KINGDOM HEARTS Union χ サービス終了にあたり
ゲームシステムの説明は割愛するので、ゲームプレイ済の人向けかも。
この日はやってきた
ディズニーxスクエニのアクションRPGシリーズとして有名な「キングダム ハーツ」シリーズのスマートフォン向けゲームとして、2015年9月3日から約5年半にわたり提供されてきたが、2021年4月30日を持ってサービスを終了することとなり、2月25日付けで課金がロックされた。以後はサービス終了までランキング機能は残すものの、単発もののイベントの更新は行われなくなり、サービス終了後はシアター機能を残し完全オフライン化となる。また、昨年6月より「ダークシーカー編」のラスボスでもあった青年ゼアノートの過去編として「ダークロード」が配信されていたが、これも一年足らずで一旦クローズし、2021年9月に再度オフライン版としてリリースされるようだ。
つい先週こんなことをつぶやいたばかりだ
サービス終了についてはあまり驚きがなく、規約通り60日以上前に通知してくれるんやな~ってくらいの感想だった。予兆としては年始から広告や配信で「クライマックス!最終章!」と強調していたのはもちろん、ここ数週間はコンパチデザインのハートレスを立て続けに出してきて、ゲームでまだ出してないデータをとりあえず放出してしまえ!という印象がいよいよサービス終了感を醸しだしてきた。もちろんこのゲーム、売り上げも芳しくなく、4月で新年度に移行する際に負債を切っておこうという会社判断がこの2月末のお知らせで見えてくる(ヴァルキリープロファイルのソシャゲも同時に終了するようだ)
一通り上記リンクの運営終了の流れを読み終わったところで、クソでか感情に襲われた。それはさみしさだった(CV若本)
そしてこの記事を書いている。
日常と化したKHUχ
2000日連続ログイン。どんなときもログインは欠かさなかった。
私はこのゲームをリリース2日目にDLして、サービス終了が通知された2021年2月25日時点で2002日連続でログインしている。5年以上毎日スマホでアプリを開いていたのだ。ライフスタイルに大きな変化はないものの、一時期頻発した中国出張では、VPNを使って金盾を回避しつつ上司のPCのモバイルWi-Fiに勝手につないで遊んでいたり、ロサンゼルスからサンフランシスコの長距離ドライブの助手席でもこのゲームをしていたし、ヘルシンキ空港でミュンヘンへの飛行機の乗り継ぎダッシュをしながらログインだけしたこともあったし、標高3000mを超える山の山頂でパーティーチャットに書き込んだこともある。
まるでKH3でゼアノートがポータルで飛ばされたスカラアドカエルムで「空は繋がってる」とキングダムハーツを再召喚するかの如く、電波さえ飛んでいればログインしていた。
習慣とは恐ろしいもので、正直自分でもなんでこんなに続いたのかがわからない。他のソシャゲだとあっさりと連続ログインを忘れ、結果やらなくなりアンインストールするのがほとんどだった(KHUX以外にも3つほど手を出したが、いずれも長続きしなかった)
じゃあこのゲーム面白かったの?といえば、システム面で面白くなりにくいゲームで、正直言えばクソゲーの部類になると思う。コンセプトがサクサクあそべるRPG!となっているため、編成や戦略に幅や差が出にくいゲームだった。最終的にみんな同じようなデッキを構成してしまう(クリアデッキ公開機能は個人的に最悪の改変のひとつだったと思う)ので、覚醒実装以降で振り返ると、結局強いメダルをガチャって理想覚醒!となってしまうような単調なゲームであった。
所属していたパーティはゲーム内チャットを活用するパーティだった。
じゃあなんでこのゲームそんな長く続けたの?といえば、キングダムハーツだからっていう実に思考停止な回答を持ち合わせるほかにも、パーティという制度も後押ししている。私はリリース2周年を迎える少し前の2016年7月から今の今まで画像のパーティに所属している、メンバーの大半は入れ替わり、やめた人も多かったが、それでもほそぼそ続けてくれるメンバーの存在があった。SNSでの交流はごく限定的で、基本的にはゲーム内チャット上での交流がほとんどだが、4年半もあればメンバーたちのリアルも垣間見え、進学、就職、結婚、出産、家を建てる、車を買う、海外出張から帰れなくなってもはや駐在となってしまっている。とかいった話が出る。もちろん会ったこともなければ顔もわからない人たちだったが、その人の人生のチェックポイントを見届けていく行為は心温まるものだったし、狙ってもないのに同じタイミングで東京出張がかぶりスクエニカフェでニアミスしたりとドキドキすることだって発生した。私はこうゆうメンバーがたまに見せるリアルとその交流が好きだったんだろうなと思った。
スマホ版のKHUχはかつてPC版のKHχとは異なり、5つのユニオンを自由に行き来ができ、パーティも自由に組んだ解散できたりする。私のようにほぼひとつのパーティ(累計は3つ)でプレイするもよし、同行の士で集まりワイガヤしてもよしといったコミュニケーションの面での選択肢があったのは良かったのではないかと思う(だからユーザーが減ることはそれだけデメリットが大きいということでもある)
特定のレベルのみメダルがドロップするやつはみんなで共有
上記のような「ユーザー交流」とレイドボスを共有しパーティLUXを効率よく稼ぐ「協力プレイ」のバランスが良かったのが2017年(ちょうどこのタイトルがアンチェインドキーからユニオンクロスに移り変わる)ころまで、最後に協力したなーと思ったのがFFBEのコラボイベントでケフカのメダルドロップを狙いまくったときかな。それ以降は圧倒的な火力インフレが発生し、通常クエストでのLUX稼ぎが多くの人に知れ渡り、ソロプレイでも事足りてしまったのがユーザー離れを加速させたと思う。
稼働初期~2018年ころのノリを引っ張って、その後は(課金もしていたので)惰性で続けてしまったのが2000日以上連続ログインの真実の姿であろう。
5年間を振り返ると
PvE最高は2位だけど、アンチェインドキー時代の4位が一番思い入れがある
所属するパーティで一度だけ1位を取ったことがある
一回だけ個人LUXランキングTOP5を取りに走ったこともある
PvPでTOP10入りを達成したこともある
ハイスコアイベントもTOP10入りしたこともある
5年間の日常に組み込まれたこのゲームは、先週食べた食堂のごはんのようにほとんどは忘れられてしまうようなことだが、今スクショを見返していると、いろんなことが思い出される。
ユニオンクロス実装からパーティでは「オッス」が定型句となった。
海外兄貴はYoutubeにドロー爆死動画を上げていたり、光バフのカイリEX実装時にもう我慢できない!引く→ステボや!っていうネタを披露してくれた
何故かダンボを信仰するパーティだった(バンビは邪教と見做されていた)
メンバー4人でコロシアム100位防衛線を作ったこともある
結構な数のスクショが散逸していまい、こんなこともあったけど画像が見つからね~っていうのもいくつかあったが、ぼんやりと楽しかった記憶に残っている。
潮が私のユーザーネーム
また、このゲームをやってて何よりもうれしかったことは、過去記事にもしたが、キングダムハーツ3にネームドとして出演できたことだと思う。スマホ版の連動キャンペーンでキーブレード墓場でソラに力を貸した古のキーブレード使いとして名前を連ねることができた。課金ユーザーが当選しやすいが故にユニクロファンネルって揶揄されたり、破壊神ワドルディとかLUXUとかお前ゲームの雰囲気にそぐわないユーザーネーム採用しないって言うたやんけ!とかあるけど、それはそれ。
今後の話
ストーリーは4月更新のもので終わるとのことだが、このシリーズのことなので、しっかりと消化不良をしてくると思う。次回作のきっかけになるような断片をそれとなく残して後にもっていくのがキングダムハーツの得意分野なので。ゼアノート編のダークロードに関しては、いったん4月末にクローズした後、ストーリーを全収録して9月にオフライン版としてリリースするとのことで、収益が出ないはずなのに作品をある程度カタチにして出すというディレクターの矜持が感じられて好感が持てたので、気長に待とうと思う。勝手に想像するが、おそらく今年の冬にはなにかしらコンテンツが出るだろうと思う(個人的には映像作品か?と思う)
KHUχについては、運営サービス終了の4月30日までは毎日ログインを続けようと思う。今いるわずかな付き合いの長いメンバーと細々と終わりを迎えるのも、そう悪くない。おそらく今後ここまで長く連続してプレイするソシャゲには出会わないと思う。ありがとうKHUχ