【詩】河川敷
山間のカーブから
汗ばんだ顔を覗かせた
A列車が陸橋にのった
橋桁を伝って水が揺れ
河原に生えた夏草を濡らす様
微熱を抱えた重い頭をやや冷ました
緩んだ頭で訪れた祝日の河原には
フルスイングの元サラリーマンが放つ
ひかる白球が飛び交い
蜻蛉の中にとけていく
小さな声で叫び続けていた
あの春の声も
飛んだ殿様バッタ
横断歩道から落ちないように
ジャンプして渡っていく
白線をひとつ超え
またひとつ超えて
中央線も超えていく
うなじの汗が腰まで滑った
山肌に食い込んだ橋の足が残酷だ
山間のカーブから
汗ばんだ顔を覗かせた
A列車が陸橋にのった
橋桁を伝って水が揺れ
河原に生えた夏草を濡らす様
微熱を抱えた重い頭をやや冷ました
緩んだ頭で訪れた祝日の河原には
フルスイングの元サラリーマンが放つ
ひかる白球が飛び交い
蜻蛉の中にとけていく
小さな声で叫び続けていた
あの春の声も
飛んだ殿様バッタ
横断歩道から落ちないように
ジャンプして渡っていく
白線をひとつ超え
またひとつ超えて
中央線も超えていく
うなじの汗が腰まで滑った
山肌に食い込んだ橋の足が残酷だ