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Flipper's GuitarのFriends Again 不規則な快感について
Flipper's GuitarのFriends Againのプロモーションビデオは現在ポリスターのYOUTUBEチャンネルで視聴可能です。
二人の間に見える壁に掛かった絵画はピエト・モンドリアンのTableau Iという作品です。オランダのデンハーグ市美術館に所蔵されているようです。行ってみたいものです。
キャンバスの中にちりばめられた黄色や赤や青や黒や白。静けさとも感じられるし、動きとも感じられます。モンドリアンのこの作品はパリ在住時代に通ったジャズバーの影響を受けたものだと後に本人が語っています。それまではグリッドの規則性を作風としていましたが、この作品からそれを手放しています。黒い直線がキャンバスの途中で途切れ、合同な長方形はキャンバス内に存在しないような構成です。この不規則性とジャズの即興性は確かに対応していますよね。
Friends Againは、とてもスクエアな音の構成でありながら、伸びやかな歌声と「全ての言葉がクリシェだと気づくまで」の好意を表現する歌詞がスリリングな本当に素晴らしい名曲です。これまでに何度聞いたことか分かりません。
映像内で存在感を放つ絵画が示す不規則さの持つ心地よさが楽曲のイメージ(幸福な出会い→一時の関係性の悪化→修復の試み→いつか来るだろう終わり)を膨らましてくれている気がします。