「トロイヤ戦争」の英雄たち(3)
この戦争、実は映画になっています。ブラット・ピットが「アキレウス」役で。
内容としては「歴史上での話し」にしてあるため、"神様たち"は出てきません。
ただ、もしこの戦争が現実にあったとしたら"こうだっただろう"と言うような作りです。
その、「一騎打ち」のシーンを思い出して書いてみます。
城壁の外から「アキレウス」が街中に響かんばかりに大声で叫んでいます。何回も、何回も。
「ヘクトール!」「ヘクトール‼︎」
王宮にいる王族たちに不安と恐れが広がり、部屋の空気が重くなっていきます。
この国の王「プリアモス」、この戦争の原因「パリス夫妻」がヘクトルを心配そうに見やります。
それまで黙っていたヘクトルは"諦観したよう"に、悲しそうな顔をして赤ちゃんを抱いた妻の所まで歩いて行き優しく抱き寄せ、軽くキス(したかな?)した後、振り返らず部屋を出て行きます。
弟の"勝手な振る舞い"(この戦争の原因)で、国全体を不幸に陥れられ、かと言ってそれを「話し合い」ではなく、「武力」で襲ってくる相手には、自分たちの身を守るため、燦然と戦いました。その姿は味方を鼓舞し、敵には恐れられ、その両方に「武勇」を示しました。