、あらゆるスポーツにおいて通信機が当たり前のように使われる未来を思い描いています。

たとえば、選手全員が小型マイクを装着し、選手たちがプレーをしながら、離れている監督やコーチ、チームメンバー全員が隣にいるかのように自然に会話をしながら練習したり、またそんなシステムをプロのオールスターゲームなどで行い、もし会話内容を観客が聴くことができたら……、それはぜったい面白いはず!

そんな未来が実現できれば、練習効率が飛躍的に向上するのはもちろん、みんながもっと楽しく、もっともっと熱中して練習に取り組めるのではないかと考えます。

さらに、こういうシステムを応用して、新しいスポーツを生み出すことだって可能かもしれません
私の頭の中にあるのは、eスポーツと現実のスポーツの中間の次元に位置する、全く新しい競技の姿です。

それが形になるまでに何年かかるか、実現できるかどうかも分かりません。それでも、そんな未来を想像するだけで、胸が大きく高鳴るのです。

挑戦の原動力、それは「ワクワク」と「極上の一杯」

B-EARの通信機器はすでに、スポーツ業界以外の業種問わずさまざまな現場で活躍しています。
チームで同時通話によって「仕事の効率が向上した」「職場が明るくなった」といったお声をいただくたびに、大きな喜びと使命感を感じています。

なぜ、あえて未開の地であるスポーツ業界へ挑戦をしているのか?」

その理由は、「ワクワクする」からです。

誰も挑戦したことがない、たとえば選手に通信機を装着するなど、スポーツに特化した無線機を開発しているメーカーは、日本ではB-EAR以外に存在しません。

現場の声は時に厳しく、「興味がない」「必要性を感じない」などと無遠慮に言われることはしょっちゅうで、そのたびに「本当にこれでいいのか?」と自問自答をくり返しています。

けれど諦めずに挑戦を続けるのは、この技術で「スポーツをもっと楽しく、もっと熱くしたい!」という大きな夢を抱いているからです。

それはまるで、一杯のビールと似ています。
日中何もせずダラダラ過ごした日に飲むビールと、一日頑張って汗を流した日に飲むビール。まったく同じビール、同じ一杯でも、その味わいはまったく異なります。

一生懸命に取り組んだ、その苦労の先にこそ「極上の一杯」が味わえる。
私たちはそう信じて、今日も必死に汗を流しています。

「片田舎の無線機メーカーが、スポーツ業界に新常識を創出する」
私たちにとっては非常に大きな挑戦です。
でももしそんなことが実現したら、その時に飲む一杯のビールは、それはそれはたまらない一杯になることでしょう‼️🍺

スポーツコミュニケーションの新しい未来を、
B-EARと共に創っていきましょう!


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