ゼロからイチへの日誌【23】 I wishソング
これは2024年4月27日に開幕する予定の朝ミュージカル東京の新作『ながめせしまに茶の湯でも』のクリエイター目線からの記録です。
ゼロからイチへの日誌【23】 I wishソング
2023年10月5日
M7とM8を手書きで五線譜に起こしておいてから、M9の構成を練る。
M9は新曲にしようと思ってたけど、M2のリプライズにしたほうが収まりがいいと思い直した。(手抜きしたいからじゃないよ!)
今回のM2はI wishソングにあたる。
I wishソングというのはミュージカルメイキングにおける不文律エッセンスのひとつといえる。
主人公が自分のI wishの内容を語る歌で、
私は◯◯になりたいとか、
私は◯◯したいとか、
そういう願望が物語全体の推進エナジーとなり、たいてい1幕の前半に歌われる。
『マンマ・ミ◯ア!』なら「I Have A Drea◯」。
『モーツァル◯!』なら「僕こそミュージ◯ク」。
『◯ナスタシア』なら「Journey To The ◯ast」。
I wishソングは絶対なきゃだめよ。とアメリカ在住ハンガリー人作曲家の友人が主張していた。彼には本当に色んなことを教えてもらったのが有難いと同時に、己の無知さに顔から火が出る思いがする。
ということで、なきゃだめよなI wishソングだけど、自分の場合はその中身をポジ系にするかネガ系にするかの選択も有る。
タイトル聞いたところで分からない方も多いだろうけど一応拙作で分類すると、
【スーパーポジ系I wishソングがある作品】
・RANGER
・僕と彼女と物憂げな傘
・ソレイル
【まぁまぁポジ系I wishソングがある作品】
・カムイレラ
・sign
・プロパガンダ・コクピット
・イズ・エヴリシング・オウライ?
(・ながめせしまに茶の湯でも)
【ネガ系I wishソングがある作品】
(まぁ、ネガなので最早wishといえるのかっていう)
・氷刀火伝
・雲母紙鳶
で、実は典型的なI wishソングがないブロードウェイの名作もあったりして、
わたしの思うに、『カム・フロム・アウェ◯』とか『HADEST◯WN』とか。
でも、アイウィッシュしないかわりに圧倒的エネルギーをもつ代替曲が上記2作品にはあると思う。
そういうことなのかなって思う。