キングダム ハーツ3感想~バトル編
1) プレイ履歴
一周目:プラウド通常プレイ
二周目:クリティカル通常プレイ(データ消したのでスクショなし)
三周目:クリティカルLv1
備考:スターライト+料理+リーヴ系縛り(このデータがメイン)
(ここまでVer 1.06)
四周目:ビギナーブラックコード(Ver 1.07以降)
三周目のデータでReMind本編をクリアしたのち、データを二つに分け、Lv99クリティカルでLimitCut EpisodeおよびSECRET EPISODEをプレイ→Lv1クリティカル+ビギナーブラックコード(対象ボスには全ON)を並列でプレイ
全データの起動時間を合算すると、おおよそ400時間程度
(昨年のPSNで起動時間を調べると、330時間程度だったので)
(デビルズウエーブで設定し忘れたため、最高スコア-10000P)
今作のバトルの感想として、三周目の「クリティカルLv1 スターライト縛り」で特に感じたことについて、Ver 1.07(ReMind配信)より前の話を踏まえて書こうと思う。
2) Ver. 1.07より前(ReMind配信まで)について
(困難の道の幕開け)
バトルはクソだ。
クリティカルLv1 スターライト縛りをやっているときに感じた正直な感想だ。(実のところ、初周のプラウドではそこまで思っていなかった)
この、クソだと思う理由については、クリティカルモードをプレイすることで浮き彫りになってきた点が多く、今回は「クリティカルLv1プレイ」という観点でこの話を進めていこうと思う。
1.ソラのアクションについて
今作では、アビリティによる地上・空中コンボの区別がなくなり、同一アビリティでも地上と空中で細かいモーションが変わるだけで、今までのKHシリーズのように「地上戦」と「空中戦」で考えを分ける必要がなくなった。
(KHBbSのように、ほぼ空中戦がない作品もある)これについては、余計なアビリティコストを割かないといった点で、歓迎される仕様なのだが。。。
今作のフィニッシュアビリティがコンボ数を伸ばすものでなく、コンボを上書きする仕様に関しても、個人的には受けいれられるものだった。また、フォームチェンジ後の攻撃のスタイルもバリエーションが多く、フォームチェンジをすることで戦闘を有利に進められるのだが。。。
また、ガードカウンターの種類が増えた今作は、敵によってカウンター行動を変える+リベンジ行動成功からの追撃(ファイナルブロー)の爽快感が非常に高く、また、強はじきの行動に対し「リスクドッジ」からのシチュエーションに応じ相手の裏をかく「リスクドッジカウンター」が実装され、能動的にガードカウンターを決めるゲームになっているのだが。。。
2.ゲームスピードと合致しない攻撃技たち
常時使用可能な初段アビリティがない
KHシリーズといえば「スライドダッシュ」に代表される、コンボ初段で敵に対して一気に距離を詰めたり、KH2FMのように「エリアルダイブ」「エリアルスイープ」のように対地・対空で効果的に作用するアビリティや「フラッシュステップ」のように目の前にガード判定を出しながら相手に詰め寄るといった豊富な初段アビリティがある。それをKH3はアスレチックフロー後の攻撃で代用し、初段アビリティは空対地のスラッシュドロップしかない。
もちろん、バトルフィールドが広がったことで、通常の初段攻撃が届く距離は格段に伸びたが、特に地上コンボ初段はお粗末な性能で、使えるものではなかった(必ず小ジャンプからの空中初段で相手を追いかけていた)
アスレチックフローがあるので100%しんどいということはなかったが、BbSのようにデッキコマンド式でもないのに、常時使える初段アビリティがないのはしんどかった。
途中キャンセルできないフィニッシュアビリティ
今回のフィニッシュアビリティで「ラピッドスラッシュ」「トリプルラッシュ」「マジックフラッシュ」という3つのアビリティがある。Lv1クリティカルだと、コンボ数が4なので、ラピッドスラッシュとトリプルラッシュは基本どっちか一つ装備になる。
「ラピッドスラッシュ」は、威力(1.8)とフォーム値(14)、リベンジ値(1.1)
「トリプルラッシュ」は、威力(2)とフォーム値(19)、リベンジ値(1.5)と
通常コンボの2段目、3段目に比べ優れた性能をしており、マジックフラッシュに関しては、威力(2.4)とリベンジ値(0.5)という通常コンボフィニッシュに比べると、破格の数値を持っている。
数値性能だけ見れば、上記3つのアビリティは高性能で、ぜひ装備すべきだと思うかもしれない。ただし、(これはVer 1.07以前の多くの行動がそうなのであるが)技中はキャンセル不可なものがほとんどで、一度発生すると出し切るまで次の行動に移れない。そして、ラピッドスラッシュ、トリプルラッシュは3Hitの技だが、これも動作中もちろんキャンセルができない。さらに言えば、この2個の技は追尾性能(敵をおいかける性能)が低く、(アビリティの組み合わせ上あまりあり得ないが)、ファイナルブローから派生させた場合、これらの初段はほとんどの敵に当たらないのである。いくら性能が良くても、当たらなければどうとゆうことはない。を体現するアビリティなのである。しかもラピッドスラッシュに至ってはPVでは途中キャンセルができたようだ(どうして)。
途中キャンセルできないことの問題点として、KHシリーズには伝統的に、敵に一定数コンボを与えると、怯みとか関係なく即座に反撃行動に出る、いわゆるリベンジ行動というものがある。リベンジ行動は起こさせない、もしくはリベンジ行動を誘発しさらに次の攻撃チャンスに持っていく。といった利用法があるが、上記のアビリティ2種は
・途中キャンセルできない
・初段をすかすことが多くリベンジ値の計算が難しい
(最終フィニッシュアビリティ取得まで)
・そもそも動作が緩慢
といった理由で、相手のリベンジ行動との相性が悪く、採用し辛い。
現に、私がLv1クリティカルでプレイする際は、大型ハートレス戦でたまにラピッドスラッシュを装備する程度で、上記2個のアビリティは基本装備しなかった。
また、フォームチェンジの攻撃。たとえばファボデュピティやナノギアの地上コンボ、クラッシックノーツなどで代表されるハンマー系のコンボは、地上最終段前に、ハンマーをくるっと回してから地面にたたきつけるという動作になる。当然逃げられる。そして反撃される。ハンマーなんて使わないほうがいいと感じたユーザーが多いのは、おそらくこの後隙のデカさで相手に反撃をくらった経験があるからだろう。
アスレチックフローで後隙を消すことが前提のマジックフラッシュ
マジックフラッシュは上述の通り、威力とリベンジ値のバランスが良く、強いアビリティのはずが、
・発生前に相手に対しゆっくりと潜り込むように近づく
・発生時空中に浮き、発生後次の入力を受け付けるまで時間がかかる
上記2個ともコンボの締めとしてはなかなか致命的で、1個目については、キーブレード墓場の裏ボス、ダークインフェルノに対し、地上コンボ3段目からマジックフラッシュは壁際でない限り確定で空振る。見た目より範囲が広いとは書いてあるが、地上3段目は前方向の吹き飛ばしがかかる+浮き上がったソラを中心に球状の攻撃判定が発生するため、地上付近の判定が小さく当たらない。(空中の縦回転3回斬りは、上方向に吹き飛ばしがかかるため必ずつながる)
また、2個目については、マジックフラッシュによる吹き飛ばしがかかったあと、次のコンボを入れるまでに時間がある+コンボ初段の敵を追尾する距離が小さく届かない(空中初段が最も追尾するので、それ以上の距離は詰められない)といった問題が発生し、アスレチックフローで攻撃後の後隙をなくせるといった仕様を知らないと、戦闘の難易度はぐんと上がる。
マジックフラッシュは習得後、最後のゼアノート戦以外ではだいたい装備していたが
・空中コンボ始動で使う(相手が地上だと地上コンボに移行してしまうが)
・発生後は必ずアスレチックフローで敵を追いかける
といったことを必ずするようにしていた。
3.リスクのあるガード
めくられる危険と戦う
今作のリフレクトガードは、鍵を出した前方220度にガード判定があるといったもので、後ろから攻撃を食らうとめくられることがある(これは、今作で多く実装された全方位ガードとの差別化で設定されたのだろうが)、ただ、困ったことに、今作では正面でガードしたものもめくられるといった現象が発生した。例としては、マールーシャの吸引→連続斬りや、ゼムナスのアナイアレイション中のショットなどがあげられる。あとは範囲系のショット(アーマーゼアノートのフレアショットのような)
詳しい仕組みはわからないが、処理速度が追い付いていないことが要因と聞いたことがある(多くのめくりにおいてガード判定のすり抜けが発生してしまう→ガードが解除されている状態になる→死となるようだ)
これは、高難易度でクールなプレイを臨むプレイヤー。また私のようにリーヴ系を使わずにLv1プレイに挑戦していた身にとっては、ちゃんとガードしたのにめくられるといった現象は正直勘弁してほしかった。アルティマニアでもほとんどの攻撃は「△(めくられる可能性あり)」となっており、それが公式のとる態度かよと落胆したものだ。
リスクのあるリスクドッジ
リスクドッジは、相手の強行動に対し裏をかくというコンセプトのもと、後ろに回り込んだり、鍵を投げたり、時には後ろに瞬間移動したりと、アクション性の高い技で正直かっこいい。しかし、リスクドッジがリスクとなる場合もある。例としては、アンチアクア戦ではリスクドッジカウンターとして「フックアッパー」という行動に派生するが、これは移動方向によっては敵のいない空虚なところでソラが回転するといったことが発生する。対処としては出来る限り正面にガードを向けることなのだが、アンチアクアのように怯み時間が少ない敵は、その空虚に対し確実に「殺り」にくる。意図的に使ったのはマシュマロウ戦かなあ(簡単にクリティカルカウンターが決められる+バックスラッシュは最終段がやたら威力が高いので)
4.アクション性があまり活きないボスたち
今回のワールドの最後を迎えるボスについて
・マッドマザー
・キングオブトイズ
・ジェルオブホラー
・スコル
などの大型ハートレス(アンヴァース)戦が目立つ。ひとつひとつのマップが広がったことにより、ボスのサイズもそれに従い大きくなる。大型ボスは大型ボスらしく、HPが多く、ひるみにくく、ガードカウンターを決めてもファイナルブロー等につながるわけでもなく、そして一撃一撃が重い。
クリティカルのようにMPが少なく、またクリティカルチャージを使用しても通常の7割程度しかシチュエーションゲージがたまらず、オーバーカムの恩恵を受けづらいとなると、必然的に長期戦となる。(縛りプレイしていたのでなおさら)
上記4つの敵を楽しくプレイできたといえるユーザーは、正直多くないと思う。
また、アンチアクアはこちらのスピードと、敵のスピード感が合わないボスの代表各だ。怯みから復帰する時間が短く、一部攻撃には反射神経が求められ、リベンジ行動はガード不能と(ツーガンアロー+エンドレスマジックで割と簡単に火葬パーティができるという救済措置?はあるが)、やってて非常に面倒だったボスキャラの一人だ。
5.協力感の感じられない墓場戦
シナリオに関してはコメントを控えさせていただくが、シナリオの都合上、人型ボスである真XIII機関のメンバーとは、多対多となる。協力キャラはNPCとして自由勝手にふるまい、そして(過去作と変わらず)勝手にやられていく。前の作品であれば敵はひとりである場合が多いので、敵とのタイマンを対処さえすればよかったのだが、今回は敵が複数で、協力キャラがやられてしまうとすべてのロックがこっちに向き、ジリ貧となる場合が多かった。何よりも、敵は連携技を仕掛けてくる。テラ=ゼアノートとヴァニタスのように攻撃されている側を助けに行くように動く、といった設定がなされているのに、こちらは共闘しているという感じが一切なかったのが面白みがなかった。Lv1クリティカルの場合、共闘キャラの攻撃は(同一キャラを狙うと攻撃力が上がり)相手のHPを削る速度が速くなるといった効果は大いに助かるのだが、それ以上に死なれる。シリーズを通じて、KHの協力キャラは、敵の大技には基本対処不能だからだ。ゼアノート3人衆戦は、クリティカルのプレイの中でも、本当にきつく辛い戦いだった。よくプランナーはこれでOK出したなって思います。
3) そしてReMindへ(Ver 1.07以降)
おそらく、上記のような不満点は間違いなくフィードバックされていた。そしてReMind配信とともに実施された無料アップデートにより
豊富で有用な初段アビリティおよびフィニッシュの追加
・出始めに無敵判定付きのクイックスラッシュ
・移動距離が長く、ガードカウンターも可能なフラッシュステップ
・空対地のエリアルダイブ、地対空のエリアルスイープ
・発生後の後隙が非常に少ないラストチャージ
クリアデータを引き継ぐと初期から身につくアビリティだそうだ。
各攻撃の任意のタイミングでの回避キャンセル実装
これで、ようやくソラがこのゲームのスピードに追い付いたと思う。
リベンジ値の管理もだいぶ楽になった。
対人最強クラスのキーブレード追加
ダブルフォーム強すぎてこれだけで全部いける。
新規のボスに対してはめくりが発生するケースが減った
リミットカットでもめくりはあるので、なくなったわけではない
形だけのものもあるが、共闘キャラとの連携技が増えた
なぜReMindの墓場戦限定なんですかね(小声)
新規の人型ボス(主にリミットカットXIII機関)が良くできている
一番時間をかけて製作したパートということで、正直めちゃくちゃ楽しかったです。ReMind本編のゼアノートは…ふつう。
一味違う調整のシークレットボス
攻略情報が出そろった今はそんなに強かったっけってなったけど
当時はマジ無理こいついつ攻撃入れたらええねんて思いながらプレイしていました。
4) まとめ
Ver 1.06以前は、主にソラのアクションが、KH3に求められるゲームスピードに追い付いておらず、スタイリッシュにノーダメージプレイができるアクションRPGとしての面白さも高くなく、個人的にはクソゲーだと思っていましたし、今もVer1.07以降のアビリティを縛って試しにダークインフェルノに挑んでクソさを再確認したくらいには面白くなかったです。ただ、Ver1.07以降のアクションは本当に良く、リミカ真XIII機関、裏ボスは本当に真剣に取り組めるクオリティだったと思います。
FF7Rの記事にも書いたのですが、アクションRPG、特にキングダムハーツは、相手の攻撃パターンを知り、適切に対処することで活路が見いだせる。それが極まればノーダメージで敵を倒せる。そんなゲームだと思っています(KHBbSの頃の裏ボスはひどかった…)
KH、ひいてはアクションRPGがうまい人たちが、いまだにKH2FMをプレイしているのを見ますが、これはKH2FMが今にも通じる素晴らしいゲームであることの証左だといえるでしょう。Ver1.07以降のKH3でも、10年先も愛されるゲームになれるかといえば、正直難しいんじゃないかと思います。
めちゃくちゃにdisった記事になってしまいましたが、それだけこのゲームに対し期待を持ち、そして時間をかけてプレイしたということです。アクションRPGで400時間以上プレイしたのは、おそらくKH3が初めてです(FFXVはDLC含め300時間程度、FF零式が200時間程度、他のKHシリーズはいずれも100時間以内)、今でもたまにゲームを起動しては、シオンちゃんとキングダムチェーンでボコすかしてたりします。
次回作はどうなるかもわかりませんが、面白いアクションRPGとなることを祈っています。
余談:スターライト縛りの理由
なぜスターライト縛りをやっていたかという話については、キーブレード墓場で過去のキーブレード使いの名前リストに選ばれたからだ。上記画像の「潮」というプレイヤーは私で、スマホ向けゲーム「キングダム ハーツ ユニオン クロス」のゲーム内キャンペーンで選ばれ、ネームドのキャラとしてソラを助けることができたことは、非常にうれしい話であった(パーティーのメンバーも、私が実際にこのバトルに行きつくまでみんな黙っていてくれた)。それがLv1クリティカルでスターライトだけで戦ってみようと思った動機である。正直、キングダムチェーン縛りのほうがよかったなと後で思う。