工場に就職した工業高校生へ
まず初めに
高校卒業おめでとうございます。
本記事は大企業の工場現場で実際に8.9年働いて、思ったことをまとめた記事です。
この記事に書いてあることを実践するかどうかはあなた次第です。
高専卒に向けてではなく工業高校卒に向けて書いた記事なので悪しからず。
全部が全部当てはまるわけではないと思いますのでぜひ参考にしていただけたら幸いです。
※筆者は記事を執筆することに慣れていないため記事本文は分かりにくく、長いと思いますがご了承ください。
この記事を書こうと思った訳
当記事を書こうと思った理由ですが新社会人となった方々が私と同じような後悔をしないようにと思い、筆を取った次第です。(キーボードやけどな)
またnoteを始めようと思ったきっかけでもあります。
前置きはこれくらいにして本題に入りましょう。
配属先について
入社式を終えたら新入社員教育が約1〜2週間程度行われます。
その期間は企業によって様々ですが主に業務内容や安全等の教育を行うと思います。
その期間の内に面談があり面談の中で配属先希望等を聞かれると思いますが基本的には既に配属先は決まってるといってもいいでしょう。
新入社員の中でも決まっている人と決まっていない人の違いがありますが決まっている人の特徴はその部署に同じ高校の先輩がいたり、同じ部活の先輩がいたりと高校繋がりで配属される可能性が高いです。
逆に上の先輩との繋がりがない人は希望の部署に入れる可能性が高いです。
私の場合は同期と希望の部署が違ったのですがお互いに配属先が希望と入れ替わり配属されました、その部署には同じ高校で同じ部活で1つ上の先輩がいたためでした。
なので希望の部署には他の希望者がいなくとも配属される可能性は100%ではありません。
課の特徴
この世にはブラック企業、ホワイト企業という言葉がありますが、私的には正しくはブラック課、ホワイト課という表現の方が正しいかと思います。
主に基本給や福利厚生、昇格基準等は部署間で変わることはないため企業ごとにブラック企業があるとかではなく部署ごとにあるという認識です。
ということでブラック課とホワイト課の特徴を挙げていきましょう。
ブラック課
人員の少ない課で有給があまりとれない。
2年目から交代手当がある交代勤務から日勤へと異動になる。
交代勤務なのに残業がある。
人員がマイナスのためまともに休憩をとることができない。
ホワイト課
人員が多く有給がとりやすい。
日勤への異動が希望しない限りは無い。
交代勤務は基本的に残業がない。
人員に余裕があるため休憩を規定の時間とることできる。
注目するべきポイントは
交代手当がある交代勤務から日勤へと異動になる。という点です。
みなさん基本的には求人票をみてその会社の初任給を確認すると思いますが、求人票に書かれている初任給が高い場合交代手当、夜勤手当が織り込まれている可能性があります。
2年目で日勤へ移動した場合、総支給が初任給から-4万円前後になることが多いです。
これは完全なる罠です。
そして2年目から税金が降りかかり、手取りが1桁万円になるというのがテンプレです。
そしてブラック課に配属された場合交代勤務でも残業があり、そして日勤になった場合は残業、又はサービス残業があるそうです。詳しくは知りませんが。
こうなってしまうと社畜の完成です。
このように配属先によって年収が大きく変わってしまいます。
※ただし、注意点として人員が多い課と交代勤務は昇進が遅い傾向にあります。(後に説明します)
ブラック課に配属された場合
じゃあブラック課に配属されたら終わりなのかというとそうではありません。
主に2つの道があると思っています。
1つ目の道
ひたすらに働いて昇格まで頑張り続ける。
ブラック課の特徴として人員が少ないことにあります。
工場ごとに基準があると思いますが基本的には課で何人か昇格する人を選ばなければならないという決まりがあると思います。(実際に私は働いている工場ではあります)
人員が少ないということは昇格させる人も自動的に少なくなるため他のホワイト課に比べると昇格が早い傾向にあります。
デメリットとしては20~30代後半にかけての給料が少ないことでしょう。基本的に管理職、マネージャー職にならない限り給料大幅に増えるということがありませんから。最終的には昇格を繰り返し、管理職、マネージャー職になるのが最終的な目標となるでしょう。
因みに隣の課の同期は何もしてないのに人が少ないからもう昇格してるじゃんというのは工場現場ではあるあるです。
2つ目の道
スキルを得られる機会をフルに活用し、早期に転職する。
大企業は資格取得手当や講座を開く頻度が多いです。
現場作業で得られるスキルはその現場でしか通用しないことが多いですが国家資格や認定試験を取得することができれば他の会社や現場でも活躍できます。ただし、現場作業も覚えながら資格勉強をするのはいばらの道だと思いますが後に記述しますが資格というのは工業高校卒の最後の砦だと思いますので頑張りましょう。
ホワイト課に配属された場合
ホワイト課はぬるい環境で仕事をしているため将来に不安を覚えやすいです。
ホワイト課にも2つの道がありますがありますので見ていきましょう。
(因みに私はこっち側です)
1つ目の道
普通に働いて昇進する。
未だ工場現場は年功序列の世界です、昇格するには上の人が昇格するまで待たなければなりません。ホワイト課はブラック課と違い先ほど記述したように人員が多い課が多いため昇進が遅れる可能性があり、役職が付く寸前まで年功序列が崩れる時期が来ないため、上の人より頑張ったところで評価されない可能性があります。
また昇格してから1年は同じ格の上の人に良い評価を付けなければいけないため、仕事を頑張ったとしても最低評価は免れません。ホワイト課は職場環境に不満がない人が多いため自己啓発等をせずにダラダラと仕事をしている人が多いです。
特に30~40代。
同じ格の人でも何もしない人が昇格し、自身はリーダー等に実績を残したのにも関わらず最低評価というのが当たり前のようにあります。
何もしない人と頑張っている人の差が明確に出ますが頑張った人が評価されにくい傾向にあります。
最終的にはゆっくりと時間をかけ昇格し役職が付くほど頑張るか、平でダラダラ仕事を続け出向対象になるかの2択になると思います。(但し役職が付いている期間は短い)
若い頃からキャリア形成を考えている今の子には酷な制度だ。
2つ目の道
将来に不安を覚えて転職する。
先ほど説明したようにダラダラと仕事をしている30~40代の人がホワイト課にはゴロゴロといます。今の若手は30~40代とは違い投資や為替等に興味を持っていることが多いため、日本の将来、政治等について考えることが多いと思います。酒、ギャンブル、ソシャゲ課金に金を浪費している先輩たちを目の当たりにし、将来先輩達のようにはなりたくないと危機感を覚え、将来の不安に駆られ転職するという若手が現在非常に多いです。
実は私もその1人です。
ただの現場作業員から抜け出す方法
現場作業では他の現場や職業で使えるスキルが身につきにくい。これから必須であるITに関する知識がこれと言っていいほど身につけられないし、また知識があるだけではまず工業高校卒にそういった仕事はこない。
かといって高専卒、大卒がいる課では事務仕事の出番はない。
だが!!ITに関する資格があれば証明ができる!!
資格は最後の砦と先程記述したが知識と資格は違う!!
資格は存在し、証明することができるためITに関する資格を取ることさえできれば転職も視野に入れることができるし、現場作業員の中で異質な存在となることができ、活動の幅が広がり日勤からの独自の仕事も振られるようになって現場作業のマンネリ解消、将来への不安が和らぐことだろう。
工場に就職した人が他の人と差をつけることができる唯一の道だと思う。
転職する道も現場で活躍する道も残すことだと思う。
結局人は起業しない限りどこかの企業に属し定年まで勤め上げる運命なのだから。
工場の現場作業員だからといって現場のことばかり覚えるのではなくITに関する資格取得することを強くオススメする。
できればこれを20代前半で気付いておけばよかったと私は後悔している。20代後半になってくると転職に抵抗感が出始め手遅れになる。
要約
ブラックかホワイトかは課をみて判断せよ
その課の特徴に応じて努力の方法を工夫せよ
上の人達のようにはなるな
転職する道、残る道どちらも持っておくための資格
ITに関する資格は工業高校生のレッテルを剥がすことができる
20代前半を意味もなく時間を浪費して過ごすな(ゲームやギャンブル等)
6に関しては私自身経験して後悔したことです。
ITに関する資格についてはその工場で使用しているクラウドサービスに関するものや、Microsoftに関連するものを積極的に取得していきましょう。
この考えに行きつくのは恐らく入社して5.6年経った頃でしょう。その頃にはまだ手遅れではありませんが時間を浪費したことをひどく後悔することになります。
そうならないようにこの記事があなたの助けになれればと思います。
以上先人からの忠告でした。
長々とお付き合いありがとうございました。
終わり!