ワークショップを休止している
2021年春からお花のワークショップを休止している。
ワークショップは2013年に知り合いのお部屋を借りて始めたのが始まり。
まだお花屋さんの延長のようなアレンジメントのワークショップ。
そして自分がやっていきたいものがあって、そこを軸にしていたので、
一つ一つ、自身の方向性に合わないものをしなくなっていった。
オーガニック花材を求めて花農家の社員寮に住み込みで
働きに行っていた頃はワークショップはしていない。
この画像に写るグルーガンという道具も、自然の意図と合わない。
誰でも簡単に作れることを最初はメインにしていて、認知度を高めていくのに一役買ったし、喜ばれたのだけれど、違和感が日に日に増していって、とうとう使うのを辞めてしまった。
環境に配慮するというものを考えていたので、そもそも農薬や化学肥料を使用した植物を材料にしていたので、そこを辞めていこうと、オーガニックフラワーや野草、薬草を少しずつ出していった。
当時は野草にお金払うの?という人が大半の世の中も、今は少し変わってきている気がする。
オーガニックフラワーも今は市場でも手に入れる事ができるようになってきている。まだ種類は少ない。
そして、何より、オリジナルのものを作っていただきたいのだけれど、
作りやすさや知っている形から入ってもらおうとしていたので、
材料が皆同じ、サンプルがないといけない風潮。
カリキュラムは一般的な内容のもののままだった。
お花も全てがオーガニックフラワーという風にはならない。
まだ種類も本数も少なかったし、自然に沿っているので出荷できる時期が読めない。仕入れが人間の都合通りにはならないのだ。
かといって、コミュニティービジネスというように囲う事をしたくなくて、自由参加にしたかったので、花のワークショップにいつも来てくれている人や、上手に作る人、まるで初めての人までバラバラ。
今はきっとそのコミュニティービジネスなるものの方が皆のホーム的な役割で安心して作ってもらえるのだなと思える。
しかし当時は、あまりに求められるものがバラバラなので、従来通りのお教室にありがちな、こちらできっちりクラスを作った方がいいのかな?と悩んでしまった。
上手に作る人がいてもいいし、全く違うものを作る人がいてもいい。
何でも思いついたように作ったらいいと思っていたけれど、
正解を求める声が多かったように思う。
他人を意識している心理が働いている。
自由に作ること、そこに導けていけないので、さてどうしたものか?
同じ材料を使っても違うものが出来るのは植物の大きさや生育で多少の違いがあるのと、作る人によって大きさや形など違う、それはままあることだけれど、
見た目がそんなに違わない。
自宅ワークショップでワークショップをしていた時は、
インパクトドライバーを使って穴をあけてもらったり、工作部分がやや多めのアレンジメントもあった。
自宅ワークショップは野草クラブも作ってみたりして
ワークショップのオプションで楽しんでもらっていた。
2020年にすでに年末にはいつも通り、お正月飾りワークショップで、
色々な場所で100名近い方にワークショップをしていく。
これで終わりにしようと決めていた。
すでに秋口から自分のほころびは見えていた。
まだ無名だった頃から安価なので多くの方に楽しんでもらっていっていたので、安価なまま、つまりほぼ半値。価格を上げられずにいたし、価格を上げたものは売れていなかった。
当日キャンセルしてしまう人が必ず2~3名入る。そして必ず当日その人数分は飛び入り参加で埋まってくれている。
これも仕組みづくりが出来ていない典型的なパターンだと思った。
しかしながら、来てくれる皆に会いたくて又しても2月の下旬にワークショップを企画してしまう。自分のバカ!と本当に思った。
2月のワークショップキットを20名様に送ってその半分にオアシス(お花を挿す吸水性スポンジ。オアシスを作るのに薬品を使うから環境に良いものとはいえない)を入れ忘れた。とんだ大失敗!抜けてるとこある自分にワークショップキットの配送ってやはり無理があったのかも。
ワークショップは無事に終わったけれど、次もワークショップをしようとしていた。
申し訳なくて。
でもその時に神の審判が下ったのか、ヨガに行こうと雨の中急いで歩いていて滑って転んで肘を骨折、顔を打撲してしまった。
もう辞め時なのだと心底、思った。
いつも私を支えて下さっていたカフェレストランでのワークショップ。
一緒にワークショップのインスタライブ配信をしてくださったり、
ワークショップの為の動画を作ってくれた。
集客もいつもしてくださって、お茶も出してくださったり、新しい企画にもいつも対応してくださっていた。
それがあったから私は多くの事を経験出来たし、多くの人に出会えた。
価格を上げて少人数でやってみたらば?とご提案くださったけれど、
ここはきちんと考える時間を取ろうと思った。
何より、身も心も疲弊していた。
骨折してあまり動けないので、ゆっくり考えていこうと、自分の一番好きな製作をし始めていた。
デザインではないアート作品。ディスプレィではないアート作品。
近年、フラワーデザインもデザインというより、ディスプレィ的なものの方がウケがいいというのを大会に出て知ったので、そこに興味はない。
まずはデザインの癖を自分から外すところから。
皆が皆アート作品を作りたいとは思っていないと思うけれど、
私の本来のデザインの素になっているところから一緒に作れるにはどうしたらいいのか?
流行りのものやサンプルを見ないと作れないというものを直ぐに正解を求めてきたりするのを
自分本来のコアな部分から作ってもらうにはどうしたらいいのか?
生け花の精神のようなところから作ってもらうのにはどうしたらいいのか?
自分の掘り下げをかなりしていくのが中心になるので、一般の花のワークショップというのを求めてこられた人には全く趣旨が違うので、そのご案内の仕方も。
まずは私自身から整えていこうとしている。
果たしてまたワークショップをするのか?も保留中。
というか今は作品に対するものしか持ち合わせていない。
2021年の春から始めて今年ようやく1作目をニューヨークに出品できた。
時間は有限、そこでどこまでできるだろう?と思う。