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好感度の擬人化【日々のツイトレ】

※2020.2.22satのTwitterトレンドワードより


某診断メーカーの「あなたの好感度を数値化してみる」というどうでもいい診断結果の最高位が「好感度の擬人化」という新鮮味のある日本語だったので、ちょっと気になった人がいたようです。

Twitterと外部アプリを連携させて名前などを入力すると、あらかじめ適当に決められた数値やワードをランダムなどの処理をして吐き出してくるアレ系のヤツです。


そもそも「擬人化」とは、人間以外のモノに人間の性質や特徴などを与える比喩表現です。表現技法のひとつとして小学校の国語で習います。

「好感度」という言葉は、物ではなく尺度なので、本来は高低や良し悪しと組み合わせて使われることでイメージができあがるのではないかと思うのですが、この場合、「好感度」という言葉自体で「好評」などの良いイメージとして使用されているのだと思います。

「好感度」という言葉は「好感度がひとり歩きする」などの表現もできるので、この場合は擬人化表現だと思います。しかし、「好感度の擬人化」の場合は表現するイメージが違うのしょう。あえて言い替えるなら「好感度の権化」「好感度そのもの」などできそうですが、良し悪しはやっぱり不明なので、ちょっと違うような気がします。


最近では「擬人化」というと、何かを萌えキャラ化する「萌え擬人化」の方が先に思い浮かびます。私のような人間は頭が萌えに毒されているので、真っ先に思いついてしまうのは確かですが、そんな人も多いのではないでしょうか……多いと信じたいです……。

おそらく「好感度の擬人化」というワードは、こちらの方をイメージした選択なのではないかと想像します。

この「萌え擬人化」。今ではあらゆる物が多くの絵師さんによって萌えキャラクターとして生命を吹き込まれ、世の中に溢れかえっています。


萌え擬人化の起源は、どこにあるのでしょうか。

物を擬人化して描くという表現方法は、太陽神ラーとか崇められていた時点で、既に太陽が人型として存在しているわけで、神話の時代からありました。絵画表現でも中世の絵画などでは多く表現されています。

もちろん日本でも、昔話など神話の時代から多くの擬人化表現がされていますが、絵画となると幽霊画や妖怪などが近い表現でしょうか。


キャラクターとしての消費の観点から考えると、何かのイメージキャラクターがカワイイ萌えキャラで描かれるというあたりから始まってそうです。

私が思い付く少し古いあたりだと、「OSアイドルwinちゃん」とかはイメージキャラクターであり、マスコットキャラクターであり、萌え擬人化キャラクターであるというミックスされた存在のような気がします。

それより以前には、MS美少女(モビルスーツ美少女)のような擬人化なのかコスプレキャラなのか微妙なラインの萌えキャラも多く存在していそうです。

最近では、兵器を美少女化してみたり、刀を美少年化してみたり、細胞キャラでわかりやすく解説してみたり、ありとあらゆる物が萌キャラ化して、ゲームやアニメやマンガとして表現されています。


日本の独特の「萌え」文化としての擬人化と考えると、手塚治虫先生とかになっていくんでしょうか……。このあたり、多くの方が研究してそうですけど、どうなんでしょう。


萌え擬人化という表現方法は、イメージキャラクター化の先鋭化されたひとつの分野で、何かを親しみやすく伝えたり広めたりする一助になっていると思います。

これからも様々な萌え擬人化キャラクターが生み出されると思いますが、今回の「好感度」のような抽象的なワードも、何かのタイミングで萌え擬人化されて爆発的ヒットを作り出すかもしれません。

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三田みたらし / Mitarashi Mita
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