十五夜の楽しみ
9月のカントリースケッチ 。
私も子供時代にこんな行事を体験したかった!
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毎日新聞イラストコラム
カントリースケッチ
No.79
【十五夜のお楽しみ】
今年もこの季節がやってきた。十五夜の風習「お月見どろぼう」。この日に限って、子ども達はお供物を盗んでよいとされ、地域住民は夕方から玄関前にお菓子を用意する。
初めてこの行事を知った時は面食らったが、今ではクリスマスさながら、待ち遠しい一大イベントだ。私も朝からお菓子の準備をし、そわそわと落ち着かず、仕事に身が入らないほどだった。
下校後は待ってましたと自転車で同級生と出かけた娘たち。町ですれ違う子どもたちは、心なしかお洒落にも気合が入っている。用水路が多いので、過保護と思いつつ私は次女の後をついていった。「私のリュック、もうお菓子でめっちゃ重いわ」「私のリュックの方が」などと、汗だくで言い合う子どもたちがおかしい。この物価高の中、なんて粋な行事なんだろう。地域の人と先人に感謝し、後世にも残るよう願うばかりだ。
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