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【第4記事】費用を回収するまでの期間とリスク


─ 高収入でも初期投資を回収できるかが重要 ─

エアラインパイロットは平均年収が高水準とされる職業です。そこで、実際に副操縦士として採用された場合、どの程度の年収を得られ、初期投資をどれほどの期間で回収できるのかを試算してみました。

エアライン副操縦士の年収(想定)

  • 大手(ANA/JAL): 約1,350万~1,450万円

  • その他エアライン: 約1,000万~1,200万円前後

あくまで概算ですが、このレベルを想定すると、各ルートの費用回収スピードは以下のようになります。

  1. 航空大学校

    • 自己負担は500万~600万円程度

    • 大手就職なら0.4年ほどで回収可能な計算

    • 費用対効果が非常に高い

  2. 私立大学(パイロット養成コース)

    • 2,500万~3,000万円以上の学費

    • 大手就職なら1.8~2年程度で回収可能

    • 高額の借入をする場合、利息負担にも注意が必要

  3. 自社養成

    • 訓練費用はほぼゼロ

    • 大学在学中の学費(約数百万円)を含めても1年弱で回収

    • 圧倒的に魅力的だが、採用試験合格の難易度が高い

  4. 自衛隊・海保

    • 個人負担なし

    • 転職時期が遅れることで、生涯賃金全体を考えると航大・私大出身より下がる可能性はある

    • ただし転職後は高収入になり、実質的な負債はゼロ

  5. 自費取得(国内/海外)

    • 800万~2,000万円と幅がある

    • 順調に採用されれば1年~数年で回収可能

    • しかし、就職できなかった場合には投資が回収できないリスクが最も大きい

ここで考慮すべきは「就職の確実性」や「試験倍率」、「途中で不合格や怪我による離脱があった場合」のリスクです。いくら回収が早いと試算しても、採用に至らなかったり訓練を途中で辞めざるを得なくなったりすれば、借金だけが残る可能性もあります。

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