Dipoto「ノンテンダーしてやるぞRojas」
※サムネイル提供:とりすき(@jinzizhiza75145)さん
こんにちは。B-Cat(@BreakingBallCat)です。
今年のストーブリーグは去年と異なり、菊池雄星やSnellという大型物件が早々に決まったことでなかなかの盛り上がりを見せています。
残る大物、特にSotoやBurnes、Fried等の動向にも注目したいですね。
前置きはここまで。
前回の記事にて、SEAは2Bが固定されない問題をずっと抱えていることに言及しました。
当然SEAファンの注目も、今季オフにいかにして2Bの穴を埋めるかに向かいます。
既にMLBデビューしているRyan BlissやAAの有望株Cole Young、はたまたFAのGleyber TorresやHa-Seong Kim、今年韓国からポスティングするHye-Seong Kimなどなど。
もしかするとトレードもあるかもしれないということで、Twitter上のトレードモックでSEAがひたすらおもちゃにされるなど今年も選択肢はかなり多い状況です。
が、そんなことはどうでもいいんです。
Dipoto「許さねえぞ……よくもペイロールをここまで圧迫してくれたな ノンテンダーしてやる……」
Bazardo「ヤバイぜDíaz!!」
Díaz「くっ!」
Rojas「大変だねアンタら」
Dipoto「ノンテンダーしてやるぞRojas」
先日のノンテンダー期限において、SEAからは4人の選手がノンテンダーとなりました。
リリーフのChargoisやVoth、長年SEAを支えてくれたHaggerty、そしてJosh Rojas。
なんで??????????????
今年のRojasの活躍
23年のTDLにて、ARIとの1対3トレード(SEA: Sewald ⇔ ARI: Rojas, Canzone, Bliss)でSEAにやってきたRojas。
SEAは3Bを守っていたEugenio Suárez(以下Genoと表記)を23年オフにARIとのトレードで放出しており(なんで?)、24年の3BはRojasに託されました。
結果としてRojasは3・4月合算でOPS.938、wRC+175を叩き出し、守備でも送球難こそあれ前任者のGenoを思い起こさせるような球際の強さを発揮しました。
5月以降は(3・4月のBABIPが.353と流石にバビってたので)打撃がめっきり沈んでしまいましたが、守備での貢献は変わらず結果的にOAA+9、fWAR1.9と、(前任者のGenoがfWAR3.5だったことを考えれば確かに物足りなくはありますが)代役としてかなりの役割を果たしてくれたと考えています。
特にRojasの今季年俸はおよそ3M。Genoが今季ARIとクラブオプション行使した金額が15Mですから、年俸の面で見てもコスパのいい活躍をしてくれたといえるでしょう。
なんでノンテンダーしたの?
他球団ファンの方から、「なぜRojasをノンテンダーしたのか?」と聞かれることがたまにあります。
SEAファンもわかりません。
Rojasがノンテンダーされた理由を頑張って考えてみましょう。
確かに絶好調だった3・4月を除いて考えればRojasは守備専の3Bといった感じで、打てなかった2023年のfWARは1.0。Fangraphsでの来季予想のfWARも同じく1.0となっています。
fWAR1.0の選手を来季年俸予想が4Mとはいえ残したいかと言われると、一応プレーオフを目指している金欠球団SEAにとっては少し難しい面もあるでしょう。
なぜJhonathan Díaz等を差しおいてRojasがノンテンダーされたのかは謎のままですが。
(おそらくマイナーオプションの有無)
ノンテンダーで確保した予算、8M ⇒ 16M(倍)
ともかくSEAは4名のノンテンダーによって、補強のための予算を手にしました。
その額、ノンテンダー前の8Mからなんと倍の16Mに増加。しょっぱい。
SEAは21年のKendall Graveman、23年のPaul SewaldとGenoの放出、そして24年TDLでのJustin Turnerの獲得を経て、メンター枠となる選手の重要性を(計3回プレーオフを逃した今年になってようやく)認識しました。
そのためCarlos SantanaかJustin Turnerの獲得を見込んでいるという報道がありますが、彼らの来季年俸はおよそ8~9Mほどと見込まれています。
下記記事のように「2Bについては内部人材を起用する方針」という報道が出ていますから、仮に残りの補強予算を全て3Bにつぎ込むとすると、残りはおよそ8Mほどとなります。しょっぱい。
どこから3B確保するの?
しかしRojasをノンテンダーしてしまったことはもう取り返しがつかないので、代役の3Bを見つけてくるしかありません。
しかし2Bの時と違って、SEAのマイナーには昇格目前かつ3Bを守れそうなめぼしい選手があまりいません。
なので必然的にUTを固定するか、コンバートするか、外に目を向けるしかないのです。
3Bを守れる選手ですと、UTのDylan Mooreがいます。
彼の今季fWARは2.4。SEAの野手陣で4位とかなりよくやってくれているので、Mooreを3B固定とするのもアリです。fWAR2.4の選手がチーム野手内4位でええんか?
UTを固定起用して、UTのうまみを消すのはどうかという点もありますが。
また、来季昇格予想のCole Youngを2BではなくSSで守らせ、SSのJ.P. Crawfordを3Bに転向させるという方法もあります。
次に外に目を向けてみましょう。
当然SEAには予算がないのでFA選手に手を伸ばすのは難しいですから、トレード等で獲得する必要が出てきます。
例えばPHIのAlec Bohmなどが挙げられるでしょう。
この場合、Dipotoは既に「先発陣をトレードの対価とすることはほぼない(Plan Z)」「外野陣はこのままの布陣で臨む」と宣言していますので、マイナーのプロスペクトを対価として出す形がSEAとしては望ましいでしょう。
しかし(3BのRojasを放出してしまい、めぼしい3Bがいないこともあり)PHI側からは結構足元を見られたトレード提案をされており、対価にGilbertかKirbyを要求しているためそこからトレードの話は進んでいないとのことです。なんでRojasノンテンダーしたん?
STLから放出されると噂のNolan Arenadoはどうでしょうか?
しかし彼の年俸負担は(たとえ半額でも)SEAにとって厳しいこと、およびWSで勝つことへの渇望が大きくかつ全球団へのトレード拒否権を持つArenado自身にとって、SEAを選ぶモチベーションはほぼないと考えられます。
これまでトレード案を見てきましたが、トレードで選手を獲得してきたとしてもその選手への年俸負担があることを考えれば、なかなかトレードでの3B補強とはいかないと個人的に考えています。
それかSEAとPHIにもう1球団を挟んで三角トレードをする、などでしょうか。
内心正直なところ、プロスペクトあげるのでARIにGeno返してほしいと思っています。
おるやん、ぴったりの3Bが(天啓)
半ば諦めの気持ちを抱えながら、「まあお金ないしMooreを3B起用で終わりかな~」と思っていたB-Cat。
しかし野球の神様が私に天啓を授けてくれました。「SEAにピッタリの3Bが存在する」と。
・来季の年俸が安い
・22, 23年はwRC+100超え
・外野も守れるUT性
・3Bで新人王も取っている
そう、やはりSEAは獲得するしかないのです。例のあの人を。
アスレチックスさん、何卒よろしくお願いいたします。(2回目)