ゲイ風俗で働いてたらアイドルになった話。
中学1年生。
人生で彼女が初めてできた。初めて手を繋ぎ、初めてハグをし、初めてキスをした。その時に何か違和感を覚えた。
中学1年生夏休み。
人生で初めて髪の毛を染めた。その時は周りの男の子たちはオシャレに全く興味がなく、自分だけがピアス、髪染め、洋服に興味を示すようになった。夏休み明けの頭髪検査でめちゃめちゃ先生に怒られた。『そんなに見た目を派手にして、お前は女か?男らしく髪の毛も短くしろ。』この言葉に何故かまた同じ違和感を覚えた。
中学2年生。
まだ彼女とは続いていた。だけど、キス以上に発展することは無かった。彼女は1つ上の学年の年上でもう少しで卒業してしまう。だけど、会う回数を日に日に自ら減らすようになった。
彼女の卒業式。
一緒の帰り道でお互い泣いた。やっぱりこの人のことが大好きだと思った。離れたくない、ずっと一緒にいたい。と思った。だけど、彼女が高校に上がってからは一切連絡も取ることがなくなった。自然消滅した。
中学3年生。
この時から、中1の時に覚えた違和感が増していった。何の違和感かは分からず、ただ流れるように日常を過ごした。この時から友達が少なくなり、気づいたら別のクラスの女の子の友達2人しかいなくなっていった。この時から少し精神的に心が病むようになり、リスカをするようになった。
中学卒業。
友達もいなかったので、特に何も思わず卒業。中学の卒業式が自分の中でも1番記憶にない。
高校入学。
僕の学校はエスカレーター式に上がっていく高校だった。中学が一緒の人が多い。
元カノも同じ高校だった。偏差値も低い学校だったので、に誰でも入れる。要するにバカ高だった。周りにはギャル、ヤンキーばかり。入学式初日は、早くこんな学校やめたい。それしか考えていなかった。
高校1年生春。
この時から読者モデルの人たちが流行った。そのモデルさんたちは、男なのに化粧をして可愛い服を着ていた。何故かそれに惹かれる自分がいて、学校にメイクをし、カラーコンタクトをして登校するようになった。
しかし、田舎の高校だったので化粧をしていると、『おかま』『げい』そんな言葉を浴びさせられるようになった。だけど、その言葉を言われるたびに、何かまた違和感を感じるようになっていった。そしてまたカミソリで腕を切った。
高校1年生GW。
久々にできた男友達2人、はると君と、なつき君。3人で凄く仲が良くて、毎日一緒にいた。GWに3人でお泊まり会をする事になった。はると君は次の日に帰り、なつき君は、もう1泊していく事になった。
なつき君と、泊まって一緒の布団で寝ている時に、後ろから急にハグをされた。
いきなりの事でその時の感情は覚えてないが、元カノとキスをした時よりも、ドキドキしたことを覚えてる。
ハグをされた後にキスをされ、体を触り合った。この時に違和感が何かわかった。それは自分は周りの男の子と違う。同性愛者なんだってことを。
高校1年生GW明け。
僕はなつき君のことを好きになっていった。
だけど、お泊まりの時のことがあってから話しかけても、口を聞いてくれなくなった。
でも好きな気持ちを止められず、メールで告白をした。その返事は『本当に気持ち悪い。』それだけだった。それから連絡は取らなくなった。この時初めて恋愛で泣いた。かなしくて、つらかった。多分なつき君はこっちの世界の人ではなかったのだろう。
ただ、その時の感情でそういうことをしたかったんだと思う。
高校1年6月。
僕は唯一の親友のはると君になつき君との事を話した。絶対に言わない、約束する。はると君はそういった。だけど次の日に僕達のことは学校中に広まっていた。
なつきくんは学校を辞めた。
高校1年夏休み。
噂は一方的になつき君が僕に迫ってきたって皆んなに話すと、今まで僕をからかってきた男の子たちは僕に同情し、『だってお前はオシャレ好きのただのかわりもんだから、ゲイじゃないもんな!』と言った。
この言葉に関しては自分のセクシャリティをバレるのがただただ怖かったから何も思わなかった。
そしてクラスのみんなにノンケだと認識されて、みんなと仲良くなった。
そして、ヤンキーの友達やギャルの友達ができて、自分のその子たちみたいになっていった。みんなでタバコを吸ってお酒を飲む。喧嘩をしたり、バイクでドライブしたり。
高校1年夏休み明け。
僕は元カノと復縁した。休日にお泊まりデートをすることになった。