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女性は絶対知っていてほしい肝斑の話
さて、今日は肝斑(かんぱん)について。
最近SNSで肝斑について発信する人も増えてきたので聞いたことのある方もいるかもしれません。
初めて聞く人も多いと思います。
すこしわかりやすくお話しできたらと思います!
1.肝斑とはどんなものか?【写真あり】
教科書的には
いわゆる”しみ”である。30歳以降の女性に好発し、男性ではまれ。境界明瞭な淡褐色斑が、頬部を中心に対称性にみられる。前額や口囲に拡大することもあるが、眼囲は侵されない。大きさや形は一定しない。紫外線により夏季に増悪、冬季に軽減。妊娠を契機に発症することがある。
らしいです。
どんなものか?
コレです。この写真のどれか肝斑かわかりますか?
点線で囲った部分が肝斑です。
一番濃く出ているのがこの部分で、光の関係でちゃんと見えないですが、
それよりひとまわり大きく薄めの肝斑も広がっているとおもいます。
この方(フリー素材ですが.笑)は、わりとしっかり出てる肝斑かなーと思います。
先ほどの教科書的な意味で
眼囲は侵されない
とありましたが、まさにこの写真もそうですね。
変わった名前ですけど、頬に肝臓の形みたいにできるので肝斑と言うらしいです。でも好発部位&より濃く出るのが頬なだけで、おでこや顎、鼻下などにもよくでます。
2.肝斑の自己判断は難しい
よく、両頬に”もやっと”でるシミ.と言いますが、”もやっと”でるからといっても大抵の場合、境界はわりとはっきり出ています。
カウンセリングの時に
「肝斑でてますね〜」
「どれですか?」
「このへん〜」
とあいまいに示す程度でちゃんと教えてもらえなかったら、その人はあんまり肝斑が判断できていない可能性があります。
肝斑はほかの美肌治療や、シミ取りレーザーなどあらゆる治療の影響を受けます。(理由は後述)
んー?と思ったら違うクリニックにいってみるのもアリかとおもいます。
正直、私も働き始めの頃はよくわかっていませんでした。
肝斑治療をしていない人も、ニキビ治療の人も、ヒアルロン酸注入で来た人も、子供も、高齢者も、来院した人全ての肌に肝斑を疑ってかかって見ることではっきり肝斑がわかるようになりました。
なので残念ですが、自分で判断するのはちょっと難しいかなあと思います…。
濃くはっきり出てる場合はわかるかもしれませんが、うっすら出てる場合に自覚するのは本当に難しいです。
なので、”くすんでる”と思ったり、”なんか肌が綺麗に見えない”と思ったら肝斑かもしれないので、思い切って受診しましょう。
3.原因は?
妊娠を契機に発症することがある
”妊娠で肌がくすむ”って聞いたり、実感したことはないですか?
それはただくすむというより、肝斑が出ていることが多いです。
ピルの内服や、婦人科疾患にも関連して出ることがあります。
つまり女性ホルモンが関係しています。
完全に女性ホルモンの影響だったらホルモンバランスが整ったり、閉経とともに肝斑も落ち着きます。
ただ原因はそれだけではありません。
〈紫外線、摩擦などによる刺激〉も大きく関わっています。
なので、男性でもたまに肝斑が出ている人がいます。
さきほど、”あらゆる治療の影響を受ける”と言いましたが、そういった治療も肝斑にとっては刺激だからです。
こわいですね肝斑…。
そして知らず知らずにほとんどの人は普段のケアで肌に刺激を与えています。
いやいや気をつけてるから大丈夫って思った方。
ほんとですか?
洗顔はもこもこ泡で洗うっていうのはできている人は多いように思います。
でもクレンジングはどうですか?
ヌルヌルしているからといっても指でクルクルするようなクレンジングは危険行為です。
洗顔やクレンジングを流す時、日焼け止めを塗る時、ファンデーションを塗る時、タオルでふく時……どうですか?
考えこむ時、仕事に切羽詰まった時、顔を触っていませんか?
花粉症の方はよく鼻や目の付近を触ったり、髪が顔にかかりやすい方はフェイスラインに触れがちです。
このように挙げ出したらキリがないですが、「意外と私やってたわこれ…」って言うもの、ありますよね。
4.これだけ気をつけていたのに私にも肝斑が出た原因
ちなみに、わたしはコロナウイルスが流行り出してから、初めて肝斑が出ました。
これだけ、患者様に指導しているのに情けないですが…出てからこう気づきました。
『わたし、鼻根にマスクの針金部分を押し当てるのが癖だ…』と。
(↑真ん中の折り曲げる部分のこと)
マスク不足になった時、質がちょっと悪めなマスクを付けざるを得ない状況だったので、微妙に肌触りが悪くて、もけもけが触れて痒くなってしまうんですよね。
それで痒みを抑えるのと、ずれたマスクを戻す意味でグググっと押し当てていました。なんてことを。
気づいて速攻その愚行をやめて、肝斑に効果のあるスキンケアをして、ひとまず肝斑とはさよならできました。
早めに気づけたのでよかったです。
5.肝斑をなくす方法
普通のシミ(老人性色素斑)はシミ取りレーザーとかで綺麗に取れやすいですが、ホームケアで薄くすることは難しいです。
肝斑は専用治療で回数をかけて治療したら、改善は見込めます。一回では難しいです。(やらないよりはマシですが)
でも肝斑はホームケアで薄くするなる可能性があります。
以前のバリアの話でも話しましたが、
いくら皮膚科の先生の言う通り治療しても自分でバリアを破壊する行為を続けていたらよくなるものもなかなかよくなりません。
肝斑も同じ。
まず、第一優先は、肌の刺激になっているものはとりあえず今すぐやめてください。
それで薄くなることも十分あります。
自分で気をつけててもなかなかよくならない。
ホルモン剤(ピルなど)は飲み続けなきゃいけないから改善のしようがない。
そうなったら治療をお勧めします。
6.最後に
肝斑とはなにか。原因は何かといったところを中心にかいてみました。
クリニックでおこなう治療はどんなのがあるの?とか、
なんでシミの一種なのに、肝斑だけ特殊なかんじなの?とか、
そんなちょっとマニアックなことも気になる人…いるかな…。
でも、そのうちさらに詳しいことも発信できたらなとおもいます。
このnoteをみて肝斑で悩む人が減りますように!